残り物は冷蔵庫でいつまで保存可⁉ 食中毒を防ぐための衛生ルール。
Lifestyle 2024.10.18
箱に入れたまま冷蔵庫で保管しておいた前日のピザを食べるのは、衛生的に本当に問題ないのだろうか? ウイルス学者からの回答を紹介するとしよう。
結論から言うと、保存状態がよくない食品を食べると、深刻な食中毒に陥り、致命的な結果を招く可能性がある。これは、仏トゥーレーヌで最近起こった、ボツリヌス菌中毒の事例が挙げられる。このケースでは、殺菌が不十分な自家製のペーストジャムを食べた被害者が入院するに至ったが、季節を問わず、いつでも食中毒になる危険性があることを示している。とはいえ、正しい知識があれば、恐れるに足らずだ。感染症を専門とするウイルス学者のオセアン・ソレル博士は、自身のインスタグラムで食べ残しについての重要な衛生ルールをいくつか明らかにしている。
調理済みの料理は、2時間以内に冷蔵保存
シチューなど熱々の鍋料理の残り物を、鍋に入れたままキッチンカウンターやオーブンでひと晩、そのまま放置してしまったという経験は誰しもあることだろう。けれどこれは大間違い!「残り物は、調理後2時間以内に冷蔵庫に入れてください」と医師は指摘する。実際、彼女の著書『Virus, bactéries, microbes, tout savoir pour y échapper(ウイルス、細菌、微生物、それらを回避するために知っておくべきこと)』でも、「細菌は温度が下がるや、急速に増殖し始め、食中毒の危険が出てきます」と述べている。そして、「細菌に与える時間が短ければ短いほど、リスクは少なくなります」と結論づけている。
冷めたご飯をそのまま残しておくのはNG
また、食中毒は動物性食品だけに起こるものではないということにも留意しておきたい。彼女の著書では、炊いたご飯の例を挙げている。常温でそのままにしておいた米飯には、特定の条件下で食中毒を引き起こす可能性のあるセレウス菌の芽胞が発育するという。「熱に耐性があるセレウス菌の芽胞は、加熱しても破壊することができず、食品が冷めるとすぐに発芽する可能性があります。米をもういちど炊いたとしても発芽する可能性があります」と警告する。
冷蔵庫での保存方法と期間に要注意
急いでいて、熱が完全に冷めきらない残り物をすぐに冷蔵庫に入れたい場合は、コツがある。「料理をより早く冷ますには、鍋に入れたままにするのではなく、いくつかの容器に小分けしてください。冷却がより早まるうえ、均一に冷えていきます」
また、こうして容器に小分けにされた残り物も、冷蔵庫内で慎重に保存する必要がある。汚染を避けるために、容器をしっかりと蓋で覆うように呼びかけている。「冷蔵庫あるいは他の食品に潜んでいるかもしれない微生物による二次汚染を避けるためです」
最後に、日曜日に1週間分の料理をまとめて作り置きする人に対しては、調理済みの料理を冷蔵庫に3日間以上保存しないことを推奨している。「3日分以上の料理を作り置きする場合は、週末分の料理は冷凍庫に入れておいてください」と代案を示している。
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text: Tiphaine Honnet (madame.lefigaro.fr) translation: Eri Arimoto