老美術商と孫が挑む、名前のない名画のミステリー。

Culture

老美術商が孫の少年に贈る、最後の大勝負と情愛の結晶。

『ラスト・ディール 美術商と名前を失くした肖像』

ヘルシンキの美術商オラヴィは、時が淀んだような画廊を営む。ネット通販の普及で資金繰りは苦しい。年頃の息子に手を焼く娘にせがまれ、この問題児の孫をしぶしぶ店番に。意外や、少年は絵を見る眼と商才に長けていた。無署名の肖像画を「幻の名画」と直感し、オークションで競り落としてふたりでその証拠を探査するスリル、ミステリーの興趣。絵画への崇拝といえば耳ざわりはいいものの、家庭も顧みずにヤマ師っぽく生きてきた老美術商。孫に残す悔悟と期待の証が深々と胸に沁みる。

『ラスト・ディール 美術商と名前を失くした肖像』
監督/クラウス・ハロ
2018年、フィンランド映画 95分
配給/アルバトロス・フィルム、クロックワークス
ヒューマントラストシネマ有楽町ほか全国にて公開中
https://lastdeal-movie.com

*「フィガロジャポン」2020年4月号より抜粋

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réalisation : TAKASHI GOTO

この記事の元URL: https://madamefigaro.jp/culture/200315-cinema-02.html