秋の身体の調和のために、アーユルヴェーダの5つの薬草。
Beauty 2021.10.29
アシュワガンダ、ムクナ豆、アマラキ......これらの植物はアーユルヴェーダでは心身の調和を図るために用いられている。薬学博士であり自然療法士でもあるバレンタイン・カバネルは、この季節を快適に過ごすのに役立つ5つのハーブを挙げた。
アーユルヴェーダのハーブは、フランスでは薬局で販売されているカプセルで摂取することもできる。photo:Getty Images
季節の変わり目に活気をもたらし、ストレスなく過ごすために、アーユルヴェーダのハーブが大きな助けとなる。以下にその説明を紹介しよう。
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アシュワガンダ
アシュワガンダは「インドの高麗人参」とも呼ばれ、アーユルヴェーダ医学では最も有名な植物のひとつだ。アシュワガンダはアダプトゲンのハーブであり、さまざまなストレス状況に適応できるように作用する。「活力を高め、エネルギーを回復させ、不安を軽減します」とバレンタイン・カバネルは言う。また、アシュワガンダは炎症を鎮め、高いリラックス効果で睡眠を促進させる。
摂取方法:500mgのカプセルを朝食前に1錠、昼食前にもう1錠摂取することを専門家は推奨している。1カ月に3週間連続して治療を行い、ストレスや疲労の期間に応じて2~3回繰り返す。
使用上の注意:アシュワガンダは日中に摂取し、15歳以下の人は避けること。
アンドログラフィス
本物の天然のシールドであるこの植物は、免疫系を刺激する。「ウイルスに作用し、抗菌・抗炎症作用があるので、たとえば風邪のあらゆる症状と戦うことができます」とバレンタインは強調する。風邪の予防や治療のために摂取することができる。
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ムクナ豆
アーユルヴェーダの考え方の本質である「幸福を促進する」植物だと言われている。「気分のバランスを整え、ポジティブなエネルギーとやる気をもたらし、ストレスや朝の疲れを軽減する神経伝達物質であるドーパミンの割合を高めます」と彼女は説明する。回復期が終わっても症状を引きずっている人には欠かせない情報源だ。ただし「抗うつ剤を服用している人は、治療の妨げにならないように、ムクナ豆は避けた方がよい」と注意を促す。
摂取方法:基本は午前中にカプセルを2錠、午後4時前に1錠を摂取する。モチベーションやエネルギーの低下が顕著な人は、2倍量の1日6錠を必ず晩になる前に摂取する。いずれの場合も、連続して20日間の摂取を超えないこと、15歳未満の人には与えないことが重要だ。
使用上の注意:これらの植物はすべて、カプセルの形で薬局で簡単に手に入る。バレンタインによると、煎じて飲むことも可能だが、この方法では濃度が低いため効果が期待できない。予防措置として、妊娠中の女性は担当医師に相談してから摂取すること。
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センテラ・アシアティカ
「集中力を高め、知的好奇心を高めてくれる」とバレンタインが言うように、この植物は新学期や1年を通して最高の味方になってくれるだろう。ストレスが溜まっていたり、自分を見つめ直したい時に、「神経系の興奮を鎮めることで、心を落ち着かせます」と彼女は続ける。また、クリーム状のものは、炎症に高い効果があり治癒を助ける。
摂取方法:カプセルに入っており、1カ月に10日間連続して摂取し、効果に応じて3カ月ごとに繰り返す。成人の場合は1日750mgを超えないことが推奨されている。6歳以上の子どもは、その半分量を摂取することができる。主な有効成分であるサポニンを20%以上含むオーガニックのカプセルが好ましい。
アマラキ
一般的に「アムラ」として知られているこの植物は、強力な抗酸化物質であるポリフェノールを非常に豊富に含んでいる。「喫煙者やアルコールを常飲する人、大気汚染の環境下に住む人など、酸化が促進されるライフスタイルを送っている人には特におすすめです」とバレンタインは説明する。また、アマラキにはビタミンCが豊富に含まれており、「身体に活力を与えてくれます」と付け加える。
摂取方法:成人の場合、朝食と昼食の前にカプセル2錠を摂取し、1日1gに達する量を2週間摂取する。6歳以上の子どもは投与量を半分にすれば服用可能。
植物を摂取する前には、必ず医師や薬剤師のアドバイスを受けてください。
text:Rainat Aliloiffa (madame.lefigaro.fr), translation: Shiho Tatsugami