【フィガロジャポン35周年企画/35人のパリジェンヌ】

アメリカへ渡ったパリジェンヌ、ジュリー・デルピーの内なる炎。

Paris

Julie Delpy
ジュリー・デルピー 
女優、映画監督、脚本家

©︎AP/Aflo

「俳優って怖い職業。際限なくのめり込んでしまう魔力があるから」

少女のようなあどけない表情から成熟した女の顔へ、パッと目を輝かせたかと思うと物憂げに一瞥をくれる……。ジュリー・デルピーは感情の引き出しを自在に開けてみせる天性の俳優だ。10代でジャン=リュック・ゴダールによる『ゴダールの探偵』(1985年)に出演して以降、レオス・カラックスの『汚れた血』(86年)、ベルトラン・タヴェルニエの『パッション・ベアトリス』(87年)、クシシュトフ・キェシロフスキの「トリコロール」シリーズ(93、94年)など話題作に次々と出演。

91年のフィガロジャポンのインタビューではアメリカ進出の思いを語ったが、『ビフォア・サンライズ 恋人たちの距離』(95年)で世界中を虜にし、それは現実のものとなる。同年、自ら監督した短編『Blah Blah Blah(原題)』をサンダンス映画祭に出品。10代の頃から映画製作を志し、ニューヨーク大学で学んでおり、人気シリーズとなった『ビフォア・サンセット』(2004年)、『ビフォア・ミッドナイト』(13年)では主演のほか、共演のイーサン・ホークや監督リチャード・リンクレイターとともに脚本を手掛けた。その後の出演作でも役者としての顔を見せながら、脚本家・監督と多彩な才能を発揮し続ける彼女は、着実に自分の道を開拓し続ける才女だ。

フィガロジャポン1991年1月号
フィガロジャポン1991年12月号

 

text: Junko Kubodera

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