朝、気分が落ち込んでいる時に助けとなる香りは?
Beauty 2022.04.04
久保直子
メンタルの悩みの大半は人間関係だと言われ、それはライフスタイルやライフステージによって変わっていきます。特に季節の変わり目であり、入学、入社、進級、新しい部署異動など、環境変化が集中する4月から5月は、新しい人間関係になかなかなじめない、といったことが起きやすく、メンタルが不安定になりやすい時期と言えるでしょう。
加えて、季節の変わり目は自律神経や女性ホルモンのバランスが崩れやすいタイミング。加齢による身体の変化を感じたり、心身ともに揺らいだりと、不調になりやすい時です。
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心の不調は身体の不調。心と身体のアンバランスは、やる気をそぎ、前向きな気持ちを持てず、自己肯定感の低さにつながります。そんな気分が落ち込みやすい時期にこそ、活用していただきたいのが植物の力。嗅覚から入り、脳に直接到達し、脳の指令系統から身体の機能にまで影響を及ぼす精油のパワーは絶大です。私たちは思っているよりもずっと脳と身体の指令系統にコントロールされており、現代ではこの脳の疲労が深刻となっています。こんな時こそ自然の香りの力で自分自身を癒やし、明日の活力にしていきましょう。
今回のテーマでは、1日を朝、日中、夜と3つに分け、香りを紹介していきたいと思います。
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嗅覚に少し刺激を与えて、オンモードにスイッチ!
朝は、心も身体もオンモードに切り替え、交感神経優位の状態に持っていきたいところ。そのため、ディープで深い香りよりも、目覚めを助けるような、フレッシュで爽やか、そしてリラックスもさせてくれる香りを選びます。ちなみに朝は忙しい方も多いと思うので、ティッシュやハンカチに数滴垂らして、その辺りに置いておく、という形で十分です。
心と身体をリフレッシュさせるグレープフルーツ
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増血作用、抗菌、鬱滞除去などの作用を持つリモネンが芳香成分の95%を占めるグレープフルーツ。血液やリンパの流れを促進して余分な水分を排出してくれるので、むくみにも有効。また脂肪燃焼を促す効果も確認されたことから美容業界でも注目の香りのひとつに。メンタルへの作用も高く、緊張した心をリラックスさせ、ストレス緩和にも効果を発揮。さらに高揚感、幸福感をもたらしてくれる効果も。
※高濃度で長期間にわたる使用は避けてください。
プラスαのテクニック
二日酔いがひどい時は、ペパーミントやレモンなどを1~2滴ソルトに混ぜて、バスソルトとして入浴すると、ほどよい発汗を促し、心も身体もスッキリ! 時間がない際は、精油を嗅ぐだけでも効果あり。部屋に焚いてももちろん効果的です。
次回の記事では、日中に活用したいアロマについて紹介します。
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久保直子
ウェルネス&ビューティジャーナリスト/植物療法士/アロマデザイナー
AMPP(仏植物療法普及医学協会)認定メディカルフィトテラピスト、DTWフラワーエッセンスプラクティショナー、スポーツアロマテラピストの資格を所持。美容ライター時代に培った膨大な美容の知識と、植物療法をツールに、独自のウェルネス&ビューティについて発信。そのほか製品開発、アロマデザインやセミナーなど幅広く活動。
Instagram:@naonaonaozou