「エミリー、パリへ行く」シーズン4のメイクは、フランスとアメリカのいいとこどり! メイクの秘訣を徹底解剖。

Beauty 2024.09.13

9月12日からシーズン4第2部がNetflixで独占配信中の人気シリーズ「エミリー、パリへ行く」。シリーズ1当初からリリー・コリンズの劇中メイクを手掛けているのは、メイク班チーフを務めるメイクアップアーティスト、オーレリー・ペイエンだ。彼女によると、シーズン4でのメイクは、フランス流とアメリカ流の"いいとこどり"なのだそう。フランス「マダム・フィガロ」が、エミリーのメイクの秘訣をオーレリーにインタビュー!

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「エミリー、パリへ行く」シーズン4のエミリー・クーパー役、リリー・コリンズ。Photpgraphy : Netflix

シーズン4はこれまでと違い、「メイクの存在感を少し強調しました」とオーレリーは言う。このドラマにシーズン1から関わっている彼女はこう話す。「フランスとアメリカの良さを融合させようと考えました。フレンチスタイルからはナチュラルメイクを大切にするミニマリズムを取り入れました。たとえば象徴的な赤いリップに黒のアイラインとマスカラだけ、あるいはリップだけ、といったメイクです。一方、アメリカ女性はメイクに手をかけます。シェーディングやハイライトで陰影をつけ、眉をきちんと描き、目を強調し、唇にはグロスを上塗りします。そこでどちらのメイクも少しずつ取り入れようと思いました。それはフランスでの経験をベースにアメリカ人とよく仕事をする私が長年、実践していることでもあります」

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「エミリー、パリへ行く」シーズン4のエミリー役、リリー・コリンズ。Photpgraphy : Netflix

時には大胆に、時にはナチュラルに。

メイクはリリー・コリンズ演じる主人公エミリーの変化にも呼応している。「フランスにやってきた時のアメリカ人らしさに、フランスっぽさが加わりました。彼女はパリジェンヌの美的感覚や文化を身につけたのです。でも時には米国らしいカラフルで強烈な化粧に戻って、堂々と自信たっぷりに振る舞うこともあります」とオーレリー。

いろいろ苦心したシーズン4での化粧のなかでも印象に残っているのは、第4話だそうだ。エミリーは"ウェットヘア"風に髪を後ろに流し、目も唇も濃いメイクで決める。このほか、両目の下にブラックラインストーンをあしらった仮面舞踏会のシーンも思い出深いそうだ。

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「エミリー、パリへ行く」シーズン4のエミリー役、リリー・コリンズ。Photpgraphy : Netflix
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「エミリー、パリへ行く」シーズン4のエミリー役、リリー・コリンズ。Photpgraphy : STEPHANIE BRANCHU / NETFLIX

ノーメイク・ルック

シーズン4の後半ではメイクの振り幅も大きくなる。「エミリーは休暇に出かけます。リラックスした雰囲気の中でメイクもトーンダウン、場面によっては、ほとんどノーメイクになります」とオーレリー。

そして主演女優もこの考えに賛同したそうだ。「リリー・コリンズ自身はなるべくすっぴんに近いほうがいいと思っています。私も、メイクは肌の欠点を隠すためにするのではなく、素敵な自分になるためにするもの、という哲学を広めたいと思っています。だから今シーズンは、強いメイクとノーメイクルックを混在させました」とオーレリー。

フィル・コリンズの娘であるリリー・コリンズはオーレリーを信頼しており、ダレン・スターが制作するエミリーシリーズ以外でもメイクを依頼してくるそうだ。

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シルヴィ、美しきパリジェンヌ。

今シーズンのナチュラルメイクの代表格と言えば、フィリピーヌ・ルロワ=ボリューが演じるシルヴィ。典型的なパリジェンヌのキャラクターだ。

「自分をきちんと持ったキャラクターに厚化粧は必要ありません。できるだけナチュラルに、少しだけ手を加えることで、働くパリジェンヌらしさを表現しています」とオーレリーは言う。具体的には「頬と唇にはティンテッドバームを使い、コンシーラーでクマを隠し、強調したい部分にハイライトを使って顔色を明るく見せます」とのこと。

オーレリーはまた、「年齢が気になり始めた人がやってはいけないことはファンデーションの厚塗りです。お面のような印象になってしまって、お肌のみずみずしさや質感が失われてしまいます」と警告した。

逆に強調すべきは「目です。マスカラをたっぷり塗ってまつ毛を際立たせ、太めのペンシルで太いラインや陰影をつけて目元を印象付けましょう」

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「エミリー、パリへ行く」シーズン4のシルヴィ役、フィリピーヌ・ルロワ=ボリュー。Photpgraphy : STEPHANIE BRANCHU / NETFLIX

日中、化粧直しをする時のプロのコツも教えてくれた。「フェイスミストをまず吹きかけます。化粧直しがしやすくなりますし、お肌もしっとりします。また、コンシーラーはシワの間に入り込みがちですから、指でたたいて伸ばしましょう。余分な皮脂が気になる場合は、あぶらとり紙を使いましょう。Tゾーンのテカリに効果的です」

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大切なのはスキンケア。

まずは入念なスキンケアを日々おこなうこと。そうしなければメイクもカメラの前で美しく映えない。「これはとても大切なことです。数カ月間もの間、キャストたちの肌を整えていかなければなりません。リリーの肌をみずみずしくフレッシュな状態に保つよう心がけました。そうすればメイクのノリも良く、仕上がりも美しく、化粧崩れもしにくくなります」とオーレリー。「俳優たちの疲労度も関係してきます。肌をいつでもベストコンディションに保てるように、お手入れ法も教えます」

撮影の間、肌の調子を保つために俳優たちは、オーレリーが自らテストして効果を確かめた製品を使うようにすすめられた。製品リストには、オーレリーがアンバサダーを務めるスウェーデンのブランド「Foreo(フォレオ)」の製品も入っており、洗顔フェイスブラシ、マイクロカレントトレーニングデバイス、LEDマスク、目の周りのマッサージ器がリスト入りした。

「俳優たちは毎日撮影をおこなった4カ月間、肌を良い状態に保つことができました。みんな喜び、何人かは日々のお手入れに採用してくれました。リリーはいまでも使っていると言ってくれています。彼女は私のビューティー観や私自身をとても信頼してくれて、新しい製品を提案するといつも試してみてくれるのです」

そのほか、撮影用に用意した製品はフランスの若いコスメブランドの「Mimétique(ミメティック)」の顔用美容液「Skin Revive(スキンリバイブ)」やヨンカのアイクリーム「フィト コントゥール」、ブラッド・ピットのコスメブランドである「Beau domaine(ボードメーヌ)」のアンチエイジングクリーム、ロンドンの「111Skin」のリペアサンスクリーンSPF50+などだ。

コスメではディオールのマスカラ ディオールショウ、シャネルのリップ&チーク ボーム N°1 ドゥ シャネル、口紅はヴィクトリア ベッカム ビューティーと「Makeup By Mario(メイクアップ・バイ・マリオ)」のライン、そのほか、どちらもイクアップアーティストブランドである「Violette(ヴィオレット)」と「Lisa Eldridge(リサ・エルドリッジ)」の製品も使用した。

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「エミリー、パリへ行く」シーズン4のエミリー役、リリー・コリンズ。Photpgraphy : STEPHANIE BRANCHU / NETFLIX

Netflixシリーズ「エミリー、パリへ行く」シーズン4第2部は9月12日(木)より独占配信中。作中のメイクにも注目してみて。

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Victoria Hidoussi (madame.lefigaro.fr)

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