
スイス国立博物館☆Landesmuseum
せっかくなのでスイスの歴史をざっくり知ろう!
どういう歴史の流れで現在のような国になったのか?
という訳で、チューリヒ中央駅近くにある『スイス国立博物館』(Landesmuseum:Schweizerisches Nationalmuseum)を訪れました。
その建物は1898年にチューリヒ出身の建築家、グスタフ・グルによって建てられたもので、噂通りまるでお城。
館内の窓から覗く景色は中世のよう。
でも館内はとてもモダン。
そんなお城な建物と2016年に近代的な新館もオープンしたという博物館ですが、年間パスポートでルーヴル美術館通いしている私としては(ちょっと上から目線風に)、それと比べたら規模的にも小さいでしょうし、サクサクと回って観終わるだろうと高を括っていたのですが、それは大大間違いでした…。
スイスの歴史&文化がギュギュッっと凝縮されながらもかなりの膨大コレクションでちょっと気になる!と足を止めてしまうと、どんどん時間を費やしてしまい、予定していた時間では全く足りませんでした。最後は小走り状態。
そんなことになるとは知らず、まず最初はざっくり国土、地形を確認。
この双眼鏡で覗くと、細く文字が刻まれた地図が見え、立体的でとても面白い。
私達がスキーしている山を探そう♬なんてしてる場合じゃなかった…。
先史時代、紀元前ケルト民族が暮らした時代から今日までのスイスの歴史は、とても長く、扱われるテーマも芸術や工芸品、最新の社会問題まで幅広く及んでいます。
スイスは、ヨーロッパのほぼ中心に位置し、ドイツ・フランス・イタリア・オーストリア・リヒテンシュタインに囲まれた内陸の国で、面積は九州とほぼ同じくらい。
地理的なことからも周辺国からの支配や干渉、影響が大きかったことは想像できますが、1291年にウーリ、シュヴィーツ 、ウンターヴァルデンの3つの州が外敵から身を守るために、自由と自治を守るための相互援助を目的とした永久同盟(リュトリの誓い)を結び、スイス盟約者団を結成。
これが現在のスイス連邦の原型となったそう。
そんな長い歴史について、わかりやすく読みやすくまとまっているのが「スイス政府観光局」の公式サイトです。
ご興味がある方はこちらのスイス政府観光局の公式サイト「スイスの歴史」を→ https://www.myswitzerland.com/ja/planning/about-switzerland/history-of-switzerland/
さて今回、個人的に楽しんだ、興味をそそられたコーナーをピックアップ。
触れたり、聴いたり、体験型で楽しめるコーナーも充実しているせいか小さな子供達の姿も多い。
草原のスクリーンを前に動物のイラストの記された位置に立つと、その動物の鳴き声が聞こえます。
狼の遠吠え、ちょっと神々しい。
現在のようにスイス時計を始め軽工業が盛んになったのは、17世紀後半以後だったとは意外でした。
それまでスイスを支えたのが傭兵産業で、スイス人傭兵は、ルネサンス時代のヨーロッパで最強の歩兵部隊として活躍し、各国で雇用されていたと。
そんな最強戦士なスイス傭兵たちを常備軍としたのが、ローマ教皇ユリウス2世。
イタリア好き、ローマファン(+バチカン市国)にはお馴染みのこの制服。
スイス政府が傭兵業を禁止した後も、バチカンでのスイス人衛兵は例外とされ、現在も教皇の身辺を警護しているスイス衛兵隊の制服は、カラフルで好き♡
家具コーナーは、1400 年代から2000 年にスイスメイドな家具を展示。
部屋全体が寄せ木?!
鏡を使って天井も鑑賞しやすい。
13世紀から現代に至るまでの刺繍技術、衣類の進化、伝統衣装を展示した衣装コーナー。
あれ、シャネル!と思ったら、こちらのツーピースの素材となっているポリエステルはスイスメイド。(1985年頃のもの)
時間を忘れて眺めてしまったのがセラミックコーナー。
周辺国ほど陶磁器はコマーシャルに発展しなかったそうですが、私にはそのカラー、デザインが好きなものが多く、とても素敵に見え、欲しいがいっぱいでした。
続く古今東西の指輪を集めたコーナーは、いくらでも眺めていられる感。
欲しい1つを見つけよう!なんて思ったらかなり時間が必要。
おもしろモチーフが多く、もっと観たかった…。
文学コーナーでは、恥ずかしながら私にすぐわかるものはほとんどなく…。
そんな中で唯一これは!だった、スイスと言えば!な伝説的ヒーロー『ウィリアム・テル』(ドイツ語表記Wilhelm Tell:ヴィルヘルム・テル)。
14世紀の初めにハプスブルク家支配下のオーストリアの悪代官に捕まり、放免の賭けに自分の子供の頭の上に置かれた林檎をクロスボウ(弓)で撃ち落とすも代官の不興を買って逃亡、そして悪代官を射殺。
それをきっかけに民衆の周辺国への反抗が生まれて、シュヴィーツ、ウンターヴァルデンとともにスイス同盟の基礎が作られたとされている、まさにスイス建国にまつわるウーリ出身の伝説的ヒーロー。
たくさんの映画やお芝居の題材にもなっていますが、機会があればジョアキノ・ロッシーニのイタリアオペラで鑑賞したいです。
こちらもスイスらしい、他ではなかなか見れぬ!?と思ったのソリコーナー。
様々なデザインのソリが一堂に。
伝説の動物を象ったソリですが、元々は金箔など覆われてとても派手なものだったそう。
靴フェチケーコ、乗るならコレですかね。
そんなシューズモチーフのソリは、カーニバルの時に使われたもので、こっそり男女で乗るアバンチュール用。
ちょいとセンシュアルなソリってことです。
まだまだゆっくり観たいところでしたが、最後はちょっと急ぎ足での鑑賞となりました。
アップしきれなかったあこれは、また時折何かのブログネタと合わせてアップしたいと思います。
最後に立ち寄ったミュージアムショップも充実☆
これまでたくさんのミュージアムショップに立ち寄っていますが、私史上ベスト5に入るショップ。
絵葉書・書籍から雑貨、オモチャ、食器、食品など幅広く、ポップに可愛いセンスのものも色々。
とにかく想像上に楽しめた『スイス国立博物館』(Landesmuseum)なのでした(^_-)
*****おまけのパリ*****
パリの街に時々出現する現代アートの様子にいつのもパトロールエリアが違って見える。
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