今年のゴールデン・グローブ賞ではメイクもミニマルに。

Beauty 2024.01.17

第81回を迎えたハリウッド恒例のセレモニーのレッドカーペットでは、なめらかな陶器肌にミニマルなメイク、ヘアスタイルもすっきりまとめたセレブが多かった。新時代到来か?

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2024年1月7日に開催されたゴールデン・グローブ賞でのグレタ・リー。photography: Monica Schipper/GA/The Hollywood Reporter via Getty

ゴールデン・グローブ賞アカデミー賞の授賞式がオートクチュールドレスと華やかなヘアスタイルの場だった時代があった。とにかく豪華絢爛に目立なければと、思い思いに競いあっていた。だが2024年1月7日に開催された今年のゴールデン・グローブ賞はちょっと様子が違った。少なくともヘアメイクに関して風向きは変わったようだ。キャリー・マリガン、エリザベス・デビッキ、エマ・ストーンジリアン・アンダーソンら、誰もがことごとく、ミニマルメイク志向だったのだ。マーゴット・ロビーでさえ、バービーコアなビューティトレンドを表現するのに非常に控えめだった。メイクはかつてないほどヌーディとなり、今のハリウッドではカリフォルニア風日焼け肌やサンパウダーよりも陶器肌が主流。ヘアスタイルもすっきりと、動きの少ないボブスタイルやバレリーナのようなシニヨン、ミニマルなポニーテールが見られた。レッドカーペットでのこのような変化は実のところ、以前から静かに進行している新しい動きの現れに過ぎない。

その象徴的存在がパメラ・アンダーソンだ。以前からアリシア・キーズはパーティーにもノーメイクで行く自由を主張していたが、ドラマ「ベイウォッチ」の人気女優だったパメラ・アンダーソンはノーメイクをひとつの解放として位置づけた。ファッションウィークの最前列でも、プロエンザ・スクーラーのキャンペーンに起用されても、SNS投稿でもノーメイクを貫いている。その勇気ある態度は誰からも称賛され、広まった。遡ればそもそもコロナ禍のロックダウンの際、多くのセレブがインスタグラムで始めたことがその原点にある。グウィネス・パルトロウからリース・ウィザースプーンまで、多くの女優たちがすっぴん顔や髪の根元が白くなったままの写真を投稿した。

ランウェイではすでにミニマルメイクが花盛り。ヴァレンティノのショー(パット・マクグラスによる素晴らしいビューティルック)やサンローランのコレクションで観客はチークの色合いや大胆なリップに心をときめかす。創造性豊かな大胆メイクはむしろ、テレビドラマ(「ユーフォニア/EUPHORIA」、「ル・ポールのドラァグ・レース」)や映画(『バービー』、『プリシラ』)などで見かけることが多い。いずれにせよセレブたちはいまや、どんなに重要なイベントであっても、ミニマリズムを信奉することに決めたようだ。

text: Justine Feutry (madame.lefigaro.fr)

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