パリジェンヌのワインジャーナリストが語る、本場「アペロ」の楽しみ方とは?

Paris

ワイン大国フランスの首都、パリで暮らす人々のワインライフって? アールドゥヴィーヴルを大切にし、ワインを愛するジャーナリストが、家での楽しみ方からおすすめアドレスまで、パリジェンヌ流を指南。


à la Maison

女性ワインジャーナリスト仲間とともに
ローテーブルを囲む、自宅でのアペリティフ。
海辺で過ごしたヴァカンスの思い出を
運ぶロゼを選んで。

Alicia Dorey|アリシア・ドレー
2014年、ダール・エ・リボーが造る「サン・ジョゼフ」に出合ったことでワインに開眼。ワイン、美食、旅の分野で「Le Figaro Magazine」誌、「Paris Match」誌などで活躍。近著に『À NosIvresses』(Flammarion刊)がある。@alicia_dorey
この日用意したワインは3本。左はジュラのシャルドネ「Domaine Stéphane Tissot/Les Bruyères 2016」。アリシア曰く「濃厚でスモーキー、フランスで最も寒い地方ならではのフレッシュさが魅力」。中央は乾杯用のプロヴァンスのロゼ「Domaine Fondugues-Pradugues/Eau de Source 2023」。右は、セラーで10年以上熟成できる南仏の力強い赤「Domaine Hauvette/Le Roucas 2022」。中央のおつまみは甘くないブリオッシュ。

ワインはフランスのアールドゥヴィーヴルの象徴だが、独自の表現も多く、とっつきにくいイメージもある。そんななか、アリシア・ドレーは自分の言葉でワインを語ってきた。

「ワインは物語。歴史、地理、時には政治にも繋がるさまざまなテーマをはらみ、異なる背景を持つ人々に出合いをもたらします」

そんな生粋のワインラバーである彼女の楽しみ方とは? ワイン仲間とのアペロの現場を訪ねた。

「アペロの場合、スパークリングか白で始めるのが一般的」と言うアリシアだが、この日はあえてロゼを。

「パリでは色が濃いしっかりしたロゼを冬のアペロに合わせます。おつまみはワインの味を邪魔しない、酸味が強くないものがおすすめ」

ワインを楽しむために、いいグラスが1種あると安心。アリシアのおすすめは、汎用性が高いザルトのユニバーサルグラス。この日はザルトとレーマンの2種。
ロゼに合わせて、魚のテリーヌとフォカッチャなどを用意。

白で始めるなら、冬なら山のワインであるジュラ産がおすすめ。

「同じ産地同士のワインと食べ物は相性がいい。ジュラには同じ地方のコンテチーズがよく合います。チーズには赤、という思い込みがありますが、実は白のほうがチーズの持つ乳糖とマッチするんです」

アペロはローテーブルを囲むのが普通。それは、リラックスしておしゃべりを楽しむためだそう。アリシアは、ホストとしてワインを開ける時、ボトルの物語を伝えることにしている。

「産地、品種、どんなふうに出合ったか。背景はとても大切よ」

そのために彼女が勧めるのが、なじみのカヴィスト(ワインショップ)を持つこと。

「ワイン愛がある店なら、客の好みを知ってアドバイスし、テイスティングさせ、銘柄の説明をしてくれます。おもたせワインを探す時も、ホストがどんな人かを話し、持参するワインを選んでもらって」

アリシア(中央)を囲んでまずはロゼで乾杯。左はワインジャーナリスト仲間のレスリー・ブロショ(@maitresdaccords)、右はカルラ=エル・ロゴスキー(@carla_elle_rogosky_wine)。「しっかりしたロゼは冬のアペロに最適。デリケートな味わいがありながら、リラックスさせてくれます。ほんのり漂う海の香りがヴァカンスを想起させます」(アリシア)。色調の強いロゼは、長期熟成して楽しめるワインでもある。

>>パリジェンヌのワインジャーナリストが教える、パリで本当に行きたいワインアドレス6選!

*「フィガロジャポン」2025年2月号より抜粋

photography: Julie Ansiau text: Masae Takata (Paris Office)

この記事の元URL: https://madamefigaro.jp/paris/250417-parisienne-wine-home.html