【フィガロジャポン35周年企画/35のパリジェンヌ】 内なる炎をさりげなく演じた稀有な俳優、ジュリエット・ビノシュ。
Paris 2025.03.12
Juliette Binoche
ジュリエット・ビノシュ
俳優

「自分を知れば知るほど、素晴らしい恋ができるのよ」
日本でも大ブームを起こした『ポンヌフの恋人』(1991年)、『ダメージ』(92年)、『トリコロール/青の愛』(93年)、『ショコラ』(2000年)でアカデミー賞にノミネートと、フランスを代表する俳優のひとり。舞台監督の父と俳優で演劇学校の講師である母の間に生まれ、コンセルヴァトワールで演技を学び......と、着実な演技経験を積んできたバックグラウンドを持つ。


新作映画発表のためにたびたび東京を訪れており、何度もフィガロジャポンのインタビューに応じてくれたジュリエット・ビノシュ。なめらかな白い肌にあどけなさの残る笑顔が印象的だったパリジェンヌは、その後、数々の名監督と仕事をするにつれ、ヨーロッパを代表する俳優へと成長。12歳から舞台に立っていたというビノシュは、秘めた内面をさりげない仕草や表情で雄弁に物語る。慎み深さと情熱を万華鏡のように演じてみせるその姿をいつまでも見ていたい。

text: Junko Kubodera
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