カフェ・ビストロのラレ・バイ・ザ・グレイ。パリ7区で、アメリカ南部料理をおいしく発見。

Paris 2026.03.02

7区のバック通り近く、パリにありそうでなかったアメリカ南部料理のビストロが昨年の秋にオープンした。最近ランチメニューが充実。朝からノンストップ営業もしているので、知っておいて損のない店なので紹介しよう。

その名はL'Arrêt(ラレ)by The Grey。停留所を意味するフランス語「arrêt」に、「The Grey」がついているのは、次の理由からだ。シェフのマシャマ・ベイリーはアメリカのジョージア州サヴァンナ(Savannah)にレストランを持ち、Netfrixのシリーズ「Chef's table」のエピソードのひとつに登場したスターである。彼女がアソシエの企業家ジョノ・モリサノと故郷に2014年に開いた店がThe Grey。これは店の所在地が長距離バスで知られるバス会社Greyhoundのかつての車庫だったことに由来。この店名が、パリ店にプラスされて ''ザ・グレイの停留所"となったのだ。なおサヴァンナはアメリカにおけるアフリカン・コミュニティが築かれた町のひとつである。

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シェフのマシャマ・ベイリー。レストランの入口があるのはボーヌ通り側だ。©Ilya KAGAN@ilyafoodstories

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グレイハウンドがマスコット。置物、ナプキンなどいたるところに。photography: Mariko Omura


パリのラレ・バイ・ザ・グレイはユニヴェルシテ通りとボーヌ通りの角を占める46席の小さな店で、以前はL'Espéranceという昔ながらのカフェがあった。そこに宿るフレンチビストロの魂を大切にしたいということから、フレンチのエスプリが混じり合ったアフロ・アメリカンのアメリカ南部料理がここで提案される。マシャマが用いる素材はオクラ、ピーカンナッツ、なす、とうもろこし、鶏肉......。それらをたっぷりのバターやオリーブオイルで調理するのだ。メニューは朝食、ランチ、午後の軽食、ディナーの4種。ランチとディナーの内容はかなり異なるので、昼に行ったら夜も、夜に行ったら昼も、となり、さらに朝食も試してみたいし、午後のスナックタイムも!と、珍しい味の魅力に食いしん坊たちは誘惑されてしまう。さらに困ったことに、土曜は12時から16時のおいしそうで珍しいブランチメニュー。これも一度は制覇したい!

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自然光が差し込む1階と、いかにもフランスといった石に囲まれた地下のふたつのスペースがある。©Ilya KAGAN@ilyafoodstories

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朝食は9:00~11:00。パンはサンジェルマン大通りで人気の家族経営によるパン屋Gosselin Parisから。NYC(9ユーロ)はベーコン、卵、チェダーを挟んだバンズ。オムレツやタルチーヌなども。©Ilya KAGAN@ilyafoodstories

ランチタイムは本日のメインが18ユーロ。そのメインをセットした前菜+メインまたはメイン+デサートは25ユーロ、前菜+メイン+デザートなら34ユーロ。この界隈にしては比較的手頃な価格だろう。アラカルトでは、サラダ、魚、肉料理が選べる。これらに加えてマーシャのサンドイッチというコーナーが。これはサラダを添えたクロックムシューやグレイ・マーケット・バーガーなどだ。

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ランチは12:00~14:30。オリジナルな味わいのクロックムッシュ、バーガー。©Ilya KAGAN@ilyafoodstories

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ディナーはアラカルトオンリーで、マシャマの故郷色にクリエイションがプラスされた料理となる。今年に入ってからディナーメニューが一新された。根菜のロースト、マックンチーズ、スモークド・ダック、クリスピーポークなどバリエーション豊かである。いまは消えてしまったけれど、オープン当時のディナーメニューにはThe Greyで人気の赤いリゾット風のサヴァンナ・レッド・ライスがあったという。これはmiddlinsと呼ばれるお米が素材の一皿だ。植民地時代、黒人の女性奴隷たちは米粒の選別作業を託されていて、整った綺麗な米粒はエリートの口へ、欠けた米粒はmiddlinsと呼ばれて貧乏人用だったそうだ。そんな時代の歴史が込められたトマト味のリゾットは、好奇心をそそるもの。メニューにいつかカムバックしたら、試してみたいものだ。

なお、14時30分から19時までは、チョコレートプディングやピーカンパイでのティータイムも可能なら、パテ・アン・クルートやフィッシュ・ディップなどとグラスワインで、という過ごし方もできる。

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ディナーは19:00~22:15。左:ドレスド・オイスターズ。 右:デヴィルド・エッグ。©Ilya KAGAN@ilyafoodstories

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左:チェダーと18カ月コンテを使ったマックン・チーズ。 右:スモークした鴨の胸肉。©Ilya KAGAN@ilyafoodstories

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左:コーンブレッド。 右:ランチもディナーもデザートにピーカンパイ!©Ilya KAGAN@ilyafoodstories

L'Arrêt by the Grey
36, rue de l'Université
75007 Paris
営)9:00~21:15(月~金)、12:00~22:15(土)
休)日
https://www.larretparis.fr/ja/
@larretparis

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editing: Mariko Omura

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