身体を温めたいときに避けるべき、7つの間違い。

熱々のお風呂、熱い飲み物、分厚いセーター……、身体を暖めるためにやっていたことが実はNG！？　どんどん寒くなるこの時期をやり過ごすためのアドバイスをいくつかご提案しよう。

身体体を温めようと思ってやっていることが無意味だったり、逆効果だったり…Getty Images

寒いし、空は灰色で、所々で雪がちらつく。真冬の到来だ。セーターや大判のスカーフは引っ張り出したし、手袋も必要だと痛感する今日この頃、人それぞれの寒さ対策があるだろう。でも、実は無意味だったり、逆効果だったりする対策があるのをご存知だろうか？　身体を温めるのはもちろん、冬になると必ず引いていた風邪を予防するためのいくつかのアドバイス。

1. 熱い飲み物を飲む

寒くなってきたら、熱々の温かいホットココアを口にするのは大きな喜び。でもそれはNG！　ココアを味わっている短い時間、身体は温かさを感じている。しかし、それは長続きせず、むしろその逆。薬学博士のトマ・カサブは、「身体は常に同じ体温を保とうとするので、暑さや寒さに直面した場合、バランスを取り戻そうとします。すなわち熱い飲み物を飲むと、身体は汗をかいて体温を下げるのです」と説明する。

それでは解決策は？　ぬるめのハーブティーなど常温の飲み物を選ぶこと。スープなら少し冷ましてから飲もう。

2. 熱々のお風呂に入る

一日中仕事をして家に帰ったら、湯気が立ち上るお風呂にゆっくりつかりたいと誰しも思う。しかし残念ながら、熱々の風呂に身体を温める効化はない。「熱い飲み物と同様、身体はその瞬間は温まりますが、体温が上がった後は再び冷えます」とカサブ。設定温度はぬるめに。

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3. 脂っこいものを食べる

冬、カロリーの高いものを食べれば身体が温まると考えがちだ。でも「北極クマでない限り」そうはならないとカサブ博士専門家は笑う。しかも、脂質は消化の速度を落とし、その邪魔をする。「体温を上げるには、血流を良くして、末端まで熱を運ぶことが重要です。そのためには生姜などのスパイスがおすすめ。催淫効果もあるので、熱い夜を過ごせるかもしれませんよ。パンデピス（注：スパイスを使ったフランスの焼き菓子）やニンニクも血流に良いです」

4. お酒を飲む

昔から飲まれているホットワインは本当に身体を温めてくれるのだろうか？　残念ながら、答えはノーだ。

「アルコールの種類によっては血管が広がり、体内に寒さが入りやすくなるものもあります。それにアルコールは体内の熱を外側に移動するだけです。だから頬が赤くなるのです」とカサブは指摘する。その感覚も血管の膨張が終わるのと同時になくなるので、より寒さを感じるようになるそうだ。

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5. 換気をしない

家の外は0度を下回っていても、冬の間ずっと窓を閉めて過ごすわけにはいかない。夏と同様、生活している部屋を換気することは絶対に必要だ。「5分から10分の間、窓を開けていても室内温度は下がりません。そのせいで風邪を引くこともありません。菌の繁殖スピードは、密閉された空間で他人と過ごすことで上がるのです。原因は寒さではないのです」

毎日10分程度の換気が必要だ。

6. 一枚だけ、分厚い服を着る

「もっと厚いセーターを着てくればよかった……」とバス停で歯を震わせながら後悔することもある。でも重要なのは服の厚みではない。薄いTシャツ1枚と厚いダウンだけを着るより、薄い素材を何枚か重ねる方が効果的なのだ。

「服を数枚重ねると空気の層ができ、それが身体を寒さから守ってくれます。最低3つの層をおすすめします」とカサブ博士。木綿は肌と最も相性のいい素材だ。合成繊維と異なり肌が呼吸できるので、汗をかかないからだ。その上にウール、ベルベット、カシミアなどを重ねれば、気持ち良く、温かい冬を過ごせるだろう。

7. 寝る時に暖房を強くする

実は暖房は睡眠と相性が悪い。室内の温度を上げると、夜中に何度も目を覚ますことになりかねない。それに朝、部屋から出た途端、ヒートショックを受けるかもしれない。「よい睡眠のためには、室温は19度以下が最適です」とカサブは言う。寒がりの人は、薄い毛布などを重ねる方が、分厚い掛布団よりもおすすめだ。