キャサリン皇太子妃の妹ピッパ、約30億円の豪邸をめぐる「ご近所トラブル」に3年越しの決着。
ピッパ・ミドルトンと夫のジェームズ・マシューズは2022年、イングランドのバークシャー州にあるジョージアン様式のマナーハウス「バートン・コート」を購入した。その後起きた所有地の通行権をめぐる近隣住民との争いに9月14日、決定が下された。勝利したのは夫妻だった。

イギリスのキャサリン皇太子妃の妹、ピッパ・ミドルトンと夫のジェームズ・マシューズが近隣住民と対立するようになってから3年が経った。しかし2026年9月14日、ついに決着がついた。事の発端は2022年秋、結婚5年目を迎えた夫妻がバークシャー州キントベリーに住むことに決め、バートン・コートと呼ばれる広大なマナーハウスを1500万ポンドで購入したことだった。当時、夫妻には第3子のローズが生まれたばかり。2021年生まれのグレース、2018年生まれのアーサーと共に一家は、ロンドンの西方にあるこの村で落ち着いた暮らしをしようと考えた。だがやがて近隣住民とのトラブルに巻き込まれることになる。
一家が転居してから1年後、地域のハイキンググループ「ウェスト・バークシャー・ラムブラーズ」から、このバートン・コートの敷地内にある道の一般通行を認めるよう、ウェスト・バークシャー地区議会へ申請が出された。申請によればこの道は、12世紀に建てられた教会へ向かう重要なルートであり、ここを使用することで狭い田舎道を通る別ルートを通過せずに済むというのが申請の趣旨だった。2024年に申請が認可されると、ジェームズ・マシューズとピッパ・ミドルトン夫妻はこれに不服を申し立て、審査が開始された。
高度なセキュリティ
「ハロー!」誌によれば、ピッパ・ミドルトンと夫は邸宅購入の際、敷地内に公の歩道が存在するとは知らされていなかったと主張した。この邸宅の前所有者のレディ・ヴィクトリア・コンランも夫妻に協力的で、自分がここで暮らしていた30年間に、この道で人とすれ違ったのは一度だけだったと主張した。ジェームズ・マシューズはさらに、公の歩道が家族の安全を脅かすリスクであることを主張した。
「私の家族に影響があります。広く知られた存在であるため、ほかの状況で通常要求される以上の高度なセキュリティが必要なのです」と審査の場で述べたことを同誌は伝えている。アーサー、グレース、ローズの3人の子どもの親として夫妻は転居の際、入口に新たに門を設置した。「門を設置した際、教区議会のメンバーも村の住民も、門があるのは問題だと伝えるために私たちのところへ来たり、連絡してきたりすることはありませんでした。歩道に関する申請が出されてからは、残念ですが安全対策を強化せざるを得ず、ステーション・ロードの門を2025年夏に改修、門は現在も閉じたままです」と、ジェームズ・マシューズは付け加えた。
最終的に2026年9月14日、ピッパ・ミドルトンとジェームズ・マシューズの主張が認められた。歩道の一般通行権を認めた当初の決定は、都市計画審査官によって取り消された。審査官はハイカーたちがこの道を、法律に定められた20年間、継続的に利用してきたことを示す十分な証拠はないと判断した。「事実について綿密な検討が行われたことに感謝するとともに、すべての関係者が時間を割いてくださったことをありがたく思います」と、夫妻の広報担当者は述べた。一方、市議会議員のトニー・ヴィッカーズは審査官がバートン・コートの所有者側に立ったことを「とても驚いたし、がっかりしています」と不満を隠さない。そして「審査にはほぼ最初から最後まで立ち会いましたが、マシューズ氏側から納得できる論拠は一切示されなかったと思っています」と付け加えた。
歴史的建造物
ピッパ・ミドルトンとジェームズ・マシューズはバートン・コートを購入したことで、歴史的建造物の所有者となった。というのも、このジョージアン様式の赤レンガ造りのマナーハウスは、グレードIIの歴史的建造物に指定されているからだ。これは、特に重要、あるいは特別な歴史的価値を持つ建造物であることを意味する。そのため、この建物を取り壊したり、増築したり、改変したりするには、地方当局から特別な許可を得なければならない。1772年に海軍提督ダンダス卿によって建てられた邸宅は、中央部分が前方に張り出した開放型ペディメントを備え、上部が半円形の窓が並ぶ。ピッパ・ミドルトンとジェームズ・マシューズが購入する前は、著名なデザイナーであり家具ブランド「ハビタ」の創業者でもあるサー・テレンス・コンラン(2020年没)と、その妻でジャーナリストのレディ・ヴィクトリア・コンランが所有していた。
コンラン夫妻がこの邸宅を入手した段階では、かつて男子のプレップ・スクールとして使われていたこともあった建物が半ば廃墟化していた。1984年に「ハウス&ガーデン」誌が夫妻に取材したところによれば、当時の屋根は崩れかけ、建物の壁にはカビが広がっていた。それから30年かけてコンラン夫妻は自分たち好みに建物を改修し、見事に蘇らせた。ピッパ・ミドルトンとジェームズ・マシューズもこの邸宅に自分たちの足跡を残そうとしている。夫妻は2022年、コンラン夫妻が造り上げた由緒ある庭園に屋外プールを設けるため、建築許可を申請した。
この申請は市議会で多くの議論を呼んだ。プールによって邸宅の歴史的景観が損なわれるのではないかという懸念に加え、ハロー!誌によれば、近くにある旧石器時代の遺跡が、プール工事の影響を受けることも懸念されたからだ。最終的に、ウェスト・バークシャー市当局は夫妻に建築許可を与えた。この決定に眉をひそめた地元住民も一部いた。
From madameFIGARO.fr
※この記事は、フランスの新聞社「Le Figaro」グループが発行する「madame.lefigaro.fr」で掲載されたものの翻訳版です。データや研究結果はすべてオリジナル記事によるものです。
- text: Leonie Dutrievoz (madame.lefigaro.fr)
- edit: フィガロジャポン編集部