スペインのソフィア王女はスペイン王位継承順位第2位。姉レオノール王女と共に育ったが、姉とは異なる道を歩む。マドリードに生まれて今秋からパリへ。ソフィア王女の成長を追う。
マドリードのサルスエラ宮殿で行われたスペイン国王フェリペ6世とレティシア王妃の次女、ソフィア王女の洗礼式。(マドリード、2007年7月15日)photography: Dusko Despotovic / Corbis via Getty Images
2007年4月29日、ソフィア王女はマドリードのルーベル・インターナシオナル病院で、フェリペ6世とレティシア王妃の次女として誕生した。姉にはいつの日かスペインの君主となるレオノール王女がいる。そして彼女は末っ子だ。ソフィア王女のスペインの王位継承順位は第2位。王室と結びつけられて語られるほど王位に近く、しかしながら姉には決して完全には許されない自由を享受できるほど王位から遠い立場だ。
幼少期の数年間は「レオノール王女の妹」として知られていた。国王一家の休暇や宗教行事、公式行事の際には、姉妹2人が一緒に写真に収められた。ソフィア王女は姉に付いて回り、同じ学校に通い、カメラマンが見守るなかで成長した。2009年には幼い王女が両親に抱かれてパルマ・デ・マヨルカの復活祭ミサに参加する写真もある。
しかし姉妹だからといって扱いは同じではない。レオノール王女の場合、将来の君主としての役割がどんな時も意識されている。ソフィア王女には制度に縛られず成長する余地が与えられている。ティーンになり、海外生活も体験した。マドリードでの学校を卒業したのち、姉と同じイギリスのウェールズ地方にあるアトランティック・カレッジに進学し、世界各地から生徒が集まるこのインターナショナルスクールで2年間学んだ。
ソフィア王女も公の場に徐々に出るようになった。彼女はもはや、姉レオノール王女の後ろにいる姿をカメラマンたちに撮影されていた幼い少女ではない。2024年12月には自分の名前を冠した写真コンテストの授賞式で、初めて単独公務を務めた。それはごく普通の式典だったがそれまでと違ったのは、姉がいなかったことだ。4カ月後の2025年4月29日、彼女は成人となった。王室は何枚かのポートレートを公開し、ささやかにこの日を祝った。厳かなスピーチもない。18歳の誕生日に憲法宣誓の儀式を行ったレオノール王女とは異なり、ソフィア王女は特別な儀式なしに節目の日を迎えた。
マドリードの王室コレクション・ギャラリーで行われた「オブヘティーボ・パトリモニオ:ソフィア王女写真コンクール」の授賞式に出席するスペインのソフィア王女。(マドリード、2024年12月13日) photography: Carlos Alvarez / Getty Images
だが姉との違いが如実になったのは高等教育の選択だった。ソフィア王女はマドリードの学校ではなく、2021年に設立されたフォワード・カレッジを選んだ。同校ではリスボン、パリ、ベルリンというヨーロッパの3つの都市で3年間かけて学ぶカリキュラムが組まれている。少人数のクラスで政治学と国際関係学を学び、世界各国からの学生たちに囲まれる学生生活だ。出願時には王族であることを明かさず、法律上の名前であるソフィア・デ・ボルボン・イ・オルティスを使って手続きし、ほかの志願者と同じ面接を受けた。
同校の創立者、ボリス・ヴァルボームが「パリ・マッチ」誌に語った言葉からは、王女が同校でどう過ごそうとしているのかが伝わってくる。「ソフィアは、皆と同じ面接を受けました」と言うと、学校側にもう一つ、伝えられた指示があることも言い添えた。すなわち「王女は、普通の学生として扱われることを望まれていると聞きました」とのこと。スペイン国王の次女の望みはおそらくここにあるのだろう。肩書の陰に隠れて過ごすことはできないが、肩書きにすべてを決めさせるつもりもない。こうして王女はスペインの首都を離れ、リスボンで大学生活を始めた。授業と学友、そしてできるだけ普通の学生として過ごす日々。警護は必要だが目立たないように行われている。
19歳となったソフィア王女は2年次をパリで過ごす。フォワード・カレッジのパリ・キャンパスは14区のパリ国際大学都市にある。彼女が育ったサルスエラ宮殿とは対照的な環境だ。学生寮に教室、たくさんの若い留学生。大学が彼女中心に回ることはない。もっともパリすらひとつの通過点にすぎない。来年にはベルリンで学び、最終的にはロンドン大学の学位を取得する予定だ。
スペインのサラゴサのヌエストラ・セニョーラ・デ・コグリャーダ修道院で、イベルカハ財団による第1回「ドセンテス・レフェレンテス」奨学金開催記念ワークショップに参加するソフィア王女。(サラゴサ、2026年7月8日) photography: Carlos Alvarez / Getty Images
この間、姉のレオノール王女はまったく異なる道を歩んでいる。学業と公式行事への参加、軍事訓練を通して、将来就くことになる役割に必要な教育を受けているのだ。一方、妹のソフィア王女はヨーロッパを巡っている。2人は姉妹で、同じ両親から生まれた国王と王妃の娘だ。だがスペイン王室が2人に与えた立場は大きく異なる。レオノール王女は女王になること、ソフィア王女はいまのところ、「ソフィア」であることを学んでいる。
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スペイン国王夫妻と次女ソフィア王女。サルスエラ宮殿で行われたソフィア王女の洗礼式にて。(マドリード、2007年7月15日) photography: Dusko Despotovic / Corbis via Getty Images
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フェリペ6世とレティシア王妃、娘のソフィア王女を連れて「アトチャの聖母」の加護と祝福を祈る。(マドリード、2007年9月19日) photography: Dusko Despotovic / Corbis via Getty Images
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第28回「コパ・デル・レイ(スペイン国王杯)」最終日でのレオノール王女とソフィア王女。(2009年8月7日) photography: Dusko Despotovic / Corbis via Getty Images
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初めての学校。初登校のソフィア王女。(マドリード、2010年9月15日) photography: Europa Press Entertainment / Europa Press via Getty Images
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休暇中に散歩するソフィア王女。(パルマ・デ・マヨルカ、2012年8月6日) photography: Europa Press Entertainment / Europa Press via Getty Images
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父フェリペ6世の即位式の後、スペイン議会を後にするソフィア王女。(マドリード、2014年6月19日) photography: Europa Press Entertainment / Europa Press via Getty Images
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姉レオノール王女の初聖体拝領に出席するソフィア王女。(マドリード、2015年5月20日) photography: Europa Press Entertainment / Europa Press via Getty Images
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聖母被昇天教会で初聖体拝領を行うソフィア王女。(マドリード、5月17日) photography: Europa Press Entertainment / Europa Press via Getty Images
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スペインのソフィア王女、ダリ美術館を訪問。(フィゲラス、2022年7月3日) photography: Carlos Alvarez / Getty Images
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スペイン国王夫妻がレコンキスタ・ホテルで2022年アストゥリアス勲章の受賞者に謁見した際、同席したソフィア王女。(オビエド、2022年10月28日) photography: Europa Press News / Europa Press via Getty Images
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スペイン代議員での姉レオノール王女による国会憲法宣誓に出席するソフィア王女。(マドリード、2023年10月31日) photography: Europa Press Entertainment / Europa Press via Getty Images
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スペイン対イングランドのユーロ2024決勝戦でのソフィア王女。(ベルリン、2024年7月14日) photography: Jean Catuffe / Getty Images
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「アストゥリアス地方の美しい村2021」に選ばれたアロエス、ピオン、カンダナルの各教会を、アストゥリアス王女賞授賞式の翌日にフェリペ6世とともに訪問するソフィア王女。(ビジャビシオサ、2023年10月21日) photography: Carlos Alvarez / Getty Images
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「金羊毛勲章」授与式後、王宮でのレセプションパーティーに出席するソフィア王女。(マドリード、2025年11月21日) photography: Carlos Alvarez / Getty Images
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2023年「アストゥリアス王女賞」授賞式に出席するスペインのレオノール王女、フェリペ6世、レティシア王妃、ソフィア王女。カンポアモール劇場にて。(アストゥリアス、2023年10月20日) photography: Carlos Alvarez / Getty Images
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スペインのソフィア王女、空軍・宇宙総合アカデミーで行われた軍事修了証授与式に出席。(サンティアゴ・デ・ラ・リベラ、2026年7月10日) photography: Carlos Alvarez / Getty Images
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レオノール王女(左)、ソフィア王女(中央)、レティシア王妃。ホテル・カミラル・カルデス・デ・マラベジャで行われた2023年「ジローナ公女財団」賞授賞式に出席。(ジローナ、2023年7月5日) photography: Carlos Alvarez / Getty Images
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マヨルカ島パルマのマリベント宮殿での晩餐会に出席するソフィア王女。(2026年8月4日) photography: Carlos Alvarez / Getty Images
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マリベント宮殿での晩餐会でのレオノール王女とソフィア王女。(パルマ・デ・マヨルカ、2026年8月4日) photography: Carlos Alvarez / Getty Images
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パルマ・デ・マヨルカのマヨール広場と市中心部を訪れたソフィア王女、ソフィア前王妃、レオノール王女、レティシア王妃。(パルマ・デ・マヨルカ、2024年8月6日) photography: Carlos Alvarez / Getty Images
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スペイン国王フェリペ6世、レティシア王妃、レオノール王女、ソフィア王女がローマ法王レオン14世教皇を王宮に迎え、歓迎式典に出席。(マドリード、2026年6月6日) photography: Carlos Alvarez / Getty Images
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スペインのソフィア王女、「ドセンテス・レフェレンテス」奨学金第1回授与式に出席。ヌエストラ・セニョーラ・デ・コグリャーダ修道院にて。(サラゴサ、2026年7月8日) photography: Carlos Alvarez / Getty Images
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2026年ジローナ公女賞の授賞式後、アンプリアス遺跡を見学するソフィア王女とレオノール王女。(ジローナ、2026年7月15日) photography: Carlos Alvarez / Getty Images
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FIFAワールドカップ2026のスペイン対アルゼンチンの決勝戦終了後、トロフィーを手にポーズを取るソフィア王女とレオノール王女。ニューヨーク・ニュージャージー・スタジアムにて。(イースト・ラザフォード、2026年7月19日) photography: Ian MacNicol / Getty Images
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From madameFIGARO.fr
※この記事は、フランスの新聞社「Le Figaro」グループが発行する「madame.lefigaro.fr」で掲載されたものの翻訳版です。データや研究結果はすべてオリジナル記事によるものです。