美しい投資術 Vol.1 パリ生まれパリ育ち30歳の私が、なぜ投資を始めたか。

Culture 2021.05.28

リニューアルして新しくなったフィガロジャポン2021年7月号から、新連載がスタート!  自身の投資に対する考え方や方法を通して「美しい投資術」を提案する、個人投資家/資産運用アドバイザーの廣田里那さん。彼女はいったいどんな人? その生い立ちから投資家にいたるまでを聞きました。

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はじめまして。個人投資家/資産運用アドバイザーの廣田里那です。25歳で渡仏し観光ガイドをしていた父と、アパレル会社勤務だった母が社員旅行で出会い、結婚。姉も双子の妹もパリで生まれ、私は18歳まで15区で育ちました。冒険心と行動力は親譲りかもしれません。とはいえ、父はいわゆる“昭和のお父さん”で教育方針は極めて保守的。さまざまな人種が集う公立校に通わせる一方で、日本式の教育にも熱心でした。東京の大学に進学したいという私に「国立大学が条件」と、金銭感覚もシビアでしたね。

卒業後はファッション関連の仕事をしたくて日系の繊維商社に就職したものの、配属は経理部。何年勤めても昇給がわずかと知り、おもしろみを感じられず、日本企業の体質も息苦しくて10カ月で退社。その後、知人の紹介でベンチャーの金融会社に転職したのをきっかけに、投資に興味を持つようになりました。

最初の投資は、学生時代から貯めていた預金の5%で購入した知人の会社の個別株。この時はまだ知識もなく、お金が増えればいいなと安易に手を出して後で売却することになるのですが、これが勉強になりました。お金を通して経済はもちろん、政治や社会情勢がわかるし、経営者の目線にも立てる。可能性のある新しい会社や事業への投資は、未来を考えることでもあり、成長の恩恵を配当で受けられる。だからワクワク、ドキドキするんですよね。毎日情報がアップデートされるから、飽きることがない。以来、個別株を買い足し、暗号通貨、投資信託、米国株などにも運用を広げ、自由に働くスタイルを求めて、昨年資産運用アドバイザーとして独立しました。

投資は、自分のお金を動かして、社会と関わること。どこにどう使うのか、これから一緒に考えていきましょう!

そもそも投資とは?

企業の株式を購入して利益が配当などで還元される、いわゆる「株式投資」のほか、プロに運用を任せる「投資信託」、「不動産投資」、「FX(外国為替取引)」など多種多様な投資が存在する。共通するのは「将来の資産を殖やすために現在の資産を活用する」こと。景気などによって投じたお金が減る可能性もあるため、ギャンブル的なイメージが付きものだが、一般的に「投資信託」を長期で積み立て、分散投資するのは堅実な方法とされる。初心者は、まずここから始めるのがおすすめだ。
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廣田里那 LINA HIROTA
個人投資家/資産運用アドバイザー。1990年パリ生まれ。現地高校卒業後、お茶の水女子大学に進学し、東京に移住。日系商社に勤めた後、通訳、金融会社を経て、個人投資家に。資産運用の相談はHPから

*「フィガロジャポン」2021年7月号より抜粋

text: Yoko Sueyoshi

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