パリ・ビューティ速報！ ラ ブーシュ ルージュの広がる世界。

2017年にフランスに生まれ、昨年11月には日本に上陸してあっという間にファンを増やしたラ ブーシュ ルージュ。リップスティックの製造においてマイクロプラスチックを排出しない、パラフィンや動物性油脂は使わない、サステイナブルな素材を用いたフォーミュラ……と、徹底した自然派リップスティックながら、発色やテクスチャーのよさは抜群なのだ。人気が出るのは当然だろう。ニコラ・ジェルリエが創設し、口紅から歴史をスタートしたブランドだが、この秋、メイクアップアイテムが複数プラスされる。パリ左岸のデパート、ル・ボン・マルシェの2階の「アトリエ・ドゥ・マキアージュ」で9月26日まで開催されたポップアップで、その新作の一部が早くもお披露目された。

ボン・マルシェに初夏に生まれたアトリエ・ドゥ・マキアージュ。その中央スペースでラ ブーシュ ルージュのポップアップが開催された。©Le Bon Marché

パリジェンヌたちを喜びで小躍りさせた新作は、マスカラの「Le Sérum Noir（セロム・ノワール）」だ。まつ毛に付ける前に、まずはとてもスタイリッシュなガラスのチューブ状の容器に魅了される。フランスで1世紀前からガラス製造に従事する企業のサヴォワールフェールが製造に生かされ、素材はリサイクル可能なガラス。そしてメタルもリサイクル可能だ。もちろんマスカラそのものも語るべきことが多い。まずブラシはマイクロプラスチックの使用がゼロということ。さらにブラシはフォルムも研究され、キャスターオイル・ファイバーのおかげでまつ毛に栄養、長さ、ボリュームをもたらし、最後までダマにならない……とよいことばかり。マスカラと呼ばず、セロムと命名されているのもそれゆえだ。

眺めていたくなるほど美しいガラスのチューブだが、口紅同様にそれを収めるレザーケースも用意されている。これはアップサイクリングで、なめし業者が持つ残りわずかなレザーを活用。したがって量に限りがあるためシーズンごとの限定色となる。たとえば2020年秋冬は赤、キャメル、チョコレート、黒（ヴィーガン）の4色というように。

左：ガラスチューブが美しいマスカラ（39ユーロ）。右：レザーケース（50ユーロ）、この秋冬はこの4色。アップサイクリングの革の使用でも、もちろんイニシャルを入れるのは可能だ。

シンプルでエレガントなメタルのコンパクト「Le Poudrier（ル・プードリエ）」も先行販売された。内側にはメタルのミラーが一面に配されていて、実用的だ。このコンパクトとセットのアップサイクルのレザーケースについては、この秋冬はマスカラ同様の4色がある。このコンパクトに収められるのはフェイスパウダー「La Terre（ラ・テール）」、そしてハイライター「La Lumière（ラ・リュミエール）」、そしてもう少し後に発表されるアイシャドウ「L’Ombre（ロンブル）」の3種。これらはいずれも詰め替え式、つまり容器なしでの販売である。

真っ白いピュアなメタルのコンパクトはレザーケースとセットで販売（59ユーロ）。フェイスパウダー、ハイライター、アイシャドウに共通して使用できる。

左：フェイスパウダーは3色。中：ハイライターはマイカが顔に上品な輝きをプラスする。右：アイシャドーは合計5種。いずれも29ユーロ（ケース別）

自分を大切にすると同時に地球も大切に、という創業者の思いが込もったラ ブーシュ ルージュのプロダクト。ここで紹介したほかにリップペンシル（28ユーロ）、アイライナーKhol（28ユーロ）、眉ペンシル（28ユーロ）、眉用セラム（39ユーロ）、日本製のメイクブラシも今後登場するという。ポップアップは終了したけれど、次々登場する新作の入手はル・ボンマルシェの「アトリエ・ドゥ・マキアージュ」に常設されている売場で可能。あるいはギャラリー・ラファイエットでももうじき2階のモードフロアにラ ブーシュ ルージュのコーナーが誕生するので、こちらでも。

【関連記事】
食べても無害！ サステイナブルなリップで未来を救え。
ボン・マルシェの新メイク売り場で、さまざまな体験を。
小粋でノンシャランな〝カワイイ〟の作り方。