【パリ、ショコラの新地図 1】リヨンの老舗ベルナッション。
Paris 2019.12.02
ガストロノミーシティであるリヨンで一番人気を誇るチョコレート屋といったら、1953年創業の老舗Bernachon(ベルナッション)。 リヨンのようにティールームが併設されてないのは残念だけど、創業以来変わらぬカカオ豆からのアルチザナルな製法で作られるチョコレートが入手できるパリのブティックがオープンした。
ボン・マルシェと同じセーヴル通りにあるので、ちょっと距離はあっても迷わずに徒歩で行ける。途中62番地には、チーズで有名なFromagerie Quatrehomme(フロマジュリィ・キャトルオム)もあるので、パリ滞在最終日にチョコレートとチーズのお買い物! というコースを組むのはどうだろうか。
チョコレート色したBの看板が目印のブティック。最寄りの地下鉄駅はDurocまたはVanneau。
創業者のモーリス・ベルナッションがクリエイトしたのは、10種のカカオ豆をミックスしたチョコレート。その製法を息子ジャン=ジャックが守り、そして現在は、3代目のフィリップが姉妹のキャンディス、ステファニーとともに祖父の遺産を受け継ぎメゾンを発展させている、というファミリー・ショコラティエである。名物はベルナッションのサヴォワール・フェールの真髄が込められたパレ・ドール。50年前のレシピがいまの時代にも通用するという名作だ。グリーンの装いも美しく、人気のアマンド・プランセスは売り切れの時もある……と聞くと、これも食べてみたくなるのでは? 新作はチョコレートのタルティーヌ・ペースト。日本にまだ本格的に進出していないベルナッションなので、お土産にも喜ばれそう。


ブラックチョコレートとイジニーのフレッシュクリームがハーモニーを奏でるパレ・ドールは、その名の通りゴールドで飾られている。1970年から変わらぬレシピで愛され続けている名作だ。(100g 10.20ユーロ)


クリスマス・スペシャルは人気のパレ・ドールの板チョコ版。こちらも上のクラシックバージョン同様、手作りで保存は1カ月。1枚(150g)8.60ユーロ ©Matthieu Cellard
あれもこれもと迷うほど豊富なセレクション。価格は100g 10.20ユーロ。©Matthieu Cellard
淡いブルーのリボンと小豆色のボックス。シックなカラーコーディネートのパッケージングだ。
réalisation:MARIKO OMURA