【ハノイ編】ローカルに愛される、絶対食べたいベトナムグルメ4選。

Travel 2025.06.28

千年の歴史が息づく古都、ベトナムの首都ハノイ。ホーチミンやダナンとは一線を画す、独自の食文化が花開く。

旧市街の路地裏に佇む老舗や、地元の人々の日常に溶け込む食堂には、ハノイならではの素朴で滋味深い"ローカルグルメ"が満載。今回は、本場の味を深く味わいたい方へ、ハノイ必食の4選をご紹介。

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ハノイのローカルグルメの特徴

やさしい出汁と繊細な味つけ、料理にもクラシックな気配

首都・ハノイでは、出汁を大切にしたあっさりした料理が中心。控えめな香草づかい、すっきりとした味わいはどこか上品で、フランス統治時代の影響を感じるカフェ文化や盛りつけの美しさも特徴的。

そんなハノイで、地元の人々に日常的に愛されている4つの定番メニューを紹介。

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photography: Shutterstock


ハノイのローカルグルメ 4選

1. フォー・ガー(Phở Gà):鶏出汁のフォー

澄んだ鶏出汁と平たい米麺。朝にやさしく染みわたる。ハノイの朝といえば、フォー・ガー。フォーといえば牛が名物だが、牛よりもあっさりした鶏の出汁が主役で、透明感のあるスープにもっちりした米麺が絡む。

添えられる香草も控えめで、食べ飽きない軽さがうれしい。現地では朝のルーティンとして毎日食べる人も多い。シンプルだからこそ、店ごとの出汁の違いを比べるのも楽しい。

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photography: Shutterstock

▼ ローカル人気店 
< Phở Gà Nguyệt(フォー・ガー・ングエット)>

朝7時から満席!ローカルに愛され続ける、ミシュラン掲載の鶏フォー専門店。ハノイ旧市街・Phu Doan(フー・ドアン)通りに店を構える「フォー・ガー・ングエット」は、2023年から3年連続でミシュラン・ビブグルマンに選出されている、鶏出汁フォーの名店。

名物の「フォー・ガー(Phở Gà)」は、鶏の旨みがじんわりとしみ出た透明感のあるスープが特徴。化学調味料に頼らず、素材本来の甘みとコクで仕上げられた味わいは、まさにハノイらしいやさしい一杯。トッピングの鶏肉はしっとり&ジューシーで、しっかりと味が染みているのも人気の理由。

価格はローカル価格でリーズナブル。朝7時にはすでに満席のことも多く、地元の人々の、朝ごはんの定番として親しまれている。

★Google map
5b P. Phủ Doãn, Hàng Trống, Hoàn Kiếm, Hà Nội 100000


2. ブンチャー(Bún Chả):豚肉つけ麺

炭火の香ばしさが際立つ、甘酸っぱいつけだれと細い米麺を、混ぜて食べるハノイの名物麺。オバマ元大統領が訪れた店があることで話題に。

ハノイでお昼どきに立ちのぼる香ばしい煙は、ブンチャーの合図。炭火でじっくり焼かれた豚肉とつくねを、甘酸っぱいヌクチャムのたれに浸し、細い米麺とたっぷりの香草を添えていただく、つけ麺スタイルの一皿。

ハノイでは、平日ランチの定番として根強い人気を誇り、観光客にとってもローカル感が味わえる代表的なグルメ。

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photography: Shutterstock

▼ ローカル人気店
< Bún Chả Sinh Từ(ブンチャー・シントゥ)>

1900年代から続く、地元民も通い続ける"変わらない味"。ハノイでブンチャーといえばここ、という声も多い老舗店「ブンチャー・シントゥ」。1900年代から変わらぬ味を守り続け、現在は市内に複数店舗を展開するローカルチェーンとして、学生からお年寄りまで幅広く愛されている。

炭火で香ばしく焼かれた豚肉は、脂と赤身のバランスが絶妙。甘酸っぱいつけダレは後を引くおいしさで、タレの風味に惚れて通い続けるファンも多い。
香草や揚げ春巻きを追加するのもおすすめ。どの店舗も一定のクオリティを保っていて、"どこで食べてもハズさない安心感"が魅力。

★Google map
63 P. Đường Thành, Hàng Bông, Hoàn Kiếm, Hà Nội, ベトナム


3. バインクオン(Bánh Cuốn):ひき肉ときくらげの蒸し春巻き

バインクオンは、ベトナム北部ハノイで親しまれている朝ごはんの定番。水で溶いた米粉の生地を薄くのばして蒸し、ヒキ肉やキクラゲを包んだクレープのような料理。

もちもち、とろりとした食感が特徴で、仕上げに揚げエシャロットと香草を添えて、ヌクマムベースの甘じょっぱいタレをかけていただく。

屋台や小さな食堂では、注文が入ってから一枚一枚蒸して作られる様子が見られるのも醍醐味。

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photography: Shutterstock

▼ ローカル人気店
< Bánh Cuốn Ba Xuân(バインクオン・バーシュアン)>

石臼仕込みの伝統製法。地元民に愛され続ける、しなやかクレープの名店。

ハノイで本格的なバインクオンを食べるならここ、と評判の「バーシュアン」は、30年以上地元に根付く老舗。今では珍しい石臼で米粉を挽く伝統製法を守り、手作りの生地は薄くしなやか、口当たりは驚くほどなめらか。

蒸しあがったばかりのクレープには、香ばしいヒキ肉とキクラゲの具が詰まり、熱々のうちに食べるのが鉄則。添えられる豚ソーセージも名物で、米のやさしさ×豚の旨みの組み合わせに感動する人も多い。

味も雰囲気もまさに"ハノイの朝"を感じるひと皿。観光客にもじわじわと人気が広がっている。

★Google map
Dốc P. Hoè Nhai, Nguyễn Trung Trực, Ba Đình, Hà Nội, ベトナム


4. バイン・ドゥック・ノン(Bánh Đúc Nóng):ベトナム版お雑煮

しょっぱくて甘い、やさしさが染みる"ハノイのお雑煮"。北部で昔から親しまれてきた伝統的な軽食だ。

温かい米粉のバイン・ドゥックは、もちもち&とろとろの独特な食感が魅力で、どこか日本のお雑煮にも似たやさしさがある。椀の中には、甘辛い魚醤ベースのタレに浸されたバイン・ドゥックの上に、香ばしく炒めた豚ヒキ肉と木耳、カリッと揚げたエシャロットがトッピングされ、スプーンですくうたびに香りがふわり。

寒い朝や小腹がすいたときにぴったりのひと品で、世代を超えて多くの人に愛されてきた、まさに"ハノイのソウルフード"。素朴だけれど、どこかほっとする味。

▼ ローカル人気店
< Bánh Đúc Nóng Bà Nội(バイン・ドゥック・ノン・バー・ノイ)>

30年以上の歴史を持つ老舗屋台。代々受け継がれた秘伝のレシピを、現在は店主のノイさんがひとりで守り続けている。

丁寧な手仕事と、昔ながらの作り方へのこだわりが、素朴ながらも味わい深い一杯を生み出している。もちもちの米粉餅に、香ばしい豚挽き肉と木耳、揚げエシャロット。

甘じょっぱいタレが全体を包み込み、食べるたびにホッとするあたたかさが広がる。
夕方になると、地元の人々が列をなすのも納得。わざわざ足を運んででも味わいたいひと皿。

★Google map
Ngõ 8 P. Lê Ngọc Hân, Ngô Thì Nhậm, Hai Bà Trưng, Hà Nội, ベトナム


text: madame FIGARO japon

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