【2024年ウォッチズ&ワンダーズ】テクニックとエレガンスの出合い。

Watches 2024.06.08

スイスのジュネーヴで開催されたウォッチズ&ワンダース。ロレックス、ジャガー・ルクルトからはアイコニックな新作が発表された。

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「クレア ドゥ ローズ」(スチール製、機械式自動巻きムーブメント)¥350,900/チューダー

ジャガー・ルクルトと、パテック フィリップの限りない正確さ。

ジャガー・ルクルトの主張は一貫している。正確さを司ることが彼らの基本だ。それは、創業者アントワーヌ・ルクルトが世界で最も正確な測定器具ミリオノメーターを発明して「ウォッチメイカーの中のウォッチメイカー」となった、メゾンの起源から変わらない。それから2世紀近く経ったいま、精度を追求するこだわりは「デュオメトル・ヘリオトゥールビヨン・パーペチュアル」の革新的なトゥールビヨンの姿に生まれ変わった。地球の重力による影響を相殺するための小さなキャリッジは、ここではコマと同様の法則に従って、3つの軸を中心に回転している。

240531-ww-jl.jpg「デュオメトル・ヘリオトゥールビヨン・パーペチュアル 」(ピンクゴールド、手巻き)¥74,360,000(予定価格)/ジャガー・ルクルト  ©Jaeger LeCoultre

「マスター・ウルトラ・スリム・パーペチュアルカレンダー」のピュアな文字盤にも、正確へのこだわりが見える。日付、月、曜日、ムーンフェーズと永久カレンダーが完璧なバランスで配置されている。2024年、このモデルは少しだけモダンな表情になり、初のピンクゴールドとナイトブルーの文字盤によるバージョンなど、4種類が5月に登場する予定だ。

パテック フィリップもまた、正確さを信条とするメゾン。今年は、昨年、日本限定で発売された世界で初めてタイムゾーンに同期する日付表示という、特許取得の機構を搭載したモデルが現行コレクションに加えられた。もうひとつ注目したいのは、伝説の「ゴールデン・エリプス」の新作。美しいローズゴールドのチェーンブレスレットが、エボニーブラック・ソレイユ文字盤をさらに洗練した表情に引き立てる。ハイウォッチとクールは相容れないのが常だが、「ノーチラス フライバック・クロノグラフ」の新バージョンは、その固定観念を吹き飛ばす。ホワイトゴールドのケースに入ったオパーリン製のブルーグレーの文字盤と、デニム柄のストラップがマッチする。仔牛革に白いステッチをかけたストラップは、まるでジーンズのような風情だ。ウィメンズでは、25周年を迎えた「Twenty~4」のマンシェットタイプにラック・パープルが加わった。ローズゴールドに、光の加減でピンクからパープルにまで色味が変わる文字盤が印象的だ。240417_watches-wonders-jour-4_1_3.jpg

「ゴールデン・エリプス」(ローズゴールド製、チェーンスタイルのブレスレット、超薄型自動巻きムーブメント)¥9,510,000/パテック フィリップ  ©Patek Philippe
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「ワールドタイム」(ホワイトゴールド、自動巻き)¥12,130,000/パテック フィリップ ©Patek Philippe

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ロレックス、コントラストのハーモニー。

続いてロレックスに目を向けてみよう。今年のロレックスは基本に立ち返り、アイコニックなタイムピースに、繊細なコントラストで遊んだニューフェイスを送り込んだ。たとえばGTMマスター IIには、グレーとブラックのセラクロムベゼルインサートを搭載したオイスタースチール製が登場。デイデイトには、ブルーグリーンやスレートオンブレのダイアルが加わった。また、デイデイト 40にはホワイトマザーオブパールのダイアルが採用され、ホワイトゴールドバージョンにしっくりとなじんでいる。バゲットカットのダイヤモンドによるアワーマーカーが、輝きを強調する。

デイデイト 36には、イエローゴールドモデルにホワイトラッカーダイアルの組み合わせと、エバーローズゴールドモデルにブルーグリーンダイアル、ベゼルに60個のトラペーズカットダイヤモンドをセットしたモデルも発表された。2023年に発表された、より都会的なパーペチュアル 1908は950プラチナモデルにアイスブルーのダイアル。ダイバーズウォッチのロレックス ディープシーでは、初のイエローゴールドモデルにブルーのセラミックベゼルとダイアルという組み合わせが新鮮だ。そして、コスモグラフ デイトナのニューフェイスは、いずれも、2色の天然マザーオブパールがコントラストを表現するダイアルと、ダイヤモンドをセットしたべゼルの組合せになっている。

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「デイデイト 36」(イエローゴールド製、自動巻き)¥5,259,100/ロレックス  ©Rolex
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「パーペチュアル 1908」(プラチナ製。自社製ムーブメント、スモールセコンド付き)¥4,370,300(予定価格、発売時期未定)/ロレックス  ©Rolex

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チューダーは、ベッカムのように遊んで。

チューダーでは、ウィメンズラインのクレア ドゥ ローズに深いブルーのダイアルが加わった。26、30、34mmの3サイズ展開で、ケースはスチール製。機械式ムーブメントを備え、ピュアで流行を超えたスタイルだ。通称"ビーズ・オブ・ライス"と呼ばれる5連のスチール製ブレスレットは、スタイルと快適さを併せ持つ。また、2024年のスターといえば、大好評のブラックベイ クロノ ピンクだ。ピンクの文字盤が、若い世代を魅了している。二元的なジェンダー観を超えて、色はさまざまなスポーツ、そしてチューダーのアンバサダーたちへの目配せでもある。まずはデヴィッド・ベッカム率いるインテル・マイアミCFのユニフォームのピンク。台湾のシンガーでミュージシャン、俳優のジェイ・チュウもピンクを自分のシグネチャーにしている。

最後に、アイコニックなモデル、「ブラックベイ 58 18K」を紹介しよう。ケースからブレスレットまで、すべてイエローゴールド製の華やかなモデルだ。

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「ブラックベイ クロノ ピンク」(スチール製、クロノグラフムーブメント)¥792,000/チューダー  ©Tudor
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「ブラックベイ 58 18K」(イエローゴールド製、自動巻機械式ムーブメント)¥4,488,000/チューダー  ©Tudor

text: Julie de Los Rios (madame.lefigaro.fr)

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