パリ市立近代美術館のテラス、レストラン「コライユ」は景色と美食のホットスポット。

Paris

エッフェル塔とセーヌ川。いかにもパリ!というこんな特別な眺めが待つのは、パリ16区のパリ市立近代美術館の広いテラスを占めるレストランのCorail(コライユ)だ。今年の5月、この場所のシーズン2として、珊瑚という店名にふさわしいオレンジ色のアクセントが効いたモダンな中に温かみを感じさせるインテリアで再オープン。9月末までの期間限定営業なので、クローズ前に是非!

レストランのコライユは近代美術館とパレ・ド・トーキョーの間、ガリエラ美術館のお向かいという立地。photography: Thibaud Georges

観光名所では素晴らしい立地というだけで高い点が取れるので、それにあぐらをかいてしまって食事に力を入れていない店にぶつかることがありがち。でも嬉しいことに、コライユの食卓に並ぶのは、おいしい料理だ。シェフのゴティエ・エケは新鮮でクオリティの高い素材を用い、スパイスや調理法に凝ることはせず味の良さで勝負。だからこそ気取りも飾りも不要とばかり、盛り付けもとてもシンプルだ。店名から察せされるように、山より海の幸がメインの主流で、前菜は全てが刺身系である。メニューの中でもリピーターが愛するのはタラマ、そして温かいクリスピー・サフランライスがすし米のようなハマチの刺身だという。場所柄海外からの観光客も多いからかパスタやサラダなど分かりやすい料理のメニューに並び、カジュアル・シックなパリの食事時間を提案している。パスタはリガトーニやリングイネの他、大きな筒状のパッケーリ、フリルリボン状のマファルディーネも。パリらしく、肉料理としてビーフタルタルも用意されている。

食事の始まりはタラマやイカフライなどのシェア料理、前菜の“Crudos”から。スズキのタルタル(写真左)やハマチの刺身&クリスピー・サフランライス(右)など、どれもフレッシュだ。photography: Thibaud Georges
左:パスタ料理から、レモンとバターがうまく絡み合ったスズキのパッケーリ。32ユーロ。 右:魚料理から、リッチなフェンネルソースを添えたタコのグリル。41ユーロ。photography: Thibaud Georges

インテリアを任されたのはジョアナ・ペラ。彼女は美術館の1930年代の直線建築の建物の持つ調和を大切にテラスを構成。色やディテールは美術館所蔵のアンリ・マティスの作品を参考にしたそうだ。すべての席からエッフェル塔が眺められるわけではないのは残念だけど、パリならではのアーティな雰囲気の中で、快適なサービスでのおいしい食事はきっと素晴らしい旅の思い出に。

大きなパラソルで覆われたテーブルが並ぶ広いテラスレストラン。ジョアナ・ペレ(右下)はオレンジ色を効果的に用いて店内装飾を手がけた。photography: Thibaud Georges
左:コライユのオリジナルカクテルは各20ユーロ。写真はコライユ・エーデルフラワー。最近のパリっ子が大好きなリキュールSt.Germainをミックスし、パンダンリーフのグリーンが綺麗なカクテルだ。 右:肉派へのおすすめは仔牛のエスカロップ。バター&レモンのソースで、シンプル・イズ・ザ・ベストと唸らせる。32ユーロ。photography: Mariko Omura

Corail
Musée d’Art moderne de Paris
11, avenue du Président Wilson
75116 Paris
営)12:00〜15:00、19:00〜25:00
無休
https://corail-restaurant-paris.com/
@corail.restaurant
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大村 真理子

madameFIGARO.jpコントリビューティング・エディター

東京の出版社で女性誌の編集に携わった後、1990年に渡仏。2006年から「フィガロジャポン」パリ支局長を務めた後、フリーエディター活動を再開。主な著書は『とっておきパリ左岸ガイド』(玉村豊男氏と共著/中央公論社刊)、『パリ・オペラ座バレエ物語』(CCCメディアハウス刊)。