鎌倉にできた、料理家なかしましほさんの新店へ

鎌倉ウイークエンダー 2025.06.11

長谷川真弓

からだに優しく、それでいてとびきり美味しいお菓子をつくる料理家なかしましほさんが、鎌倉に小さなお店をオープン。おやつと雑貨、魅力的なものがギュッとつまった幸せな空間となっている。鎌倉にお住まいの、なかしまさんおすすめのランチやカフェもご紹介!

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パッケージデザインもかわいいお菓子がずらりと並ぶ、「あまいみせ ミニ」。なかしまさん自ら店頭に立ち、お客様をお出迎えすることも度々あるそう。


小さなお店に、おいしい、かわいいものがいっぱい
#01 あまいみせ ミニ

素材とていねいに向き合い、余計なものを使わず、でもしみじみおいしい。料理家なかしましほさんのつくるお菓子には、一見素朴に見えてぶれない美学があり、レシピ本をバイブルとしている人も多い。

そんななかしましほさんが、東京・国立の人気店「foodmood」に続き、この春、鎌倉にテイクアウト専門のおやつと雑貨の店を開いた。

お店があるのは、住民からは「裏駅」と呼ばれている西口エリア。メインの東口と違い、観光客の姿が少なく、ゆったりとした時間が流れている。西口を出てまっすぐ歩くと、2分ほどでスーパーの紀伊國屋につくのだが、あまいみせ ミニはそのすぐ裏手に位置する。

「紀伊國屋さんがあって市役所があるこのあたりの落ち着いた雰囲気が好きだったので、この場所を選びました。スーパーでお買い物ついでに、ちょっとおやつを買っていこうかなと思って寄ってくれる地元の方も多いです。もちろん遠方からここを目指して来てくださる方もいて、どちらもうれしいです」と、なかしまさん。

定番のクッキーはもちろん、人気のレモンケーキが常に置いているのもうれしい。

「ミニ」というロゴ入りのバタービスケットやチーズサブレは鎌倉限定。どれも気軽に、でもじっくりと味わいたくなるものばかり。

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青のりとカシューナッツのクラッカー、黒ごまスティック、甘酒ビスケットなどさまざまな焼き菓子が詰め合わされた人気の品。ふきよせ ¥750

お店をつくるときにイメージしたのは、昔ながらの小さな商店やタバコ屋さんだそう。

「なんでもある売店のような雰囲気にしたくて。食にまつわるものが多いですが、特に限定せずに雑貨など、自分がいいと思ったものを並べています」

目を引くのは韓国の雑貨。年に7〜10回ほど韓国を訪れるというなかしまさんが自ら選んだもので、どれも思わず手にとりたくなってしまうかわいさ。

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ソウルで見つけたという、アスパラガスをモチーフにしたétoffeのマスキングテープ。トートバッグもあり。

姉でニットデザイナーである三國万里子さんの作品や本も飾られている。抽選で小さなぬいぐるみをプレゼントするという、月に一度のお楽しみも行っているそう。

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鎌倉に住んで8年ほどというなかしましほさん。黄色の箱の上に飾られているのが三國万里子さん作のぬいぐるみ。

店の外にはベンチがあるので、ドリンクやおやつを購入してベンチでひと休みしていく人も。

自家製ジンジャエールは、すりおろした生姜やスパイスを煮込んだ、キリッとした辛口。ふんわりレモン生地とホワイトチョコの組み合わせがおいしい、レモンケーキといっしょに、幸せなおやつ時間を。

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ジンジャエール ¥500、レモンケーキ ¥450

あまいみせ ミニ
神奈川県鎌倉市御成町14-6ウランブル鎌倉B
080-8030-2479
営)10:00〜17:00(13:00〜13:30昼休み)
不定休
@mini_kamakura

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#02 なかしましほさん行きつけの鎌倉のお店2選

1. なかしましほさんお気に入りのランチ
kuriyum

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ランチメニュー・本日のクルックのカオヤム/前菜+クルック(混ぜごはん)¥ 1600 photography: kuriyum

御成商店街から脇道を入った場所にあるタイ料理店。ハーブやスパイス、旬の鎌倉野菜をふんだんに使った、洗練された軽やかな味わいが地元民から支持を集めており、以前にもこの連載で紹介した人気店だ

毎年本場タイを訪れて、現地の食文化に触れているという店主の河栗さん。

「コロナ渦は中断していましたが、一昨年からまた定期的に訪れています。最近も北タイに行って来たところで、北タイの花山椒を使ったスパイスを用いた牛肉の和え物や、春雨をタイカレーやタマリンドで炒めた郷土料理など、北部料理のメニューを新しく作っています」。

定番メニューのほかに、以前は「今月のランチ」としてちょっと珍しいタイ料理を提供していたが、それにかわって登場したのが「本日のクルック」。「クルック」とは「混ぜる」という意味のタイ語で、ハーブや野菜がふんだんに使われた混ぜご飯や混ぜ麺が評判をよんでいる。

「タイ料理というと一般的にメリハリが強い印象がありますが、ここのお料理はまろやかで食べやすいところがお気に入り。空間もさっぱりとしていて、ゆっくり落ち着けます。友人を連れて行ってもとても喜ばれます」(なかしましほさん)

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すっきりとした居心地の良い店内。ランチはもちろんディナーもおすすめ。photography: kuriyum

kuriyum/クリヤム
神奈川県鎌倉市御成町11-13 第一興産26号館1F
0467-25-1525
営)11:30〜14:30、17:30〜20:00
休)月、第2・第4火曜
@kuriyum

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2. なかしましほさんお気に入りのカフェ
POMPONCAKES GARE

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優しい味わいのケーキや焼き菓子を、ハンドドリップのコーヒーとともに。photography: POMPONCAKES

POMPONCAKESといえば鎌倉・梶原の閑静なエリアにある人気のケーキ屋さんで、決してアクセスが良いとはいえない場所にも関わらず、甘いもの好きたちが足繁く通っている。

良い素材にこだわり、日常になじむのにどこか特別な味わいのケーキにファンが多い。

3店舗目となるこの店は、鎌倉駅西口からすぐ。オーナーの立道さんも昔から通っていて大好きな書店「たらば書房」の2階にある。

店名にある「GARE」は、フランス語で駅という意味。駅のキオスクのように誰もがフラッと立ち寄れて、色々な情報の集まる観光案内所のような場所になっていってほしいという思いが、店の名前に込められているそう。

量り売りのクッキーやレモンケーキはお土産としても大人気で、帰りの電車に乗る前にさっと買いに寄る人も多い。

ギャラリーも併設されており、月ごとに変わるアートの展示やポップアップショップが見られるのも魅力。

「ちょっと休憩したいときや、おやつを食べたいなぁというときに行くのがここ。ケーキもクッキーも美味しく、駅のすぐ近くにあるお店ですが、2階なので喧騒からのがれてゆっくりできます。いろいろなイベントをされているので、毎回行くのが楽しみです」(なかしましほさん)

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キオスクのようなカウンターには、スイーツのほか、グラスやロゴTシャツなどのオリジナルアイテムも。photography: POMPONCAKES

POMPONCAKES GARE/ポンポンケークス ギャレ
神奈川県鎌倉市御成町11-40 Mビル2F
0467-73-8303
営)10:00〜18:00
休)月
@pomponcakes_gare

text & photography: Mayumi Hasegawa

長谷川真弓

エディター兼ライター。鎌倉在住、3児の母。大学卒業後、出版社に入社。女性ファッション誌の編集に携わる。現在はフリーランスとして活動中。

Instagram:@mm_kamakura

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