より良い睡眠環境のため、マットレスを衛生的に保つ3つのルール。
Lifestyle 2025.03.05
ダニ、バクテリア、カビ......。マットレスは、微生物にとって格好の遊び場になる可能性が高い。それらの増殖を防ぐために、守るべき衛生上のルールを紹介しよう。
身体の健康のために、マットレスが古くなったり、適さなくなったりしたら、買い替えることが大切だ。しかし、マットレスを長持ちさせ、特に衛生を保つためには、定期的な掃除が欠かせない。寝汗と寝汗から生じる部屋の湿気により、マットレスはバクテリアとカビの温床となる。どうすれば細菌から身を守れるのだろうか? ふたりの専門家が、その方法を教えてくれた。
毎朝、換気する。
夜間、私たちの呼吸と発汗により、マットレスの湿度は高まる。「これがカビの発生を促し、ブドウ球菌などの皮膚常在菌を増殖させるのです」と、医療衛生学を専門とするオリヴィエ・カペイロン博士は説明する。この細菌が切り傷や引っかき傷、その他の皮膚病変から体内に入ると、感染症を引き起こす可能性があるが、さらに「湿疹などの皮膚トラブルに悩む人は、ブドウ球菌に関連する細菌感染症である伝染性膿痂疹(とびひ)を発症する可能性があります」と皮膚科医のキャロライン・プジェ氏も言及する。
細菌の温床を作らないためには、「毎朝、少なくとも10分間はベッドメイクをしない状態で部屋を換気することです。こうすることで、マットレスの湿気を完全に取り除くことができます」とカペイロン博士はアドバイスする。
高性能の掃除機をかける。
皮膚の再生により、私たちは毎年数キロにも及ぶ皮膚を失うと、カペイロン博士は強調する。剥がれ落ちた皮膚の「鱗屑(りんせつ)」と呼ばれる細かい粒子だけがダニの餌となり、ダニの増殖を促進する。ダニはアレルギー体質の人にとっては大きな問題で、「鼻炎を起こしたり、夜中に咳やくしゃみの発作を起こすこともあります」と博士は付け加える。ダニはまた、皮膚感染症を引き起こすことで、特定の皮膚疾患を悪化させることもあると、皮膚科医は指摘する。
寝床に残された角質の小さなかけらを取り除くために、カペイロン博士は、シーツを交換する度に(15日ごとが目安)マットレスに掃除機をかけることを勧めている。「これを行うには、HEPAフィルター(編集者注:高性能な微粒子エアフィルター)を備えた掃除機、たとえばバッグレス掃除機を使うとよいでしょう」。一方で、スチーム掃除は湿気が発生し、逆効果になるため避けるべきである。また3つ目のルールとして、細菌やダニを隔離し、健康的な睡眠環境を確保するためには、マットレスを保護するプロテクターが欠かせない。ぐっすり眠るには、この3つを守れば十分だ。
From madameFIGARO.fr
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text: Shapnam Mougammadou (madame.lefigaro.fr) translation: Eri Arimoto