映画『プラダを着た悪魔2』公開直前、世界を駆け巡ったファッションを振り返る!
メキシコシティ、東京、ソウル、上海、ニューヨークを巡った『プラダを着た悪魔2』のプロモーションツアーは、4月23日(水)、ロンドンで幕を閉じた。この異例のスケールとなったツアーのファッションのハイライトを振り返る。
『プラダを着た悪魔2』ワールドプレミアにて。アン・ハサウェイはルイ・ヴィトン、スタンリー・トゥッチはジョルジオ アルマーニ、メリル・ストリープはジバンシィ、エミリー・ブラントはスキャパレリを着用。(2026年4月20日、ニューヨーク)photography: TheStewartofNY / Getty Images for 20th Century Studio
ファッション映画のプロモーションで、“行き過ぎ”は果たしてあり得るのだろうか。今月、レッドカーペットでもストリートでも、『プラダを着た悪魔2』のキャストは視線を独り占めにするあらゆる仕掛けを見せてくれた。ドラマティックなドレスに鮮やかな色彩、そしてスパンコールやグリッターが輝くディテール。出演者たちは自らの着こなしをアートの域にまで高め、ファンやモードを愛する人々を大いに沸かせた。 『マーティ・シュプリーム 世界をつかめ』『嵐が丘』『The Drama(原題)』……ここ最近、“メソッド・ドレッシング”はあらゆるプロモーションツアーに浸透している。レッドカーペットでは、作品の世界観へのオマージュをちりばめた装いを披露し、ときには役柄そのものになりきるようなスタイリングを選ぶ俳優も少なくない。こうした手法が新たなスタンダードになりつつあるなか、『プラダを着た悪魔2』のスターたちは、ファンや業界の期待に応え、さらにはそれを上回るべく、いっそうの努力を注ぎ込んでいる。
悪魔が着るのはプラダだけではない
今年3月に「ハーパーズ バザー」に掲載された記事の中で、アン・ハサウェイは意外な舞台裏を明かしている。ベストセラー小説が原作でありながら、第1作の撮影当時、この作品はまだ大きな注目を集めておらず、ファッションブランド側も参加に慎重で、衣装提供に二の足を踏んでいたという。それから20年。状況は一変した。作品はすっかり“カルト的人気作”としての地位を確立し、いまやそんな心配は無用だ。続編『プラダを着た悪魔2』の予告編でもレッドカーペットでも、各ブランドがこぞって存在感を示している。
シャネル、ヴァレンティノ、バレンシアガ、そしてセリーヌ……。アン・ハサウェイとメリル・ストリープは、その時々のムードを映し出す最旬のルックに身を包んだ。ファッションに情熱を注ぐキャラクターを演じる彼女たちにとって、それはごく自然な選択だ。今週水曜日、ロンドンではアン・ハサウェイがドナテラ・ヴェルサーチェと並んで登場。纏っていたのはもちろん、アトリエ ヴェルサーチェによるシアーなコルセットドレスだった。一方、共演のエミリー・ブラントも、存在感のあるスタイリングを次々と披露。ニューヨークでは、スキャパレリの2026年春夏オートクチュールから、フリルが印象的なドレスをセレクトした。ビスチェには、ビスチェには、ゴールドの金具で留めたシルク糸のフェザーが2万5千枚もあしらわれ、息をのむほどドラマティックな仕上がりとなっていた。
今回のツアーの主役は、やはり「赤」
予想どおり、このプロモーションツアーを席巻したのは「赤」。そしてそれに続いたのが、あのセルリアンブルーだ。序盤は、アン・ハサウェイとメリル・ストリープが示し合わせたかのように、交互に赤のアンサンブルでイベントに登場していた。しかし公開日が近づくにつれ、その色は彼女たちだけにとどまらず、共演者たちの装いにも広がっていく。差し色としても、全身で纏うスタイルでも、ボルドーから朱色まで、まさに“悪魔の色”があらゆるシーンを染め上げていた。
『プラダを着た悪魔2』キャストのファッション・マラソン
From madameFIGARO .fr
※この記事は、フランスの新聞社「Le Figaro」グループが発行する「madame.lefigaro.fr」で掲載されたものの翻訳版です。データや研究結果はすべてオリジナル記事によるものです。
- text: Axelle Dusart (madame.lefigaro.fr) translation: Hanae Yamaguchi