初公開品も! 世界のダイナスティーの希少な宝飾品がパリで輝く。

Paris 2026.03.18

コンコルド広場に面したオテル・ドゥ・ラ・マリーヌ内のアル・サーニ・コレクションで、4月6日まで『Joyaux dinastiques(ダイナスティーの宝飾)』展が開催されている。これは英国のヴィクトリア&アルベール博物館とのコラボレーション第三弾となる展覧会だ。会場内は1700年から1950年までの宝飾品が光り輝き、来場者を魅了している。開催が始まったのは12月10日。その前、10月19日に世界中を驚かせ、宝石界に衝撃を与えたルーヴル美術館のジュエリーの盗難事件が勃発。その中にはこの展覧会での展示が予定されていた3点が含まれていたそうだ。

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オテル・ドゥ・ラ・マリーヌ内のアル・サーニ・コレクション。photography: Mariko Omura


展覧会は4部屋に分かれている。ひとつ目は「宝石:権力とプレスティージュ」で、ダイヤモンド、エメラルド、サファイアなど富と権力の象徴としての宝石を展示。57.31ctのダイヤモンドや皇妃マリー・ルイーズのティアラを飾っていたウラル産の15個のアメジスト......類稀なる石に目を見張らされる部屋である。

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左:57.31カラットのダイヤモンド「ゴルコンダの星」© The Al Thani Collection 2013. All rights reserved. Photography by Prudence Cuming Associates Ltd. 右:212.3カラットのモゴールのエメラルド。彫り物のあるインドのエメラルドはムガル帝国の皇帝たちに愛されていた。© The Al Thani Collection 2016. All rights reserved. Photography by Prudence Cuming Associates Ltd

ふたつ目の部屋は「壮麗なティアラ」とあるように、まさしくティアラのオンパレード。11点の中でも見逃せないのは、マンチェスター・ティアラと呼ばれるカルティエ・パリによる1903年制作のティアラだ。多額の持参金と引き換えにヨーロッパの貴族と結婚するアメリカの資産家の娘が多かった時代を物語るひとつの例で、これはマンチェスター公爵夫人のためにオーダーされたティアラである。炎に周囲を飾られたハートのモチーフはフランスの18世紀の鉄細工に由来するという。当時のカルティエのクリエイションが得意とする軽やかで優美なフォルム。これはガーランドスタイルと称され、もてはやされていたものだ。

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ふたつ目の部屋。類稀なる11のティアラがずらりと並ぶ光景は圧巻だ。

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左:カルティエ・パリが1930年に制作したティアラ「Mancheter」。 右:ショーメの前身、パリのジャン=バティスト・フォサンによるティアラ「Leuchttenberg」。1830〜40年ごろ。photography: Mariko Omura

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3つ目の「輝ける系譜」には、歴史上の著名人が注文したり、贈られたりした宝飾品が展示されている。ロシアのエカテリーナ2世が宮廷の人々に贈ったダイヤモンドのたまご型ペンダント、ナポレオンの最初の皇后ジョゼフィーヌが所有した真珠とダイヤモンドのイヤリング......など、豪華絢爛のジュエリー。とりわけ、1840年の結婚に際して夫のアルバート公がヴィクトリア女王のためにデザインしたダイヤモンドとサファイアの王冠のきらめきは特別だ。また、ナポレオンの従姉妹マチルド・ボナパルトのためにメレリオがデザインしたダイヤモンドのバラのブローチは息を呑む美しさ。このテーマには広いスペースが割かれ、ロシアとヨーロッパ王室の宝飾品への嗜好の歴史や人間関係などもたどることもできる。

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王侯貴族のポートレートが展示された部屋で、時代に入り込んで宝飾品を鑑賞。

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アルベール公がヴィクトリア女王のためにデザインし、Kitching & Abudが制作したティアラ。サファイア、ダイヤモンド、ゴールド、シルバー。1840〜42年。©Victoria and Albert Museum, London

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メレリオによるマチルド・ボナパルトの薔薇のブローチ。1864年頃。© The Al Thani Collection, 2018. All rights reserved. Photograph by Prudence Cuming Associates Ltd

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左:Garrardによるコルセット飾り。1880年ごろ。© The Al Thani Collection, 2018. All rights reserved. Photograph by Prudence Cuming Associates Ltd 右:1790年ごろのロシアのペンダントトップ。ダイヤモンド、ゴールド、ガラス。©Victoria and Albert Museum, London

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最後は「ジュエリー、20世紀の権力の象徴」。ヨーロッパの王侯貴族のジェリーがアメリカの実業家や女性相続人たちの手中に散逸した激動の20世紀にフォーカスを当てている。アメリカ人の好む折衷スタイル、革新的デザインなどのジュエリーを展示。個性が華やぐ締めくくりだ。

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左:1937年にカルティエ・ロンドンが制作したルビーのネックレス。これはかつてナワナガアーのマハラジャDigviyaysinhjiのコレクションに含まれていた。© Christie's Images Ltd 右:1907年にカルティ・パリが制作したモダンなデザインの太陽のティアラ。イエローダイヤモンド、ダイヤモンド、プラチナ。© The Al Thani Collection, 2018. All rights reserved. Photography by Prudence Cuming Associates Ltd.

『Joyaux dynastiques』
開催中~4月6日
Collection Al Thani à l'Hôtel de la Marine
2, place de la Concorde
75008 Paris
開)10:30~19:00
無休
料)13ユーロ
https://thealthanicollection.com/
@al.thani.collection

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editing: Mariko Omura

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