コーヒー豆に美を見出した、カルティエの新作コレクション。

Fashion 2023.06.26

カルティエから、コーヒー豆にインスピレーションを得た新作コレクション「グランドゥカフェ」が発売。

ネックレス「グランドゥカフェ」（YG×WG×ダイヤモンド）￥6,930,000/カルティエ　Photography : Alex Prager ©️ Cartier

確かな目と好奇心によって、あらゆるものに、そして思いがけないところに美を見出すカルティエ。いままでも尽きることのない自然のボキャブラリーにジュエリーのインスピレーションを見出してきたが、今回、その視線は、コーヒー豆に向けられた。房状に連なるゴールドのコーヒー豆が、触れ合う音をかすかに奏でるこのコレクションは、カルティエが女性たちにもたらすスタイルと自立心を刺激する。

カルティエにおけるコーヒー豆モチーフは、1938年にクリエイティブディレクターを務めていたジャンヌ・トゥーサンの指揮のもとに誕生。とくに50〜60年代に目覚ましい人気を博したという過去を持つ。愛用者にはモナコ公妃のグレース・ケリーも名を連ね、その人気と名声を確固たるものとした。このコレクションは「イエローゴールドで表現した植物モチーフ」と「ジュエラーの視点で日常をプレシャスに昇華させる」という、カルティエにとって重要なふたつの要素を融合している。

ジャンヌ・トゥーサンが考案したネックレスのデザイン画は、いまも貴重なアーカイブとして残る。Cartier Paris Archives ©︎ Cartier

「『グランドゥカフェ』はカルティエの具象表現による新たなコレクションです。メゾンの自由な創造性を示すこのジュエリーは、自然の模倣を超え、多感覚に訴える構造に辿り着きました。…過剰な装飾を纏わず、シンプルにゴールドを用いながら、光の効果や、仕上げ、ボリューム感を活かした新たな表現を生み出しました。まさに魂を満たす、いくつもの旋律が響き合うコレクションです」と、カルティエジュエリー＆ウォッチクリエイティブディレクターを務めるマリー＝ロール・セレードは語る。

アトリエの職人たちの粋を集めて。細長いフォルムに彫刻し、中央の窪みの両側に線を刻み、先端をダイヤモンドで留め、イエローゴールドとホワイトゴールドの「ヤシの木」のチェーンに取り付ける。こうしてごくシンプルなデザインからより複雑なものまで、ボリューム感と、時に動きを見せる構造に仕上げ、コーヒー豆の房を形づくるモチーフとピュアなラインによるクリエイションが誕生する。 Photography : Maud Remy-Lonvis ©️ Cartier

時を超えて多様な表現とともに発展していく「グランドゥカフェ」コレクションは、ごく小さなコーヒー豆にも美を見出すカルティエの力量を証明する。その審美眼は、豊かで光あふれるこのコレクションを通して、生命を輝かせ、自然の完璧さを引き立てるのだ。

また、この度公開された「グランドゥカフェ」のキャペーンムービーは、グレース・ケリーにオマージュを捧げ、アメリカ人映画監督アレックス・プラーガーにムービー制作を依頼。ヒロインにはグローバルアンバサダーのエル・ファニングを起用し、50年代のグラマラスなエスプリを現代的な様式で表現している。ぜひキャンペーンムービーもチェックして。

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