美容整形に失敗したリンダ・エヴァンジェリスタ、英国版ヴォーグの表紙でファッション界に完全復帰!

Beauty 2022.08.22

美容整形手術で顔と体を変えて以来、隠居生活を送っていたスーパーモデルが、再びファッション界に帰ってきた。英国版雑誌『ヴォーグ』で、リンダ・エヴァンジェリスタが、自分のイメージを取り戻すために耐えた試練について語っている。

 

 

2022年9月英国版雑誌『ヴォーグ』の表紙を飾るリンダ・エヴァンジェリスタ。Instagram/@lindaevangelista/@britishvogue

リンダ・エヴァンジェリスタはモデル業にカムバックする準備はできているが、まだ自分自身のことをよく理解できていない、と悩んでいる。90年代を代表するスーパーモデルは、本来クールスカルプティング(またはクライオリポライシス、凍結によって脂肪を破壊する美容医療技術)によって見違えるはずだったが、そのせいで公の場から5年間も姿を隠し続けてきたのだ。先月、フェンディの最新広告キャンペーンでポーズをとったスーパーモデルは、2022年9月英国版ヴォーグ誌の表紙に登場し、プロとしての復活を証明した。

リンダ・エヴァンジェリスタは、赤いスカーフで顔を囲み、同色の帽子をかぶっている。美容医療による肉体改造を隠すための、無害とは言い難い服装である。スティーブン・マイゼルによるこの撮影に伴うインタビューで、「これは実際の私の顎と首ではありません」と打ち明けた。記事では、メイクアップアーティストのパット・マクグラスが「テープと輪ゴムで顔、あご、首を繊細にデザイン」したことが明らかにされている。

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元に戻れない副作用

もう隠れないと決意した57歳のスーパーモデルは、2021年9月、自身のインスタグラムアカウントで自分のストーリーをオープンにし、公の場に現れた。「もうあの苦しみの中では生きていけません」と彼女はヴォーグのインタビューで語っている。「物事を変えなければならないと思いました。唯一の道は、自分の真実を語ることだったのです」。

リンダ・エヴァンジェリスタは、この新たなメディアを利用して、このクールスカルプティングの施術を受けた理由を再考した。「あのクールスカルプティングのコマーシャルは、いつも何度も何度も流れていて、“鏡に映る自分が好きですか?”と尋ねてくるのです。私はある部分の頑固な脂肪が消えないことに悩んでいました。ダウンタイムなし、手術なしと書いてあったので......その魔法の薬に手を出したのです。ちょっと見栄っ張りだからやってしまったんです」と告白する。「もし、その副作用として、生活の糧を失ったり、自分が嫌になるほど落ち込んだりすることがあると知っていたら、そんなリスクは冒さなかったでしょう」と、涙目で彼女は続ける。

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モデルの彼女は、この施術によって「脂肪細胞が減るどころか増えた」ため、「見分けがつかなくなった」と主張している。施術後3カ月で、顔や体の一部が「大きく、硬く」なり、余分な皮膚がはみ出るようになったと報告されている。2016年6月、医師から術後の稀な合併症である「逆説性脂肪過多症」と診断され、そのリスクは事前に知らされていなかったという。

 

 

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「気が狂いそうでした」

50歳の彼女は、これらの副作用を改善するために、2度にわたって脂肪吸引を試みたが無駄に終わった。「全身を切開しています。縫合し、顎の下に圧迫衣をつけ、8週間もベルトで体を締め付けましたが、何の効果もありませんでした」と彼女は振り返る。

絶望した彼女は、完全に食べるのをやめることにした。「せっかくお金をかけたのに恥ずかしくて、この状況を治すには、カロリーをゼロにするしかないと思って、水だけ飲んでいました。または、セロリやリンゴを食べることもありました。気が狂いそうでした」。

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昨年、ゼルティック・エステティックス(クールスカルプティングの親会社)に対して「重大な傷害」を理由に訴訟を起こしたリンダ・エヴァンジェリスタは、この争いがついに法廷で解決したと語っている。「クールスカルプティングの裁判を解決できたことに感激しています。私は友人や家族と一緒に人生の次の章を楽しみにしていますし、この事件を過去のものとして喜んでいます」と、7月に自身のソーシャルメディアでシェアしている。

 

 

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精神面への影響

しかし、リンダ・エヴァンジェリスタはいまでもこの手術による後遺症に悩まされ、自尊心を取り戻すのに苦労しているようだ。カナダ人の彼女は、いまでも鏡の中の自分を見ることができず、誰かに体を触られることにも耐えられないという。「私は精神的に癒されているのかって? いいえ、絶対にありません」と認め、「ありのままの自分を愛そうと思っているのですが、写真については、やはりファンタジーを作るためにここにいるのだと思います。私たちは夢をつくります。そしてそれは許されると思っています」と語った。

最近のフェンディとのコラボレーションと今回のヴォーグでの撮影は、彼女の撮影に対する暫定的な復帰を示すものだが、彼女は自分のプロとしての将来について明るいものにしたいと望んでいる。「“水着”を着ているところを披露することは、まずないでしょう。また、レタッチ、絞り、接着、圧縮などのごまかしなしの仕事を見つけるのは難しそうです......」とイギリスの雑誌で告白し、彼女はこれらの写真がほぼ完全に覆われていることを指摘した。「仕事が恋しいけど、正直どうしたら良いのでしょう? 簡単にはいきませんよ」と締めくくった。

text: Victoria Hidoussi (madame.lefigaro.fr) translation: Hanae Yamaguchi

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