2018年 おひつじ座の運勢(年運) - 石井ゆかりの星占い

情緒ある文体でつづられる12星座占いが大人気の石井ゆかりさんによる星占い。
「フィガロジャポン」本誌(毎号20日発売)で好評の星占い「星の伝言板」を2018年の12月分まで掲載。2019年1月以降は、「フィガロジャポン」本誌をご覧ください。
毎月1日に更新、石井ゆかりさんによる連載コラム「石井ゆかりの伝言コラム」はこちらから。

2018年の星占い

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おひつじ座   03.21 - 04.19

「清算」しない勇気、
時間をかけて「生産」する勇気。

占いの記事で「清算」という言葉を目にすると、ドキリとする人が多いかもしれません。
人間関係や恋愛関係の解消の意味で、「清算」がよく用いられるからです。
「清算」は、もともとは金銭の貸し借りなどに「結末をつける」という意味の言葉でしたが、
しだいに人間関係にも用いられるようになりました。
私たちは他者と関わる時、お互いにさまざまな「無償の協力」をします。
それを「貸し借り」や「恩義・義理」、「お世話になる」など、いろいろな言い方で心に刻み、
なるだけ忘れないようにしようと努力します。
そして、関係を解消する時は、この貸し借りや恩義が、物質的にも心情的にも、
どちらかの側だけに重くのしかかっていないか、考えます。それが「清算」です。
金銭を「清算」すると、とてもスッキリします。
「祓い清められる」ような現象です。
でも、たとえば親が子育てのために費やした金銭を、
完全に親に返却して清算する、という人は、いてもごく少数だと思います。
その代わり、というわけでなくとも、親子関係はたいてい、人生全体にわたって続きます。
関わりが続いていくということは、完全には清算が行われない、ということです。
もっといえば、清算しないということは、その関係を引き受け続ける、ということなのです。

2018年上半期の牡羊座の人々は、ある関係性において
「清算せずに、ずっと関わり続けていく」ことを選び取るのではないかと思います。
たとえば、そのもっともわかりやすい例は、
恋愛関係から婚姻関係のようなパートナーシップに進む、といった選択です。
相手の人生全部を引き受けていこうとする時、
私たちは節目節目で貸し借りの残高を計算したりしません。
もちろん、場合によってはそういうことも起こりうるかもしれませんが、
少なくとも、お互いに与え合ったものをすべて清算する、ということは起こりません。
「清算しない」ということは、しがらみやアンバランスを常に抱え込んでいくということです。
どんな場合であっても完全にはフィフティ・フィフティになり得ない状態を、
その時その時のあり方として受け入れていく、ということです。
このことを選び取るには、勇気が必要です。
都度清算してスッキリするほうが、心情的には、ずっとラクなのです。

2018年、牡羊座の人々は、生活のあらゆる局面で、
「未来にまたがって、時間をかけて引き受けていく」ことを選び取るでしょう。
時間をかけて紡いでいける人生の物語、建設していける城に、意識を向けるでしょう。
おそらく、2011年からこの方、貴方は
どちらかといえば「解体する・分解する」ような体験を重ねてきただろうと思います。
過去を切り離し、どんどん自由になる自分を感じ続けてきただろうと思います。
そのプロセスには、ある種の「清算」のような要素も含まれていたかもしれません。
この2018年、そうした「分解・分離・清算」のプロセスから、貴方は脱出し始めます。
物事を分断せず、分離させず、繋ぎ合わせ、解け合わせ、
未来に向けてそれを粘り強く延長していく、という動きが、
貴方の生きる世界に満ち満ちてくるのです。

では、貴方はなんのためにそうした継続や縫合、融合を選び取るのでしょうか。
もちろんそれは、貴方個人の野心や身近にいる大切な人のためでもあるはずですが、
おそらくそれ以上に、もっと大きな理想や情熱が、貴方を導いていくように見えます。
「ローマは一日にしてならず」の言葉どおり、大きなものを創るには、時間が必要です。
貴方はこれから、なんらかのスケールの大きな目標や野望を抱きつつ、
ローマをローマたらしめたところの偉大なる「時間」に挑み、
同じく「時間」という、最強の味方に守られ、支えられて進むのだろうと思います。

 

12星座別占い

Horoscope : Ishii yukari / Illustlation : Chihiro Yoshii

石井ゆかりプロフィール

ライター。星占いの記事やエッセイなどを執筆。『12星座シリーズ』(WAVE出版刊)は120万部を超えるベストセラーに。『3年の星占い(全12冊)2018-2020』(文響社刊)も発売中。主宰WEBサイトは『筋トレ』http://st.sakura.ne.jp/~iyukari

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