【写真】エリザベス女王の礎、フィリップ殿下の歩み。
Culture 2021.04.10
4月9日、逝去が報じられたフィリップ王配。エリザベス女王を“2歩後ろ”から支えた彼は機知とユーモアに富み、そのエキセントリックなタッチは、英国王室に軽快さをもたらした。
エリザベス女王の“礎”であり続けたフィリップ王配の、ほぼ1世紀にわたる生涯を、いま写真で振り返ろう。
1. かいつまんで言えば、ドイツの血を引き、ギリシャとデンマークの王家に生まれたフィリップ。1921年6月10日、ギリシャ・ケルキラ島の厨房のテーブルの上で誕生した。18ヶ月の時、ギリシャ王だった伯父が失脚。みかん箱で作ったベッドに入れられて、両親と4人の姉とともにイギリス海軍の船に収容されたという逸話の持ち主だ。(1947年) photo : Getty Images
2. 北欧系の外観を持つ王子は数々のプリンセスを魅了。家庭教師が「やや気取り屋で無遠慮なところがある」と記している。エリザベスは背が高いブロンドの未来の夫に、13歳で恋に落ちた。(1947年) photo : Getty Images
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3. プロポーズは、1946年の夏、スコットランドで。しかしエリザベス王女とフィリップ・マウントバッテン中尉の婚約が公式発表されたのは1947年7月10日。未来のロイヤルファミリーの南アフリカ長期滞在の後だった。(1947年) photo : Getty Images
4. 結婚式は、1947年11月20日、ウェストミンスター寺院で執り行われた。(ロンドン、1947年11月20日) photo : Getty Images
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5. 64年後、孫のウィリアム王子がケイト・ミドルトン嬢との結婚式で、この中央通路を歩くことになる。(ロンドン、1947年11月20日) photo : Getty Images
6. 1948年11月14日に長男のチャールズ王子が誕生し、1949年6月にクラレンス・ハウスに落ち着くのを待って、英国海軍へ。船に乗り込み、海軍でのキャリアアップを図る。(1952年) photo : Getty Images
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7. 1952年にジョージ6世が亡くなると、エリザベスは王位に。ジョージ6世の死に、フィリップは引き裂かれる思いだった、と周囲は語っている。(1953年、フィジー島) photo : Getty Images
8. 自分の野心を捨て去り、26歳を待たずして史上最年少の女王となった妻エリザベスの後ろに永遠に従わねばならなくなったのだ。(ロンドン、1953年) photo : Getty Images
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9. フィリップ・マウントバッテンは、これより王配とみなされるが、王配としての正式なタイトルは与えられていない。彼は女王の個人的な相談役、そして4人の子どもの幸せな父親となった。(カナダ、1960年) photo : Getty Images
10. 子どもは、1948年生まれのチャールズ、50年生まれのアン、60年生まれのアンドルー、64年生まれのエドワードの4人。(ロンドン、1961年) photo : Getty Images
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11. バッキンガム宮殿では、その熱い気性とエキセントリックなタッチが、王室に軽快さをもたらした。(ウィンザー、1964年) photo : Getty Images
12. フィリップ王配、エリザベス女王、クイーン・マザー(2002年に101歳で逝去)。(イギリス、エプソム、1967年) photo : Getty Images
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13. エリザベス女王にとって幸運だったのは、ふたりがともに犬好きだったこと。もっと言えば、ウェルシュ・コーギー好き。(バルモラル、スコットランド、1975年) photo : Getty Images
14. 珍しくリラックスムードの家族写真。左から、フィリップ王配、アン女王、その夫のマーク・フィリップス、エドワード王子、エリザベス女王、アンドルー王子、チャールズ王子。(カナダ、1976年) photo : Getty Images
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15. はっきり言っておこう。フィリップ王配は、エレガントぶりでは誰にも負けなかった。(ニュージーランド1977年) photo : Getty Images
16. もちろん、ヘリコプターの操縦もできる。(アルジェリア上空、1980年) photo : Getty Images
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17. メディアは愛人問題を批判した。女優のマール・オベロンやザ・ザ・ガボール、そして貴族階級の女性たち。女王は動じなかった。(ウィンザー、1982年) photo : Getty Images
18. 噂とは裏腹に、フィリップ王配はダイアナが嫌いではなかった。彼女を「尻軽娘」とあだ名したこともない。それどころか「Pa」とサインした愛らしい手紙を書き送っている。(ロンドン、1982年) photo : Getty Images
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19. 数多くの英国女王の公式滞在の一つ。太平洋の真ん中、オセアニア諸島のツバルにて。(ツバル、1982年) photo : Getty Images
20. フィリップとエリザベス夫妻は、子どもたちについて話し、ふたりの連帯について話し合い、そして不一致について後悔し合った。(ナウル、1982年) photo : Getty Images
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21. プライベートの暮らしの中で妻につけた愛称には、リリベット、ダーリン、あるいはソ―セージ、というのもある。(カナダ、1984年) photo : Getty Images
22. 人生のほとんどを通じて、彼は妻の2歩後ろを歩いたが、そのフラストレーションを隠し切ることはできなかった。(トロント、1985年) photo : Getty Images
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23. チャーチルが、王家がマウントバッテンではなく、ウィンザーの名を受け継ぐようにと進言した時、フィリップ王配はこう叫んだという。「つまり私は、ここではただのアメーバだということか!」(中国、昆明、1986年) photo : Getty Images
24. だが、ささやかな抵抗はあっても、女王への忠誠を損なうことはなかった。「私の第一の、第二の、そして最後の務めは、女王を決して見捨てないことです」と話している。(アイスランド、1990年) photo : Getty Images
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25. 休暇中には釣りをし…(バルモラル、スコットランド、1993年) photo : Getty Images
26. 船を操り…(1993年) photo : Getty Images
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27. 狩を楽しむ。1940年代後半に若きエリザベスを圧倒したのも、そんなスポーツ万能の姿だった。(サンドリンガム、1996年) photo : Getty Images
28. 1997年9月6日、ダイアナ妃の王室葬儀。ウェストミンスター寺院に到着する息子と孫たちに公式に付き添ったフィリップ王配。(ロンドン、1997年9月6日) photo : Getty Images
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29. 病める時も健やかなる時も、いつも女王のそばに。(ロンドン、2005年5月11日) photo : Getty Images
30. 長続きする結婚の秘密は? 同じ方向を見つめること...同じメガネならなお良し。(ロンドン、2005年10月20日) photo : Getty Images
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31. フィリップ王配は、英国女王にとって「ご婦人方を魅了する」切り札。ここではカーラ・ブルーニ=サルコジをエスコート。(ウィンザー、2008年3月26日) photo : Getty Images
32. ウィリアム王子の妻、ケイト・ミドルトンと。(2012年3月8日) photo : Getty Images
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33. ここでもまた、ミドルトン家の別の女性と。キャサリン妃の母、キャロル・ミドルトン。(アスコット、2012年6月21日) photo : Getty Images
34. 王家のインフルエンサーは、ウィリアム王子とキャサリン妃だけではない。英国版GQ誌は、2016年1月、フィリップ王配を最もおしゃれな男性の中にリストアップしている。(ロンドン、2014年6月14日) photo : Getty Images
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35. 94歳を迎えた2015年、フィリップ王配は250以上の公務を務めた。ウィリアム王子とキャサリン妃は、ふたり合わせてやっと198。(ブレイマー、スコットランド、2014年9月6日) photo : Getty Images
36. 「彼がいつまで持ちこたえるのか、私にはわからない。まるで瓶に詰められたようなものだ」とある時、ユーゴスラビアの元国王がフィリップ王配についてそう語った。(ロンドン、2014年10月16日) photo : Getty Images
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37. フィリップ王配への最大のオマージュは、妻である女王自身からの言葉。2011年、彼女は「彼は私の礎です。彼はただ、私の力であり、私の支えなのです」。(アスコット、2015年5月19日) photo : Getty Images
38. ここ数年、健康状態が良くなかったとはいえ、しっかりとサポートとアドバイスの役割を果たし続けていた。(ロンドン、2016年3月17日) photo : Getty Images
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39. 2016年4月21日、半世紀以上にわたって人生をともにしてきた英国女王の90歳の誕生日を堂々とお祝い。(ウィンザー、2016年4月21日) photo : Getty Images
40. 99歳になっても、妻エリザベスについて書かれたものに対する好奇心はまだまだ旺盛だった。(ウィンザー、2016年5月15日) photo : Getty Images
texte : pascaline potdevin (madame.lefigaro.fr)