【2024年ウォッチズ&ワンダーズ】クチュール、庭園をテーマにした華麗な時計。
Watches 2024.06.05
スイスのジュネーヴにて、4月9日から15日まで開催されたウォッチズ&ワンダーズより、注目の新作をピックアップ。
マドモアゼル・シャネルのアトリエで。
世界最大の時計サロン、ウォッチズ&ワンダーズ。開催と同時にいち早く注目を浴びたのは、マドモアゼルのアトリエへの没入「クチュール オクロック」をテーマにしたシャネルのオート オルロジュリーだ。「J12 クチュール ワークショップ オートマタ キャリバー 6」は、文字盤にマドモアゼル シャネルとクチュールのトルソーを配したもの。ボタンを押すだけで、このシーンが動き出すというオートマタの複雑機構が搭載されている。クチュールのテーマではさらに、メジャーモチーフを描いた黒いレザーのダブルブレスレット、プルミエール リボン クチュールや、クチュールメイキングに不可欠な指ぬき、針山、トルソーなどに隠された文字盤が揺れるロングネックレスなどがある。注目は、イエローゴールドにダイアモンドあしらった安全ピンモチーフの、セーフティーピン ロングネックレス クチュールのロングネックレスだ。
「セーフティーピン ロングネックレス クチュール」(イエローゴールド、ダイヤモンド)¥43,450,000/シャネル ©Chanel
2024年は、ガブリエル・シャネルの星座であり、自身のエンブレムとした獅子、ライオンにまつわるリオン モチーフの新作も発表された。メゾンのアイコンであるJ12とボーイフレンドからは「ピンク エディション」の新作が登場し、ハッピーなピンク色の世界を提案した。
トレンドカラーはピンク!
ピンクは、グランドセイコーの時計にも登場。桜が咲く中、雪がその姿を覆う儚く美しい「桜隠し」の情景を表現した、繊細なピンク色のダイアルカラーのモデルを発表した。
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ヴァン クリーフ&アーペルのキーワードはミニチュアガーデン。
ヴァン クリーフ&アーペルは自然にオマージュを捧げた。「レディ アーペル ブリーズ デテ ウォッチ」は、メティエダールの職人技により、夏の朝の爽やかさを描き上げた。イエローゴールドとホワイトゴールドの蝶はプリカジュールのエナメルで作られており、時間を告げる一方で、プッシュボタンを押すとそよ風に揺らぐ花々の周りを羽ばたく。ポエティック コンプリケーションが発展し、さらに魅惑的な効果を生んでいる。2024年の新作には、08年に誕生した「レディ アーペル ジュール ニュイ ウォッチ」の進化系である、33mmと38mmの2モデルも登場した。ダイヤモンドのパヴェが施され、月と星空が文字盤で太陽を追いかける。24時間の回転式の機構で、アベンチュリンガラスの文字盤が回転することで、1日のサイクルを再現する。
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ショパールはグリーンのバリエーションに注目。
もうひとつの象徴的なカラーはグリーン。ショパールに登場した「L.U.C XPS フォレスト グリーン」は、サステイナブルなルーセントスティール(TM)製の40ミリケースにフォレストグリーンの文字盤が印象的だ。スイスクロノメーター(COSC)認定のこの時計は、控えめなエレガンスと技術的なパフォーマンスを併せ持つ。エレガントなグリーンは、インペリアーレにも使われている。メゾンのメティエ・ダールの手仕事で仕上げられ、エシカルなホワイトゴールドにダイヤモンドをちりばめたこのモデルの文字盤は、インペリアーレの歴史への賛歌。マザーオブパールとエナメルのマルケトリが施されている。
text: Julie de Los Rios (madame.lefigaro.fr)