【パリ、香りの話題 2】エルメティカのノンアルコールの香り。
Paris 2019.01.22
カンボン通りにブティックを構えるコンフィデンシャルな香りのブランドMemo Paris。そのアーティスティック・ディレクターを務めるクララ・モロイと夫のジョンは、新しい香りのブランドHermetica(エルメティカ)のブティックを昨秋パリにオープンした。すでにニューヨークでも販売が始まっているという。日本上陸はいつだろうか……。
エルメティカのブティックは緑色が目印。ラデュレのシャンゼリゼ大通り店から、そう遠くない場所だ。photo:HERMETICA
古代の錬金術の仕事にインスパイアされて生まれるエルメティカの香り。その特徴はノンアルコールで、香料は天然と合成を調合している。フローラル、ウッディ、オリエンタル、グリーンの4つのグループに分けられる合計13の香りで、ブランドはスタートした。調香しているのは、クララを含めた3名だ。従来のようにトップノートに始まり、というのではなく、15秒ですぐに香りを知ることができるということも特徴で、その技術については特許を取っている。13の香りのひとつにSource1と呼ばれるものがある。ベルガモットの明るいフレッシュな香りで、このSource1をほかの12種の香りのベースとして使う、という珍しい試みをしているのもこのブランドの興味深い点だ。ノンアルコールなので鼻だけでなく、肌にも優しいエルメティカのモレキュラー・フレグランス。良い香りを大勢の人のために、と価格は低めに設定されている。
ブティックの内装もパッケージもモレキュル(分子)がインスピレーション源。新しい香りに目がない、という人はこのブティックの前を素通りできないことだろう。
グリーンのボトル。キャップの上にはイニシャルのHが描かれている。各100㎖ 150ユーロ。photo:HERMETICA
グリーンのボトルを収めるパッケージング。photo:HERMETICA
自分の香りを見つける。メゾンのサイトでも同じテストができる。photo:HERMETICA
réalisation:MARIKO OMURA