SNS全盛の時代に、編集者ハルが雑誌で伝えたいこと。
Culture 2021.06.04
身の回りの小さな出来事をきっかけに社会に疑問を持ち、新しい提案を掲げて、軽やかに行動に起こす若者たち。いま知っておきたい女性のひとり、東京で暮らすハルが目指すものとは?
haru.
Tokyo
ハル。1995年、宮城県生まれ。編集者。
高校時代をドイツで過ごす。東京藝術大学在学中に『HIGH (er)magazine』を創刊する。
@hahaharu777
あなたに出会えてよかった、 そんな気持ちを一冊に。
2015年、大学在学中にインディペンデントマガジン『HIGH(er)magazine』(写真)を創刊した。「『ハイアー』は、その時に私がいる社会やその価値観、そこで私が感じていること、周りの人たちとの関係性を閉じ込めた、タイムカプセルのようなもの」と語る。取り上げるテーマは政治、ジェンダー、社会情勢と多岐にわたるが、視点は一貫している。特集を作ることにおいて大切にしているのは、「この人と一緒にいられて楽しい、出会えてよかった。そう思う瞬間を具現化すること」。SNS全盛の時代、どんな情報もネットで簡単に入手でき、素早く発信できるけれど、だからこそ、人や事象に時間をかけて向き合って、自ら体験し、その体感や思いを丁寧に形にしていきたいと考えている。いま気になっているのは、節目を迎えた東日本大震災のこと。「いまだ解決されていないこの10年を、あらためてみんなで振り返る機会を設けていきたい」。社会に出て2年目、2年ぶりとなるマガジンの6号目を編集中だ。
*「フィガロジャポン」2021年7月号より抜粋
text: Ryoko Kuraishi
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