【伸びかけ白髪、撲滅委員会!】専門医に聞く、白髪の仕組みと根本対策。

Beauty 2017.07.03

「最近、急に白髪が増えてきた!」
「ヘアカラーのサイクルよりも先に、白髪が目立ってきてしまう」
そんな白髪にまつわる悩みを抱える編集部メンバーが、"白髪撲滅委員会"を結成! 初回は育毛外来のドクターである田路めぐみ先生をゲストに迎え、白髪にまつわる素朴な疑問から対策方法まで、気になることを教えてもらいました。

Q:まずは、白髪が生まれる仕組みを教えてください!

田路先生

毛そのものを育てるのが「毛母細胞」。その周りにいる「メラノサイト(色素細胞)」が毛にメラニンを与えることで、色素を帯びた毛が生えてきます。毛母細胞やメラノサイトの元となる幹細胞は「バルジ領域」に存在していて、毛が抜けるたびに移動し、新しい毛を作り出す働きをしています。つまり、バルジ領域にいる幹細胞を元気に保つことが育毛にとって重要。ここにいる色素幹細胞がダメージを受けてしまうと、メラノサイトからメラニンが生成されなくなるので、白い髪が生えてきてしまうのです。


Q:では、いったん白髪になった場合、色を戻す方法はありますか?

田路先生

白髪の原因は、メラノサイトの元気がなくなりメラニンを生成を休止してしまっている場合と、メラニンを作る能力を失ってしまった場合のどちらかです。後者は残念ながら元には戻せませんが、休止の段階ならば、栄養改善やストレス解消に努めることで、色素が戻ってくるケースがありますよ!

Q:白髪を見つけてしまったとき、抜いたり切ったりしてもいいの?

田路先生

抜くのはNG! 毛根にダメージを与えたり、その刺激がかえって白髪の発毛促進につながることもあるからです。根元のところで切ってあげるのがおすすめです。


© clover/a.collectionRF/amanaimages

Q:白髪の多さは遺伝で決まるものですか?

田路先生

メラノサイトが弱い遺伝子がある可能性はありますが、身体に起こることのうち、遺伝によるものは4分の1で、残りの4分の3は環境因子だと言われます。食事や運動などの生活習慣も、環境因子の一部。75%は自分の努力で変えられると思えば、改善できそうな気がしませんか?

Q:健康な髪を維持し、白髪を防ぐ食材はありますか?

田路先生

よく聞かれるのですが、そんなスペシャルな食材はありません。"旬の食材を数多く、バランスよく摂る"がゴールデンルールです。ただ、鉄不足で酸素や栄養が頭皮に十分いき渡らない場合や、ストレスで頭皮がうっ血したりホルモン放出が低下していると、白髪が増える傾向はあります。鉄分、亜鉛、たんぱく質、コレステロールは特に不足しないよう心がけてください。

Q:食事のほかに、生活習慣で気を付けるべきポイントは?

田路先生

酸化ストレスと糖化ストレスのコントロールが大切です。白髪は髪の毛や頭皮だけの部分的な問題ではなく、身体全体の健康とつながっていることを意識し、紫外線やタバコ、糖質過多には注意をし、適度な運動と良質な睡眠を心がけましょう。メラノサイトをはじめとした細胞そのものが元気に活躍するためには、ストレス解消も鍵です。リラクゼーションを意識し、自律神経―ホルモン系を整えることで、髪の健康を支える各種ホルモンの放出にもつながりますよ。

田路めぐみ先生
松倉クリニック&メディカルスパにて育毛外来を担当。臨床病院での経験を生かし、美容のみならず形成外科・再建外科としても活躍。患者の状態やニーズに合わせて柔軟に、総合的な診療を行う。
www.matsukura-clinic.com

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