ビュリーの本を教科書に、"おばあちゃんの知恵"を学び直す。
Beauty 2023.02.21
いま化粧品は、できるだけ天然由来成分を使用し、それを明記する傾向にあるが、昔からどの国でも身近な自然のもので肌や髪を守ったり傷を癒やしてきた。そんな世界中の植物や鉱物の解説とともに“おばあちゃんの知恵”を集めた書籍が翻訳された。その中から日本で親しみのある植物を使った美容習慣やレシピを紹介。本物の自然派美容を試してみては。
80種以上の種子、花、樹木、果物、ハーブ、鉱物、海藻などの素材と、その由来や歴史的な使い方、美容法を解説。著者が世界中を旅して得た独自の美容法も含まれる。ヴィクトワール・ドゥ・タイヤック著『自然派美容の教科書アトラス オブ ナチュラル ビューティー』¥4,180/オフィシーヌ・ユニヴェルセル・ビュリー(ビュリージャパン)
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【チャ】
コーヒーよりも多くのカフェインが含まれ、カテキンなどのポリフェノールによる抗酸化力も高い。ぬるいお茶にガーゼを浸し、目元を覆うと充血した目の疲れが改善。水出しの緑茶は、肌を明るくする化粧水代わりにも。
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【アズキ】
昔の日本の女性は、アズキをひいて粉にしたものをシルクの小袋につめて肌をケアしていたという。浄化成分のサポニンとミネラルが含まれ、抗酸化作用も持つ。生のアズキをすり鉢やコーヒーミルでパウダーにできる。
バランシングマスク
<材料>
・アズキパウダー 大さじ1
・ハチミツ 大さじ1
材料を混ぜたペーストを顔に塗って20分。マッサージしてからすすぐ。
ニキビや毛穴の開き、乾燥に、週1回のクレンジングマスクとして。
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【アロエベラ】
日焼け後の肌を鎮静し、ケガや乾燥した肌を回復させることで有名な多肉植物。抜け毛予防にも使われてきたそう。葉を根元からカットして小さくスライスし、自然ににじみ出てきた粘液を肌に塗るだけ。
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【コメ】
米のとぎ汁は髪のリンスウォーターに。精米する際に出るヌカをスクラブや入浴剤に。ヌカを圧搾するとライスブランオイルができ、エイジングケアに利用できる。また、米粉は肌をマットに整えるフェイスパウダーに。
ビューティマスク
<材料>
・米粉 小さじ山盛り1
・ライスブランオイル 小さじ山盛り2
・フラワーウォーター少々
材料にぬるま湯を足しながら混ぜてマスクにし、顔に塗って10分経ったらぬるま湯ですすぐ。
荒れやすい肌やエイジングケアに週1回。
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【ツバキ】
実の中に2、3粒の種があり、それをプレスしてオイルを抽出。数種の脂肪酸が髪を保護し黒髪を艶やかにすることから、日本人の伝統的なヘアケアに使われてきた。肌をしなやかにし、ダメージをいたわる作用もある。
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【アンズ】
中医学では長寿の秘薬ともいわれる果実。種の中の杏仁をプレスして抽出するのがアプリコットオイルで、オレイン酸とリノール酸の含有量が多く、ビタミンAも豊富。血色を改善しツヤを高める効果がある。
浄化&活性化マスク
<材料>
・レッドクレイ 大さじ山盛り2
・アプリコットオイル 小さじ1
・ローズウォーター 小さじ2
材料3つを混ぜたペーストを顔に塗って5~7分。
ぬるま湯ですすぐと輝くツヤ肌に。
ビュリージャパン 0120-09-1803(フリーダイヤル)
*「フィガロジャポン」2023年3月号より抜粋
photography: Hironobu Maeda (Stijl)