シャネル展☆Gabrielle Chanel. Manifeste de mode
今から1年前、2022年6月から東京・丸の内の三菱一号館美術館で開催されると知るや首を長〜く楽しみに待っていた展覧会『ガブリエル・シャネル展 Manifeste de mode』。
昨年春にパリ16区にあるPalais Galliera Musée de la ville de Paris(ガリエラ美術館)開催で話題になった展覧会で、本展はガリエラ宮パリ市立モード美術館とパリ・ミュゼの主催による国際巡回展。
ようこそ、東京へ!!な気分で行ってまいりました。
専門的見地から多く語れませんが、単純にシャネルワールド大満喫!なステキな展覧会でした。
記念に図録を購入。(以下の作品画像は図録より)
時代を追って展示された作品の数々を前にタイムスリップしたかのような気持ちになる反面、何十年も前のものなのに今でも着れる、着てみたい!と思う、古さを感じさせないことに、まず溜め息♡
そして鑑賞中ふと思い出したのは、昔パリで観た映画(TVドラマだったかも?)の冒頭シーンで、ドレスを着たモデルを前に、咥えタバコのシャネルがいきなりビリっビリリっ!と両袖を剥ぎ取ってしまうというシーン。
そのシーンは、私の中に強烈に残っているのですが、まさにそんなシーンを彷彿とさせる、ゴテゴテした装飾、盛ってます!なところがなく削ぎ落とした感。
でもジーーっと見入る程に感じるのは、素材と凝ったディテール。
デザイン全体はシンプルであるものの、素材全般へのこだわり、レースなど繊細な技法、小さなボタン1つにもデザイン性があり、そこに本物のラグジュアリーを感じる。
背中の見せ方に見惚れる。
カットの美しさも際立っていますが、綺麗なだけなく着ていて疲れない着心地の良さとエレガンスは見ているだけで伝わってきます。
本展では、シャネルと言えば!な作品をたくさん堪能できますが、私の中ではシャネルと言えば、まずはツイードスーツです。
中でも過去の展覧会や写真集で見て以来、大好きな1着で、またここで再会したことに興奮したのが、この1960・61年の秋服コレクションの白いテーラードジャケット&スカート(右)。
「VOGUE」に掲載されたこのショットは、スマホの待ち受け画面にしているほどのお気に入り♡
恒例の(!)「もし1着いただけるなら〜」な妄想。
そこで選んだ1着はケープ付きドレス。
シンプルな洋服に合わせるジュエリーは、存在感大のコスチュームジュエリー。
ジュエリーはファインジュエリーが常識的だったと思われる当時に、イミテーションを用い、それと本物ジュエリーやパール、メタルなどを組み合わせてしまうとは!と、シャネルのクリエイティビティには驚きの連続。
本展の壁にはシャネルが残した言葉が所々で紹介されていますが、特に印象的だったものをひとつ。
「私は好んで宝石をいっぱい着けている。私が着けるとどれも偽物に見えるから。宝石で人の目をくらませようとする熱意には虫酸が走る。宝石は嫉妬心をかきたてるものではなく、せいぜい驚かせるためのもの」
この言葉にシャネル自身がジャラジャラと重ねたパールネックレス姿も腑に落ちるな〜と。
私もコスチュームジュエリーを上手に楽しめる大人になりたい…。(十分大人だけど)
流行は廃れるけれど、スタイルは廃れないと言われますが、シャネルはキャリアスタート当初から晩年までシンプルで機能的、快適でありながらエレガントを追求したブレない服づくりをしていたことからもそれを痛感しました。
ところで、本展では一人ずつ記念写真を撮っていただける(自身のスマホで)フォトスポットがあります。
この日は空いていたので私も記念にトライ。
撮影していただくと、シャネル本店の鏡張りの壁で撮ったかのような仕上がりに。
最後に香水「シャネル N°5」のサンプルサイズをプレゼントでいただきました。
シャネルの波乱万丈な濃い人生とデザイナーとしての凄さ=20世紀でもっとも影響を持つ女性デザイナーに違いない!と強く感じながら美術館を後にすると、美術館前ではパッと鮮やかなバラが風にそよいでいました。
会場:三菱一号館美術館
東京都千代田区丸の内2-6-2
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おまけもシャネルの1枚。
今回の展覧会で、この2.55バッグも、バイカラーシューズも、そしてツイードジャケットも彼女が70歳を過ぎてからの作品だったと知ってびっくり!
年を重ねても衰えない情熱、意欲は凄い。
アラフィフで疲れてる場合じゃないぞ…その姿勢、ちょっとは見習わなくては…とも思ったシャネル展でした。
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*Belle et Bonne Blogは、気ままに更新中。
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