「ルームメイト症候群」に陥るカップル、3つの警告サイン。
Lifestyle 2024.11.30
「ただ一緒に生活しているだけ」。そんなカップルの状態のことを指すのが、「ルームメイト症候群」という言葉。別れに至る前に、この状況を改善する方法を心理学者から学ぼう。
Photography: Gravity Images / Getty Images
愛し合っているのに、共有しているのは「住所」だけ、あるいは、愛が冷めてしまい、カップルの関係がただのルームシェアに変わってしまうこともある。こうした現象のことを「ルームメイト症候群」と呼ぶ。この状態に陥っていることを気づくのは難しい。
「ふたりは、ルームシェアをしている人のように、責任はきちんと果たします。ですが、恋人同士としての健全な関係を定義する親密さに欠けるのです。恋人や親友のような存在である代わりに、空間を共有するだけの二人になってしまうということです」。11月6日に心理専門誌「サイコロジー・トゥデイ」に掲載された記事でそう説明するのは、米国人心理学者マーク・トラヴァースだ。そのなかで彼は、関係を続けるために、見逃してはならないサインを挙げている。
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1. 個別の楽しみに暮らしている
ルームメイト症候群の症状のひとつは、カップルの余暇に現れる。趣味や交友関係がまったく異なり、日常生活のほとんどを個別に過ごしている人は気を付けるべきだとトラヴァースは指摘する。「ひとりで過ごすことや、自分の趣味に没頭することが悪いのではありません。問題はむしろ、ふたりの生活が重なり合っていないことです。同じ屋根の下に暮らす、ふたりの独立した個人として機能しているという点にあります」
良い関係を維持するためには、ふたりの関係への「時間の投資」が重要だとトラヴァースは説明する。2020年、米国でおこなわれた研究によると、お互いのために時間を使い合うカップルは幸福度が高いことをわかっているという。だが、無理強いは禁物だ。「パートナーのために努力することが義務のように感じるなら、それは感情的な絆が弱まっている証拠です」
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2. 親密さがなくなる
性的な親密性であれ、感情面での親密性であれ、親密さは健全な関係において不可欠なものだ。もしそれが、日々のルーティーンやタスクのように感じられはじめたら、立ち止まって考えるべきだ。それは必ずしも性的な関わりの問題だけではなく、あなたのパートナーへの態度も振り返る必要がある。手を繋ぐ、ハグをする、キスをする......こうした行為が面倒に思えたり、無意味に思えたりしたら、「赤信号を出すとき」だとトラヴァースは言う。
このサインをきちんと理解するために、トラヴァースは、親密さ(またはその欠如)が、ふたりの関係において最近どのように現れたかを思い起こすよう勧める。たとえばそれは「肉体的魅力が薄れたのか」、「肉体関係が迷惑に感じるのか」、「お互いにどういった態度をとっているのか」といったことを振り返ることだ。
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3. コミュニケーションをとらなくなる
最後にしてもっとも重要なポイントだ。「コミュニケーションこそ、すべての関係の土台です」。この欠如を見極めるには、ふたりの話題を精査すれば良い。「日常生活の『業務連絡』を超えた、深い会話を最後にしたのはいつですか? もし、自分自身の考えや夢、あるいはその日1日の出来事などを話すことが少なくなったら、心の距離が開いてきている証拠です」とトラヴァースは説明する。「ルームメイト症候群のカップルは、難しい会話を避けるわけではありません。何にも話さないのです」
記事の最後で、彼は忘れてはならない大切な事実に触れている。もし、あなたがふたりの関係を救い、目の前の相手にもっとコミュニケーションをとってもらいたいなら、相手を待っていてはいけない。「一方の態度の変化が、もう一方の態度も変化させる」のだ。肝に銘じよう。
From madameFIGARO.fr
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text: Tiphaine Honnet (madame.lefigaro.fr) translation: Shion Nakagawa