「内臓風水」で五臓を整えると、人間関係もうまくいく!
Beauty 2023.06.20
フィガロジャポン8月号は「占いで拓く、人と人の関係。」を特集。本誌と連動した特別企画が、この「内臓風水」です。身体と心のありようを「五臓」の状態から見つめ、さらに「陰陽五行説」との組み合わせで人との関係まで紐解く、東洋医学から生まれた診断です。あなたが大切にすべき内臓とは? 身体の内側から五臓をケアすることで、運気を土台から整えて。人と人との関係もきっとうまく回り始めるはず!
『内蔵風水 運気を上げる体のつくり方』
崔 美淑著 幻冬舎刊 ¥1,540
崔 美淑(サイ メイシュウ)先生
中医鍼灸師。黒竜江省中医薬大学卒業。在学中に名医として知られる孫申田に師事し、明確な診断に基づく鍼灸治療を学ぶ。2004年に来日し、日本の鍼灸師免許を取得。11年、京都大学大学院人間・環境学研究科修士号(精神分析学)を取得。現在は「Sai鍼灸高輪」にて、多くの患者と向き合っている。
内臓に不調を抱えると「性格」や「行動」にも影響が!?
人間関係に悩んだ時に、身体や心の状態まで落ち込んだ経験はありませんか? 東洋医学においては、「逆もまたしかり」と考えられています。体調が優れないと、心理状態や行動に影響を及ぼし、その結果人間関係にも波及してしまうそう。
「東洋医学では、私たちの『五臓』から湧き上がるエネルギー=気が体内を循環することで、健やかな心身を育むと考えられています」(崔美淑先生)
五臓とは、「肝」「心」「脾」「肺」「腎」という5つの臓器。それぞれ身体の各部位と繋がっており、顔色などの外見はもちろん、感情や行動にも影響を与えます。
「たとえば、『肝』が弱ると、イライラして怒りっぽくなる傾向があります。『腎』が弱ると自分の世界に引きこもりやすくなります」(崔先生)
イライラしたり、周囲を拒絶したりと、感情をうまくコントロールできないと、当然周囲との関係にも影響を及ぼします。弱っている臓器をケアし、体調を健やかな状態に整えることこそ、自身の運気を底上げし、円満な人間関係を築く最初の一歩といえるでしょう。
五臓を五行に当てはめて、人間関係を紐解く「内臓風水」。
崔先生が臨床の現場で得た「五臓の不調と心身の関係」を、陰陽五行説の「五行」に当てはめて考えるのが「内臓風水」です。
五行とは、森羅万象を司る「木」「火」「土」「金」「水」という5つの要素のこと。それぞれ五臓に対応し、さらに各臓器には運気を司る神様が存在します。
「五臓から身体が整うことで、あなた本来の『よい性質』が際立ちます。すると人間関係もうまく回り、相手から良いエネルギーが返ってくる。この良いエネルギーの循環が、あなたをさらに強く安定した身体へと導いてくれるのです」(崔先生)
まずはあなた自身の「大切にすべき五臓」をチェックしてみましょう。各臓器の診断結果には、東洋医学の視点から、五臓によいとされる食材やツボもご紹介。内側からケアすることで、健やかな身体を育み、運気の土台を整えます。
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五行の関係が分かると「気になるあの人」とうまくいく。
あなた自身の五臓のタイプが分かったら、パートナーや仕事相手など、気になる人の五臓タイプも診断してみましょう。それぞれの臓器に対応する五行の関係性から、相性やつき合い方のヒントが分かります。
「五臓に対応する五行とは、それぞれ『肝=木』、『心=火』、『脾=土』、『肺=金』、『腎=水』にあたります。お互いが補い合う関係もあれば、牽制し合う関係も存在します」(崔先生)
illustration: illustAC
たとえば「水(腎)」があると、「木(肝)」はすくすくと成長できるように、補い合う関係を「相生(そうしょう)」といいます。一方で、「水(腎)」が燃える「火(心)」を消してしまうように、牽制し合う関係を「相克(そうこく)」といいます。
「一概に、相生だから相性が良い、相克だから相性が悪いというわけではありません。なぜなら、『水(腎)』と『火(心)』は打ち消し合う相克の関係ですが、勢いで突っ走りやすい火(心)の人にとって、水(腎)の冷静な助言が役立つことも多々あるためです」(崔先生)
同じ相克の例として、「金(肺)」は「木(肝)」を傷つけますが、枝を切られたことでさらに木が伸びようとするように、良い意味で刺激し合う関係にもなることも。このように人間関係はすべてバランスで成り立っており、「良い形で循環させること」が大切と、内臓風水では考えます。
「私たちの悩みの多くは、人間関係に端を発しています。その一方で、人は他者との関係なしに、成長することができません」と、崔先生。あなたが大切にしたい五臓と、気になる相手が大切にしたい五臓を知ることで、相性の善し悪しから一歩踏み込んだ、ポジティブな関係を築くきっかけになるはず。早速以下のチェックで、五臓タイプを診断してみましょう!
text: Namiko Uno illustration: Vika Veselova