【フィガロジャポン35周年企画】 モデルemmaのファッション観を知るトークイベントをリポート!
Fashion 2026.03.10
2025年3月、創刊35周年を迎えたフィガロジャポンでは、「アールドゥヴィーヴルへの招待」をテーマに読者の皆様にさまざまな体験の場を提供しています。
2月23日には、連載「See the World」でおなじみのモデルemmaをゲストに迎えトークイベント「My Style, My Story」を開催。モデル活動と並行してアパレルブランド「ER」を手がける彼女のファッション愛、私服コーディネートやデザインにおけるこだわり、タイムレスな愛用品などを掘り下げた。

テーラードジャケット ¥29,920 レースキャミソール ¥16,940 タックワイドパンツ ¥16,940 ローファー ¥23,980/すべてER
「My Style, My Story」は、自分の軸や美学を大切にアールドゥヴィーヴル的な生き方を実践するゲストを招き、その装いや人生哲学を深掘りするトークシリーズ。今回のゲスト、emmaは文化服装学院在学中にモデルデビュー後、雑誌やショーなどで活躍を重ね、ドラマや映画にも出演。2022年には友人でスタイリストの中村璃乃とアパレルブランド「ER」を立ち上げ、現在ファウンダー兼ディレクターとして活動中だ。
この日はフィガロジャポン オンライン編集長の五十嵐あきがモデレーターとなり、過去・現在・未来の3つの時間軸でemmaのファッションに焦点を当て、その価値観を聞いた。

イベントには、抽選で招待された48名が参加。ERのウエアで来場した参加者も目立った。
「いまの自身のファッション」という話題から始まったトークで、「最近はベーシックというか、年齢を重ねてきてシンプルなものに気持ちが向かっているけれど、どこかにひと癖を入れるのが好き」と話すemma。この日は自身のブランド、ERのブラックのセットアップで登場したが、ジャケットの裾からレースを覗かせたり、ローファーに白い靴下を合わせることで、きちんと感を出しながらフォーマルすぎない装いに。「メンズライクな服が好きだけど、100%振り切るのではなく20%くらい女性らしい要素を入れることを意識していて。今日のレースもそうですが、たとえばヒールを合わせてみたりもします」と普段のコーディネートのルールを明かす。五十嵐も「サイズ感や丈感、パンツの太さなどにもこだわりが見えて、シンプルだけどもいまっぽい!」と関心を寄せる。

サイジングやレースの裾の見え方について、こだわりを力説!
トークの話題は、そんなemmaの「過去のファッション」に移る。「20代の頃は原宿カルチャーど真ん中。学生時代は原宿のショップでアルバイトをしていたこともあり、放課後は毎日を原宿で過ごしました」。モデルの仕事を始めたことで、さまざまなテイストのファッションに触れる機会が生まれた20代中盤。「デムナ・ヴァザリアが立ち上げたヴェトモンに出合い、ファッションの価値観が変わりました。この時代に、こんなにもファッションの概念を覆すことができるんだ!と。そこからはちょっとオタクのような気持ちで、彼の手がけたピースを一生懸命購入したり。バレンシアガ時代、ショーを見に行って本人に会えた時は号泣しちゃって(笑)」。そんなふうに目をキラキラさせながら語るemmaは、ファッションに夢中な少女のよう。「ファッションって物欲を満たすためのものではなく、メッセージでありカルチャーであり、背景を知ることでますます楽しめる。デムナはそんなことを教えてくれるデザイナーですね」と、五十嵐も応える。
「ファッションは、常に自分のエネルギー源。私にとっていちばん自己肯定感を上げてくれるものがファッションで、たとえば朝、肌が荒れていてやる気が起きない日にこそ自分が気に入ってる服を着ると、ポジティブな気持ちで前に進むことができる。好きな服を身に纏いたいから仕事を頑張れるし、ファッションウィークに行くのは、服だけでなく、好きなデザイナーの作り出す空間ごと知りたいから」と、熱い思いを話してくれたemma。

その服を見た時にときめくかどうか、が服選びのポイント。「ときめいたアイテムは、結果的に大事に長く着ることになるんです。コーディネートは買った後に考えるタイプ。それを考えるのも楽しい時間です」
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そして、トークは彼女の「いまのファッション」を象徴するERの話題へ。年齢や性別にとらわれず、自己表現を楽しむことのできるブランドを立ち上げたかった、というemma。コレクションビジュアルでも、ウィメンズとメンズを明確に分けずに自由なスタイリングを提案している。ブランドを一緒に立ち上げたパートナーは、文化服装学院時代の同級生でスタイリストとして活躍する中村璃乃。「企画の段階から、璃乃は『こういうスタイリングを提案したいから、こういうアイテムを作りたい』という発想でアイデアを出してくれて。私ひとりだと気付けない、スタイリストらしい目線を授けてくれます」
ふたりで立ち上げ、育ててきたERは今年からビューティー&ユース ユナイテッドアローズの独占販売ブランドとしてプロジェクトを展開。「モデルのemmaを知らない方でも、ERのアイテムを手に取っていただけるという理想に少しずつ近づいているのかな?と」。この春は伊勢丹新宿本店でのポップアップを皮切りに、東京や大阪でのイベントも続くそうだ。

会場にはERの最新コレクションルックが展示された。スポーティなブルゾンとデニムにレースのキャミソールを合わせ、ローファーをコーディネート。テックジャケット ¥28,930 レースキャミソール ¥16,940 デニムパンツ ¥23,980 ローファー ¥23,980/すべてER
トークは最後のテーマ「未来のファッション」へ。「30代を迎えて、ベーシックなものを着ることが増えてくるにつれて、中身で勝負しなくてはならないという気持ちも生まれています。パリジェンヌのような、凛とした女性らしさも憧れ」と話すemma。「Tシャツとデニムの定番スタイルでも、赤リップの取り入れ方やメガネのかけ方など、ほんのちょっとのワザに人柄が出る気がして。品があったり、こだわりを感じる素敵な人って、街を歩いていても振り返っちゃうので、自分もそうなれるように」。ファッションウィークにはパリに滞在する予定で「久しぶりにインプットをたくさんして、刺激を受けてきたい。帰ってきたら『See the World』にパリでの旅日記を書くので、楽しみにしていてください」と笑顔で締めくくった。

旅からインスパイアを得ることが多いというemma。「東京ではほとんど家から出ないんですが、旅先ではかなりアクティブ。いろんなショップを訪れたり美術館に行ったり。カフェで 2時間くらいボーっと座って、行き交う人のコーディネートをメモするのも好き」

参加者から寄せられた質問にも回答。イベントは終始、和やかなムードだった。
ER カスタマーサービスデスク
0120-559-652(フリーダイヤル)
10:00~17:00 ※土、日、祝、年末年始を除く
https://store.united-arrows.co.jp/s/brand/er/
photography: Daisuke Yamada styling: Rino Nakamura(emma) hair & makeup: Tsukushi Tomita(TRON/emma)






