次なる旅先はオーストラリアへ! シドニーのグルメシーンを牽引するベストスポット案内。

Travel 2026.04.10

近年、新鮮で高品質のローカル食材を使ったレストランの進化と成熟を感じさせるシドニー。欧州料理の技法と、多国籍な移民文化が融合したジャンルレスな食のシーンがますますおもしろくなっており、刺激的でエキサイティングな食体験ができるグルメタウンとして世界の注目度が高まっている。


260410-sydney_new.jpg

シドニーは世界有数のフーディタウン。シドニーのあるニューサウスウェールズ州は、肥沃な沿岸部や近郊でとれる農産物や畜産物の品質が高いことでも知られ、伝統と革新が融合した高品質なワイン産地としても注目のデスティネーションだ。シドニーは海からも近いため新鮮なシーフードが手に入り、魚介類に特化した魅力的なレストランも数多い。今年2026年1月には南半球最大級の「シドニー・フィッシュ・マーケット」がオープンし、新しいスポットとして大きな話題だ。また、移民の国ならではの世界各国の文化が入り混じったジャンルレスなレストランが人気のなか、ここ1~2年、オープンラッシュなのがギリシャ料理や中近東料理の進化系レストラン。新鮮な魚介類や野菜をたっぷり使用し、上質なオリーブオイルや豆類、ヨーグルト、レモン、ハーブなどを多用しているため、満足度が高いのにヘルシーな点が高感度なシドニーっ子たちの支持を集めている。今すぐ駆け付けたいシドニーの美食のレストラン&スポットを紹介!

〜高品質のシーフードをさまざまなスタイルで堪能する〜

魚の90%以上を使った革新的なクリエーションで世界を魅了
Saint Peter(セイント・ピーター)

260406-sydney_19.jpg
魚のシャルキュトリー盛り合わせ。スパイスを効かせたキハダマグロやマレーコッドのチョリソー、滑らかな食感のイシダイのモルタデッラ、ヒラマサの部位を使ったパテ・アン・クルート、マデイラ酒のゼリーと合わせたマトウダイのレバーパテなど。

 

260406-sydney_17.jpg
「セイント・ピーター」はブティックホテルとして生まれ変わったグランドナショナルホテルのメインダイニング。宿泊すれば、朝食も「セイント・ピーター」とあって、オーベルジュ的な利用の仕方もできる。

260406-sydney_18.jpg
ローストしたスジアラの骨で風味付けされた、鮮やかでうま味の強いコンソメが特徴のヌードルスープ。麺にもスジアラの骨のパウダーが使われている。

 

260406-sydney_20.jpg
ドライエイジングしたキハダマグロの一皿。

オーストラリアのグルメシーンを牽引するファインダイニングといえば、2024年7月にグランドナショナルホテル内に移転してパワーアップした「セイント・ピーター」の名が筆頭に上がるだろう。 昨年、グルメ・トラベラー誌のレストラン・オブ・ザ・イヤーにも選出。"魚料理の魔術師"と異名をもつジョシュ・ニランドシェフの料理は唯一無二で、「ウロコから尾まで」をコンセプトに、魚介類の内臓や骨なども含め90%以上を使用して芸術的な料理に昇華させる。シグネチャーの魚のシャルキュトリーの皿にはマトウダイのレバーパテタルトに、魚のチョリソーやモルタデッラなどがのせられ、デザートにはマグロの目を滑らかなバニラクリームに変えたマカロンが登場するなど(マグロの目の味はまったく感じさせない)、どれも「これは本当に魚なの!?」と思わせる新感覚のおいしさ。骨は燻製にしてからパウダーにしてスープや麺に練りこみ、魚はドライエイジングすることで風味を豊かにするなど、あの手この手で魚をおいしくする手腕を提示し、ゲストを驚かせてくれる。ニランドシェフの目標は人々が魚に対する偏見を捨て、さまざまな部位のおいしさに気付いてもらい、食品ロスを減らすこと。その啓蒙活動は確実に実を結んでいる。

Saint Peter
セイント・ピーター
161 Underwood St Paddington, Sydney NSW2021, Australia
tel:+61 2 9167 3703
営)12:00~16:00、17:30~(木~日) 無休 要予約
※ランチコース185AUドル、ディナーコース325AUドル
https://www.saintpeter.com.au/
@saintpeterpaddo

---fadeinpager---

イタリアの5つの港のシーフード料理がコンセプト
Flaminia(フラミニア)

260406-sydney_09.jpg
高い吹き抜けの天井で、自然光がたっぷり入るので、開放感たっぷり。ちょうど左側がハーバーになる。photography by Nikki To

260406-sydney_10.jpg
左中央が「キハダマグロのクルード」25AUドル。パレルモのドレッシングでアグロドルチェとエシャロット、ホワイトバルサミコで和えて。photography by Nikki To

260406-sydney_11.jpg
ナポリ名物「モッツァレラ・イン・カロッツァ」18AUドル。かじると中からモッツァレラチーズがとろ~り。photography by Nikki To

オペラハウスにほど近いサーキュラー・キーに、2025年12月にオープンしたばかりのシーフードに特化したイタリアンレストラン。コンセプトはイタリアの港町。メニューにはオーナー出身のサルデーニャの港町カリアリをはじめ、ナポリ、ヴェネツィア、ジェノバ、パレルモといった5つの港町の料理から厳選された前菜、パスタ、メインディッシュ、デザートが用意されている。この店の目玉は、オーストラリア産のキハダマグロ、ホタテ、サーモン、ヒラマサなどの生魚を、オリーブオイルとホワイトバルサミコなどのシンプルなドレッシング(5地域5種類ある)で和えた「クルード」(生の魚介類料理)が堪能できること。食材が新鮮なため、シンプルな味付けが生きてくる。また、知られざるイタリアの魚介料理が郷土料理が食べられるのもこの店の醍醐味。ナポリ名物「モッツァレラ・イン・カロッツァ」はモッツァチーズに衣をつけて揚げ、アンチョビと赤唐辛子のソースをかけたワインが進む一品。サルデーニャのカニとからすみ、レモンの香りのするオーストラリア固有のハーブ、レモンマートルのソースのパスタはおかわりしたくなるおいしさだ。目の前のハーバーを眺めながら、スパークリングワインのグラスと共に、至福の時間を過ごしたい。

Flaminia
フラミニア
Pullman Quay Grand Sydney Harbour, 61 Macquarie St, Sydney NSW 2000, Australia
tel:+61 2 9256 4000
営)12:00~14:30(火~土)、
17:00~22:00(月~金)17:00~23:00(土) 
休)日
https://www.flaminia.com.au/
@flaminia_sydney

---fadeinpager---

世界一スタイリッシュでおいしいものがあふれる魚市場
Sydney Fish Market(シドニー・フィッシュ・マーケット)

260406-sydney_24.jpg
総工事費8億3600万AUドル(日本円で約919.48億円)かけてつくられた「シドニー・フィッシュ・マーケット」。従来の魚市場のイメージを覆す、スタイリッシュな雰囲気。

260406-sydney_21.jpg
さまざまな種類の海老やカニが並び、オーストラリアの魚介類の豊富さをを感じさせる。photography by Alan Adimou

260406-sydney_22.jpg
生牡蠣はプレーンなものから、トッピングしてあるものまでさまざま。photography by Alan Adimou

260406-sydney_25.jpg
海側にテラス席で戦利品を広げて舌鼓を打つ人たち。目の前が海なので、雰囲気も抜群。photography by Alan Adimou

「もうシドニー・フィッシュ・マーケットに行った?」というのが、シドニーっ子たちの合言葉になっているほど、いま最も話題なのは今年2026年1月にオープンした世界で3番目に大きい魚市場。広大な35,000平方メートルの複合施設と敷地内には、漁船が行き来する波止場や競りの行われる卸売魚市場だけでなく、一般の人が購入できる鮮魚店、デリカテッセン、寿司バー、グローサリー、スイーツショップ、ジェラテリア、レストランやカフェなどの40軒以上のショップがずらり。特にシーフードを使ったデリカテッセンの料理ジャンルの幅広さは驚くほどで、シュリンプカクテル、生牡蠣、刺身、変わり種寿司、フィッシュ&チップスや中華やタイ料理などのロブスターヌードルやカニのスパイス炒めまで、オーダーしてから調理する店も多く、出来立てが食べられるのはうれしいポイント。ドリンクもクラフトビール専門店、ワインショップ、バー、フレッシュジューススタンドもあり、選びたい放題だ。テラス席や店内にもイートインスペースが設けられているので、買ってきたものをいろいろ広げて食べるのが楽しい。週末のランチ時は大渋滞になるので、時間をずらしていくのがおすすめだ。

Sydney Fish Market
シドニー・フィッシュ・マーケット
1 Bridge Rd, Glebe, Sydney NSW 2037, Australia
tel:+61 2 9004 1100
営)7:00~22:00(日~木)7:00~24:00(金、土) 無休
https://www.sydneyfishmarket.com.au/
@sydneyfishmarket

---fadeinpager---

~ギリシャ&中近東のアレンジ料理が楽しめる~

ローカル野菜やシーフードの小皿料理「メゼ」でヘルシーに
Olympus(オリンパス)

260406-sydney_12.jpg
樹齢50年のブーゲンビリアの木の下を中心に、ガラス張りの屋根が美しい空間。photography by Nikki To

260406-sydney_16.jpg
手前がトルコや中東、バルカン地域半島で親しまれている野菜のピクルス「トゥルシー」10AUドル。photography by Nikki To

260406-sydney_14.jpg
カリッふわっのラムの脳みそフライと発酵マスカットと唐辛子のソースがベストマッチ。18AUドル。photography by Nikki To

260406-sydney_13.jpg
低温調理でじっくり火を入れたグラスフェッドのラムショルダー。スモール58AUドル。ヨーグルトの酸味との相性抜群。photography by Nikki To

近年、モダンギリシャ系のレストランが次々とオープンしているなか、最も予約が取れない大人気店が「オリンパス」だ。まずは、「メゼ」という酒のつまみや前菜として供される小皿料理をいろいろ頼んで、スパークリングワインやカクテル、モクテルと一緒に楽しみたい。乾燥そら豆のディップや野菜のマリネも人気だが、各テーブル必ずと言っていいほどオーダーするのが、ハチミツとレモンのソースがクセになる、表面をカリカリに焼いたチーズ料理「サガナキ」。発酵させたマスカット果汁と唐辛子を合わせたチリソースで食べるラム肉の脳みそフライは、外はカリっと中はトロッとマイルドな味わいで魚の白子のよう。食材の良さがわかるタコの炭火焼グリルやイカのソテーなどもおすすめだ。ガッツリお腹がいっぱいになりたい人は長時間低温調理したトロトロのラム肉ショルダーをぜひ。洗練された料理のおいしさもさることながら、ガラス張りの天窓がパティオのような中庭感を演出しており、開放感あふれるスタイリッシュな空間も人気の秘密だ。

Olympus
オリンパス
Wunderlich Lane, 2 Baptist St, Redfern, Sydney NSW 2016, Australia
tel:+61 2 8354 0649
営)12:00~24:00(月~金)、11:30~24:00(土、日) 無休
https://olympusdining.com.au/
@olympusdining

---fadeinpager---

移民の食文化がミックスした遊び心あふれるメニューの数々
Baba's Place(ババズプレイス)

260406-sydney_05.jpg
ガレージを開けるとそこはレストランになっている、というギャップがおもしろい。

260406-sydney_04.jpg
ピンク色がキュートなシグネチャーディッシュ「タラマ・オン・トースト」18AUドル。食器は「おばあちゃん家」をイメージしてアンティークショップで集めたそう。

260410-sydney_new.jpg
在来種のトマトと表面を軽くグリルしたホタテのサラダは、リッチなバターソースにチャイブ、中近東のスパイス、タイバジルで。34AUドル。

倉庫が立ち並ぶマリックビルエリアは、ビールの醸造所やコーヒーショップ、カフェ、レストランなど近年おしゃれな店が続々とオープンしているいま話題の地域のひとつ。倉庫のガレージを改装したレストランが、「ババズプレイス」だ。おばあちゃんの家にあったような家具と空間のバランスがセンス良くマッチ。レバノン料理やギリシャ料理、イタリアンやアジア料理といったエッセンスが加わった遊び心あふれる料理は、絶妙なバランス感覚で舌を楽しませてくれる。オーナーのひとりで料理人のジャン=ポール・エル・トムはレバノンとマケドニア出身の移民の2世で、生まれ育ったシドニーの西部郊外には、中近東系、ヨーロッパ系、中華系のコミュニティがあり、その食の記憶が料理のインスピレーション源になっている。たとえば看板メニューの「タラマ・オン・トースト」には、ピンクのタラの卵とヨーグルトのペーストにゴマのプラリネ、ホエイで漬けたきゅうりのピクルス、からすみをトーストした食パンにトッピング。ひよこ豆のフムスには、中華料理の焦がした生姜ネギソースを加えて。オーストラリア料理らしいBBQチキンもメニューにあり、3度揚げした平飼いの鶏肉に、甘くてビターなガーリックキャラメルグレーズをかけた罪深い一皿。2月には近くに姉妹店であるカフェ「Sit」をオープンし、朝食も評判だ。

Baba's Place
ババズプレイス
20 Sloane St, Marrickville, Sydney NSW 2204, Australia
tel:+61 4 2358 7481
営)12:00~14:00、18:00~24:00(土、日) 18:00~24:00(木、金)
休)月、火、水
https://www.babasplace.com.au/
@babasplace__

---fadeinpager---

モダン中近東料理の気の利いたつまみと厳選ワインとともに
Aalia Wine Room(アーリアワインルーム)

260406-sydney_02.jpg
キャラウェイ由来のアニスのような香りがほのかに感じられるタビルスパイスで風味づけをしたルピニ豆やシャルキュトリー盛り合わせ、ピクルスにした唐辛子とウズラの卵のギルダなど、バーメニューも楽しみのひとつ。photography by Jiwon Kim

260406-sydney_01.jpg
ワインルームのコンセプトは「発見」と「コミュニティ」。オーストラリアのワインについておすすめを聞いてみても。photography by Jiwon Kim

260406-sydney_03.jpg
濃厚なうま味、スモーキーな香り、中近東のスパイスが特徴的なカフェ・ド・カイロバターを添えたランチのステーキフリット。36AUドル。photography by Jiwon Kim

ミシュラン2つ星のモダン中近東レストラン「アーリア」。中近東や北アフリカのあまり知られていない地域や海岸沿いの料理を独自に現代風にアレンジしたスタイルは、シドニーの食通たちから一目置かれる存在。そんな「アーリア」のワインバーが1月にオープン。ソムリエのサラ・オドワイヤーが、国内外の生産者から新進気鋭の銘柄と老舗銘柄を235本厳選(グラスワインは31種類)。本格的なカクテルも楽しめ、隠れ家的な雰囲気ですでに連日満席に。特筆すべきは、「アーリア」のキッチンスタッフがバーメニューを手掛けていること。シャルキュトリーや「ムハンマラ」(パプリカとクルミのペースト)を添えたアンチョビトースト、生ラム肉のタブレ、スパイス発酵ソーセージが添えられたアーティチョークのフライ、エジプト風トマトとナスの煮込みの「メサア」など小皿サイズが中心で、自家製ピタパンと軽く飲んでつまむにはぴったり。火~金曜のランチには中近東風味のバターが添えられたステーキフリットが登場し、ワインやビール、モクテルが12AUドル均一でリーズナブルに飲めるとあって、意外と昼飲みの穴場かも?

Aalia Wine Room
アーリアワインルーム
Tenancy 6.33/25 Martin Pl, Sydney NSW 2000, Australia
tel:+61 2 9182 5880
営)12:00~23:00(火~金)、17:00~23:00(土)
休)日、月
https://www.aaliarestaurant.com/wine-room
@aaliawineroom

Special Thanks Tourism Australia

editor:Yumiko Takayama

Share:
  • Twitter
  • Facebook
  • Pinterest
minori-kai
パリシティガイド
フィガロワインクラブ
Business with Attitude
BRAND SPECIAL
Ranking
Find More Stories

Magazine

FIGARO Japon

About Us

  • Twitter
  • instagram
  • facebook
  • LINE
  • Youtube
  • Pinterest
  • madameFIGARO
  • Newsweek
  • Pen
  • CONTENT STUDIO
  • 書籍
  • 大人の名古屋
  • CE MEDIA HOUSE

掲載商品の価格は、標準税率10%もしくは軽減税率8%の消費税を含んだ総額です。

COPYRIGHT SOCIETE DU FIGARO COPYRIGHT CE Media House Inc., Ltd. NO REPRODUCTION OR REPUBLICATION WITHOUT WRITTEN PERMISSION.