見えない「カビ毒」にご用心! あなたの睡眠環境をチェック。

Beauty 2022.06.16

桐村里紗

6月になり、むしむしと不快な日本の夏がやってきました。
気候変動の影響で、気温は毎年上がり続けて、これから寝苦しい熱帯夜が続くと思うとちょっとうんざりしてきます。
でも、毎日をヘルシーに過ごすために、良質な睡眠は何より大切ですよね。
睡眠環境を整えるには、湿度や温度のコントロールはもちろん、目に見えない「カビ毒」もケアしてほしいのです。

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photo: iStock

日本の気候風土は、とにかくカビが繁殖しやすい条件が揃っています。
そのおかげで、「麹カビ」などカビを活用した味噌や日本酒、鰹節といった発酵文化が発展したのは豊かなことですが、一方で身体に悪いカビにも日常的にさらされやすい国なのです。
発酵食品をつくる、食べられるカビ以外の多くのカビは、カビ毒を分泌して人の心身にダメージを与えます。
高温多湿になると増えるカビは、ジメジメした日本の夏が大好きです。
食べ物に青カビや黒カビが目に見えて生えたら食べる人はいないでしょうが、部屋の中に飛んでいる、目に見えないカビの胞子にはなかなか気づくことができません。

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特に注意してほしいのは、夏の寝具です。
人は寝ている時にコップ1杯分の汗をかくと言われています。夏は、それ以上です。
カビが発生する3条件は、「湿度」「温度」「エサ」。
湿度は70〜95%、温度は15~30℃。
それに、エサとなるフケや垢、埃などが加われば、布団はカビの培養装置になります。
赤カビ、青カビ、黒カビ、いずれも増えやすいのですが、カバーやシーツで覆われた寝具の中に発生していてもなかなか見つけることができません。
特に、寝室は暗く締め切ったままにすることが多い部屋ですから、空気がこもり、カビが好む環境になりがちです。

まずは、寝室の換気をすること。
カビは、停滞した環境を好みます。水や風がよどむ場所に発生します。
起きたら寝室のカーテンを開け、窓を開けて風を通しましょう。

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photo: iStock

ベッドの配置も重要です。
壁とピッタリくっつけた配置の場合、空気がよどみやすくなります。
特に、ベッドと窓をくっつけるのは厳禁です。
窓には外気と室温の気温差で結露ができて湿りやすく、カビが発生しやすくなります。
ベッドと壁、窓の間には、適度な隙間を開けて、空気が通るようにしましょう。

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マットレスを床に直に敷くのもよくありません。
空気の逃げ道をつくるために、スノコを敷くようにしましょう。
ベッドフレームの下を収納に使う場合も、空気が通る隙間をつくるようにすること。

また、マットレスには必ず、汗を吸収する機能があるパッドを敷きましょう。
マットレスに直接シーツを敷くだけでは、汗がマットレスに染み込んでしまいます。
布団を直接、畳や床に敷いている場合、布団の下に除湿シートを敷くことがおすすめです。押し入れにしまう前にも、1時間程度乾かしたり、布団乾燥機をかけてからしまうと、カビを防ぐことができます。
シーツ類やカバー類は、できれば夏場は週に2回は取り替えて、清潔に保ちたいものです。

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photo: iStock

どんなにヘルシーなものを食べて、エクササイズを習慣にしていても、カビ毒に注意しないと、解毒のために働く肝臓を痛めたり、神経や精神にダメージを与えたり、アレルギーを起こしたり、原因不明の慢性疲労の原因になったりと、思わぬ不健康に見舞われることになります。

特に、これからの季節は、十分に注意してくださいね。

桐村里紗

医師 / tenrai株式会社 CEO
臨床現場において、最新の分子栄養療法や腸内フローラなどを基にした予防医療、生活習慣病から終末期医療、女性外来まで幅広く診療経験を積む。食や農業、環境問題への洞察を基にした人と地球全体の健康を実現する「プラネタリーヘルス」や女性特有の悩みを解決する「フェムケア」など、ヘルスケアを通した社会課題解決を目指し、さまざまなメディアで発信、プロダクト監修などを行なっている。また、東京大学工学系研究科道徳感情数理工学・光吉俊特任准教授による社会課題を解決する数式「四則和算」の社会実装により人と社会のOSをアップデートすることを掲げたUZWAを運営。現在は、東京と鳥取県米子市の2拠点生活を送り、土と向き合う生活を送っている。フジテレビ「ホンマでっか!?TV」には腸内環境評論家として出演するなどメディアでも活躍し、新著『腸と森の「土」を育てる 微生物が健康にする人と環境』(光文社新書)が話題。
https://tenrai.co/

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