テレビドラマ、拾い読み! 年齢差22歳、ジェシーと篠原涼子の恋愛ドラマ『パンチドランク・ウーマン−脱獄まであと××日−』から目が離せない!

Culture 2026.03.08

小林久乃

平成から現在にいたるまで、毎クール連続ドラマを視聴し続けて、約3000本を網羅したドラマファンなエッセイスト/編集者の小林久乃が送る、ドラマの見方がグッと深くなる連載「テレビドラマ、拾い読み!」。今回はジェシーと篠原涼子演じる禁断の恋の物語『パンチドランク・ウーマン−脱獄まであと××日−』について。


「一緒に逃げよう」と言われたら......!

テレビドラマにも色々なジャンルがある。家族、医療、刑事、学園モノ、時代劇、コメディ、ファンタジー、ホラー、お仕事ドラマ......と色とりどり。

 

その中でも個人的にはラブストーリーが大好きだ。平成のトレンディードラマを熱心に観続けて、自分には絶対に起こり得ない恋愛模様に胸を高鳴らせてきた。さらに恋愛ジャンルを詳細化していくと、年上女性と年下男性による歳の差恋愛ドラマだけは「ロングバケーション」(フジテレビ系・1996年)以降、すべての作品をチェックして楽しんでいる。今回はそんな趣味趣向の小林による、放送中のラブサスペンスをご案内したい。それが第4話を過ぎた「パンチドランク・ウーマン−脱獄まであと××日−(以下「パンチドランク・ウーマン」)」(日テレ系)だ。篠原涼子とジェシーによる恋愛模様が、ジリジリと盛り上がってきた。

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©︎日本テレビ

禁断の恋の物語の舞台は、氷川拘置所。この特殊なシチュエーションが"サスペンス"要素を生んでいる。両親から傷つけられ、愛した人からは捨てられて生きてきた48歳の冬木こずえ(篠原)が選んだ職業は、刑務官。冷静に、規律正しく職務を遂行している。私生活では母親の介護を続けており、外食もほぼしない質素且つ真面目な独身女性。そんな女性の日常が、とある未決拘禁者との出会いによって、崩れ始める。相手は26歳の日下怜治(ジェシー)だ。このふたり、年齢差22歳。しかも怜治は、かつてこずえの愛して捨てられた相手の息子にあたる。これが"ラブ"要素の核心だ。 

氷川拘置所内ではカルト宗教団体による脱獄計画なども同時に進行。とある理由から脱獄したい怜治はこずえを騙し、彼らに加担する。冷笑しながら「おばさん」と呼びつつも、芽生えてきた恋愛感情を無視できなくなっている。ああ、これはもう恋の始まりですね......。そして自分の気持ちと規律と葛藤するこずえ。この感情が爆破した瞬間に、ふたりは拘置所から逃亡する。その時は刻一刻と迫ってきて、あと5日。

「一緒に逃げよう」と、自分の手を差し出す怜治。犯罪者(と決まっていないけれど)と刑務官が恋に落ちて、女性はキャリアも生活も全てを失っていく......なんて、にわかに信じ難いかもしれないが、本作は海外で実際に起きた類似事件に着想を得ている。アメリカを中心に、女性刑務官と男性受刑者による脱獄事件が複数報じられており、一部メディアでは「不適切」と批判されたケースも。それでも現実はドラマ以上に劇的であると、私は感じる。

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篠原涼子には歳の差恋愛ドラマが似合う

さてこの種の歳の差恋愛ドラマで、重要になってくるのが女性のキャスティングだ。歳下の綺麗な男性と並んでも遜色はないかなど、観る側にとって嫌味にならない納得材料が必要になってくる。その点、本作で恋する女を演じる篠原涼子は信用度が高い。なんせ、彼女は30代で「anego」(日本テレビ系・2005年)にて、赤西仁と10歳差のオフィスラブドラマを。40代で「ラスト♡シンデレラ」(フジテレビ系・2013年)にて三浦春馬と17歳差の恋愛ドラマと、「金魚妻」(Netflix・2022年)では歳下男性と不倫愛を。そして50代で「パンチドランク・ウーマン」と、歳の差恋愛ドラマのヒロインとして、安定した信頼と存在感がある。実年齢の52歳には見えない容姿も大きく影響していると思うが、バラエティー番組で見せるボケぶりから察するに、性格も可愛いと予想する。この調子で60代、70代も演じてほしい。

そんな篠原と並ぶジェシーも「こんなに格好良かったっけ?」と思うほど、怜治役が似合っている。彼は「最初はパー」(テレビ朝日系・2022年)のお笑い芸人の役や、「モンスター」(関西テレビ、フジテレビ系・2024年)を見ていて、ややコメディーっぽさのある役が光るのかと思っていた。SixTONESの冠番組「Golden SixTONES」(日本テレビ系)で見せる、パブリックイメージに近い。が、今回はイメージ一転、憂いのある役でドキドキさせてもらっている。 

ふたりが織りなす「パンチドランク・ウーマン」は脱獄後に、どんな最終回を迎えるのだろう。第一話の冒頭ではサングラスとヘッドスカーフ姿のこずえと、怪我をした怜治がオープンカーに乗っていた。モチーフとなった事件は、刑務官が自ら命を絶ったパターンもある。さて本作の結末はいかに?

日曜ドラマ「パンチドランク・ウーマン −脱獄まであと××日−」
日テレ系にて2026年1月クール日曜10時30分から放映中!
https://www.ntv.co.jp/punch-drunk/
第4話まで、TVerで無料配信中
https://tver.jp/series/srf6mknxzp

 

コラムニスト、ライター、編集者
平成から現在に至る まで、毎クール連続ドラマを視聴し続けて、約3000本を網羅したドラマファン。趣味が高じて「ベスト・オブ・平成ドラマ!」(青春出版社)を上梓、準レギュラーを務めるFM静岡「グッティ!」にてドラマコーナーのパーソナリティーを務める。他、多数のウェブ、 紙媒体にて連載を持ち、エンタメに関するコラムを執筆中。

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