ブルガリと艶やかに共演する、中島健人の美学。
フィガロジャポン2026年3月号に登場してから約半年。ブルガリのアンバサダーとして、さらなる洗練の煌めきを纏って中島健人が再登場。ますます力強く、輝きを増して進み続ける彼の生きる「美学」を紐解く。

「ブルガリのジュエリーは、僕にとってお守りのような存在です。昨年の大晦日のカウントダウンライブ直前、ブルガリの店舗に時計を買いに行ったんです。ステージでは外しましたが、5万5000人の前に立つ前の自分にブルガリの輝きとオーラを纏わせることで、計り知れないエネルギーをもらいました」
この日も、手首にはその時計が輝いていた。「セーブ・ザ・チルドレン」のチャリティリングをプライベートで愛用し、「ブルガリ イル・チョコラート」のアンバサダーも務めるなど、思い入れが強い中島。現在、ブルガリ全体のアンバサダーを務めていることが「幸せであり誇り」、と力強い眼差しで話す。
今回の撮影で着用したのは「トゥボガス」と「ビー・ゼロワン」の新作。ゴールドとスチールを融合させたインダストリアルな輝きに惹きつけられる。
「ゴールド&スチールの組み合わせ、力強くて好きですね。シンプルなシャツに、トゥボガスのブレスレットとセルペンティのスタッズ カプセルを2連で着けている女性がいたら、カッコいい!って思わずついていってしまいそう。僕自身、トゥボガスのネックレスを着けた時に、自信が満ちてくる感じがありました」

中島の私服の胸元にはビー・ゼロワンも輝く。
「『コンコルディア』というドラマの撮影で、イタリアで1カ月以上暮らしていた時、コロッセオの横でずっと台詞を覚えていたんです。僕にとって思い出深い場所なので、ビー・ゼロワンがコロッセオから着想を得たと知って、イタリアでの自分の記憶と重なり特別な思いがあります」
ブルガリと中島健人に共通することは少なくない――永続的に人を惹きつける輝き、既成概念に因われない大胆さ、揺らがない美学。そんな、中島健人が中島健人でいるために決めている、絶対的なルールを問うた。
「やる気のないところを絶対に見せないこと。自分自身もですし、一緒に仕事をしていくチームにも求めているかもしれません」
その言葉には、何事にも前向きなエネルギーで向き合う“正義”が宿る。ネガティブを発することは、自らの正義に反する行為。それが中島にとって絶対的な美学であり信念なのだろう。
「中学校の合唱コンクールで指揮者をしたことがあるのですが、やる気がない人って指揮台から見ると一目瞭然なんです。ただ、すべてを正すことには労力がいるし、絶対的な正解でもない、と葛藤したこともありました。でも見て見ぬふりをした先に、納得のいく結果が伴うことってないんですよね。そういう視点が14歳の頃にすでにあったので、孤軍奮闘していたこともあったかな」
戦い続け、前進しながら輝きを降り注ぐ。

最新の両A面シングルの一曲「Fiction Love」は、主演映画『ラブ≠コメディ』の主題歌であり作詞・作曲を手がけた作品。アイドルがその理想と現実で葛藤するラブコメ作だが、中島がこの役を演じる“メタ性”が実に興味深い。
「王道のラブコメができる時期って意外と限られていて、40代なら危険な香りがする大人のラブストーリーとか、ね。30代のいまは、王道を突き抜けて演じようと思っています」
もう一方の楽曲「鬼事」は、鎌倉から南北朝時代が舞台のTVアニメ「逃げ上手の若君」のオープニングテーマ。言葉遊びを織り込んだ歌詞が印象的だ。
「最近、歴史の尊さや日本語の美しさを感じることが多くて。アイドル中島健人として、少し古風な角度で自分なりの表現をした曲です」
と、ここで中島は、“運命塗り替えてゆけ 君を抱き 業に抗い 生きたこの命捧ぐ”――と静かに口ずさんだ。そして、言葉を続ける。
「史実の人物は、運命を変えられない。でも、もしいまもその時代を生きていたら、運命にどう抗うんだろうって。変えられなかったとしても、抗うことで人間らしさは増す。その姿に僕は惹かれるんです。現代も同じで、自由意志って本当はあまりない気がしていて。でもその中でもがむしゃらに生きているじゃないですか、僕らって」
抗うのか、黙るのか、戦うのか――先ほどの合唱コンクールの話と繋がりますね、と返すと、「本当にそうですね。黙ることは絶対にしたくない。全員が話せる場所って必要なんですよ。サッカーでもボールが回らない選手は作らない。その人にしかできない役割や貢献の仕方があると思うので」。
帰り際、ブレスレットも指輪も私物はホワイトゴールドで統一されてますね、とエディターが理由を尋ねると、中島は表情を緩ませた。
「ホワイトゴールドの空気感が好きなのがいちばんの理由なんですけど、たぶん僕、ジュエリーを組み合わせる熟練度みたいなものがまだなくて。ピンクゴールドを組み合わせるようなテクニック、これから身に付けたいですね」
華やかな場でも日常でもその人を輝かせる――ブルガリの夢を広げる役目を背負っていけたら、と話していた中島。その言葉のひとつひとつには、人を後押しする優しい強さと、輝きを放つパワーが宿っていた。
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- photography: Kodai Ikemitsu(Be Natural)
- styling: Mayu Yauchi
- hair & makeup: Chie Ishizu
- text: Naho Sasaki
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*「フィガロジャポン」2026年9月号より抜粋