夜更かしをやめ、子どもの睡眠時間を戻す6つのヒント。

Culture 2021.08.29

もう夜更かしはやめて、学校に戻る準備を整えよう。2週間後には容赦なく学校のベルが鳴り響く。学校生活をスタートさせるためには、最初のベルが鳴る前に、しっかりとした睡眠を取り戻すことが大切だ。時間生物学の研究者からの説明とアドバイスを紹介しよう。

210827_preparer-la-rentree-(1).jpg睡眠時間を整えるにはどうしたら良い?photo: Getty Images

お腹を空かせて学校に行くのはよくないと一般的に言われているものの、十分な睡眠をとることは忘れられがちだ。特に学校の授業が始まるときに重要になる。夏の間、夜遅くまで遊んだ後は、どうしても小さな子どもたちの休息が必要になる。時間生物学の研究者であり、リール大学の教育心理学の教授でもあるクレール・ルコントは、最適な睡眠を得るためには、注意力を維持するための生理的警戒心、体の中心温度、ストレスホルモンとして知られるコルチゾールのレベル、そして睡眠ホルモンとして知られるメラトニンのレベルという4つの要素によって調整されなければならないと指摘している。「完全にシンクロさせるには、最低でも2週間は必要です」と専門家は言う。新学期開始まであと少し。慌てずに、小さな子どもたちの就寝時間を整えるヒントをいくつかご紹介しよう。
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疲労のサインを見分ける方法を教える。

大人も子どもも睡魔は同じではない。「幼くても、若くても、年老いても……睡眠の必要性は私たちの遺伝子に書き込まれています」とクレール・ルコントは説明する。3歳から10歳までの子どもの1日の睡眠時間は、昼寝を含めて10時間から12時間という調査結果があるという。でも、夜寝る時間はどうやって決めれば良いだろうか?クレールは「子どもに自分の睡眠に自覚的になってもらい、疲労の兆候を認識する方法を教えなければなりません」とアドバイスする。寒さを感じたり、あくびをしたり、目をこすりたくなったり……一度教えると、子どもはこれらのシグナルを自覚するようになり、その後、ベッドに入りたいと言えるようになる。

眠る前はテレビやタブレット使用を禁止する。

休日は、子どもたちのテレビやタブレット、ゲーム機の使用を普段よりも厳しくしていないだろうが、クレール・ルコントは就寝前の1時間はそれらに近づけないことを推奨している。「スクリーンからは、自然光に近い青みがかった光が返ってきます。この光が、目の奥にある脳の主な時計を狂わせ、1日が終わっていないと思わせるのです」

儀式を確立する。

睡眠の準備は、子どもが不安がらないように、トレーニングが必要だ。その日の興奮を抑えなければならないので、声を抑えて、パズルや読書など静かな活動がおすすめだ。クレールは「夏休みを締めくくるために、子どもに夏の思い出を日記に書かせるのもいいでしょう」と提案する。
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真っ暗闇の中で眠りにつく。

時として一筋の光が入ることで明け方に子どもの眠りを妨げて起きてしまうことがある。遮光カーテンやブラインド、シャッターをしっかり閉めると、部屋にはバリケードができて、完全な暗闇を得ることができる。「メラトニンの生成は、完全な暗闇の中でしか行われない」と時間生物学者は言う。「また、暗闇が苦手な子どもには、コンセントに差し込むタイプの丸いナイトライトがお勧めです。青い光ではなく、オレンジ色の光のナイトライトを選んでください」

朝寝坊よりも昼寝。

就寝時間が適切なら、朝は6時半から7時半の間に徐々に起きられるようになる。学校が始まる直前に、子どもを急に早く起こすようなことは避けよう。子どもがベッドから起き上がるのが難しい場合、「食事の後に昼寝をさせれば、朝は寝坊せずにしっかりと心身が回復します」とクレールは言う。

太陽を浴びて睡眠ホルモンをチャージする。

夏は終わっても、太陽は休まない。家でも、庭や屋外の公園でも日差しを浴びることができる。時間生物学者は言う「睡眠ホルモンであるメラトニンは、特に朝の光で充電されます」。

*本記事は2019年8月27日に掲載された記事を再編集したものです。

text : Tiphaine Honnet (madame.lefigaro.fr) translation : Hanae Yamaguchi

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