ディーゼルのニコラ・フォルミケッティ、「ファッションにはもっと多様性が必要」と力説!
Fashion 2014.04.11
昨年、デニムやレザーで知られるイタリアの「ディーゼル」のアーティスティックディレクターに就任したデザイナーのニコラ・フォルミケッティは、移籍後初めてのフルコレクションショーを先週末に開催した。
ニコラはこのショーに、街角で、あるいはソーシャルメディアを通じて見つけてきたモデルたちを起用。お仕着せがましいファッションのルールに敢然と立ち向かう彼は、こうしたところでも自分流を貫いている。「ファッションというのは、さまざまな肌の色、さまざまな体の形のためにあるべきなんだ。多様性があまり見られないのは、本当におかしなことだと思うよ」と、英国『Grazia』誌に語っている。
ディーゼルのデビューショーは各国のファッションウィークが終了した翌週、イタリアのベニスで行われたが、強烈なタトゥーをたくさん彫った美女や青い髪の丸ぽちゃ女性など、幅広いタイプのモデル男女が登場した。「ものすごく興味深いストーリーを、こうしたモデルたちひとりひとりが持っている。僕にとっては、いつだって人間の中身のほうが大切だからね」と、ニコラは続ける。
ショーの最後には、モデル87人全員が"バラクラバ"をかぶった姿で登場。この"目出し帽"は、さまざまな色のポンポン(玉房)で飾られていた。「フィナーレは、いま世界で起こっているバカげた反同性愛運動に対する、抗議のメッセージも含んでいる。僕たちが団結して声をあげられれば、そういう動きに対して戦える。でも、僕らはもちろんテロリストなんかじゃない。"愛"で戦うんだ!」。
レディ・ガガのスタイリストとしての仕事で広く世間に知られるようになったニコラは、自分のキャリアを大きく飛躍させた彼女に感謝しているようだ。ガガが2010年のMTVビデオ・ミュージック・アワードに着ていき、物議を呼んだ"生肉ドレス"のデザインを手がけたのがニコラ。その後「ティエリー・ミュグレー」のクリエイティブディレクターを務めたのち、昨年ディーゼル入りをした。
「ガガと仕事をしている時は、デザインチームの一員として舞台裏にいることだけで十分満足していた。でもこの仕事のおかげで、自分自身が脚光を浴びることになった。それからティエリー・ミュグレーの話が持ち上がったんだ。断れば良かったのかもしれないけれど、とにかくやることにした。いま振り返って考えれば、自分にはちょっと早かったのかもしれないね」と、英国『Independent』紙に最近語っている。
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