フランス人女性の3人に1人は歩く量が足りていない!?

Beauty 2019.06.25

このたび、フランスの国立スポーツ体育研究所(以下、IRMES)と生活習慣病予防研究センターが発表した調査結果によると、フランス人女性は1日5000歩以下しか歩いていないという。今回の調査は女性たちが十分に身体を動かしていないという事実を明らかにした。

190624-les-francaises-ne-marchent-pas-assez.jpg国立スポーツ体育研究所(IRMES)と生活習慣病予防研究センター(l'association Attitude Prévention)によると、フランス人女性の3人に1人は1日5000歩以下しか歩いていないという。Photo: iStock

フランス人女性は十分に歩いていない。これは、IRMESと生活習慣病予防研究センターが、フランス人を対象に、身体的活動と運動に関する5年に及ぶ調査によって明らかとなった事実である。5月末に発表となったその調査結果によれば、女性は極めて座りっぱなしの姿勢でいることが多いこともわかった。

1日あたり5000歩以下

今回の調査は18〜64歳、合計1048名のオンラインによるアンケート回答と歩数計で測定した1日あたりの歩数に基づいて行われた。IRMESのディレクターであり、博士でもあるジーン・フランソワ・トゥーサン氏によると、フランス人女性10人中8人の毎日の歩数は一万歩以下であり、3人に1人(32%)は5000歩に届かず、それは毎日平均30分のウォーキングにも相当しない。これは健康維持するには少なすぎる結果だ。

Onaps(*)によると健康維持のためには1日あたり5000〜6000歩は必要だという。心臓専門医で栄養士でもあるフレデリック・サルドマン氏は「定期的にこの程度の運動ができれば、がん、糖尿病II型、心血管疾患のリスクを30〜40%減らすことができるでしょう」と述べる。

*運動や座りっぱなしの生活様式について研究を行うフランスの国立研究機関。

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座り姿勢

十分に歩いていないことに加えて、フランス人女性はかなり座りがちだ。毎日平均で7時間25分座っており、ヨーロッパの平均である7時間を上回っている。フィンランド人女性は毎日5時間47分で最もアクティブだ、一方、最もアクティブではないのはイギリス人女性で平均8時間も座りっぱなしである。結果、10人中7人近くのヨーロッパ人が、座位が健康にもたらすリスクにさらされていることを示した。

本調査のもうひとつの注目点はスポーツだ。フランス人女性の2人に1人弱、46%が1種類程度の身体活動またはスポーツを定期的に行なっていると回答。その内訳はウォーキング22%、サイクリング16%、ランニング16%であった。

運動をしていないと回答していた人は、仕事のせいで時間がなかったり、時間が限られていたりすることを理由に挙げている。3分の1の女性(36%)はスポーツをするのにモチベーションがないのが主な理由だと回答している。

運動するきっかけ作り

生活習慣病予防研究センターの代表であるパトリック・ジャコー氏は「この調査結果は、女性たちがもっと日常的に身体活動の機会を増やす必要があるということを示しています」とコメントする。IRMESと生活習慣病予防研究センターはそのためには幼い頃から、家庭だけでなく、学校を通じて、身体活動とスポーツを促進することが不可欠だと考えている。

女性のスポーツに関してもっとメディアが取り上げたり、定期的にスポーツを行わない人がもっとスポーツ観戦をするようになったりすれば、女性全体がより積極的にスポーツを行うきっかけとなるだろう。

また言うまでもないが、アクティブな生活スタイルが広がることは環境にもよい。今回の調査によると10人中7人のヨーロッパ人女性がもっと運動するのに適したインフラ(たとえば屋外で運動するのに適した場所、道具、自転車専用の道など)が整えば積極的に運動をしたいと考えている。この調査は、日本人女性にも身につまされる指摘が多いといえそうだ。

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texte : Ophélie Ostermann (madame.lefigaro.fr), traduction : Hanae Yamaguchi

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