可憐にロックに妖艶に――スカーレット・ヨハンソンの髪型変遷。
Beauty 2019.12.10
先月、35回目の誕生日を迎えたスカーレット・ヨハンソン。ヴェネツィア国際映画祭で高い評価を受けた主演作『マリッジ・ストーリー』は日本でも11月下旬から配信が始まり(ノア・バームバック監督作、Netflixにて配信中)、昨日発表されたゴールデン・グローブ賞のノミネーションではスカーレットの主演女優賞を含め、最多の6部門の候補になっている。そんな彼女のヘアスタイルの変遷を振り返る。
ショート、ロング、ブロンド、赤毛、ブルネット――さまざまなヘアスタイルに挑戦し続ける、変化を恐れないスカーレット・ヨハンソン。photos:Abaca
手探りのデビュー時代
ひとつ確かなのは、レッドカーペット・デビューの頃のスカーレットは、まだ自分に似合うヘアスタイルがわかっていなかったということ。ワッフルボブにウルトラプラチナブロンド、あるいはキラキラしたヘアピンやバレッタを(過剰に)使うなど、トゥーマッチな方向に向かった時期もあった。スカーレットの2000年代初めの頃のヘアについては忘れたほうがいい(本人もきっとそう思っているだろう)。
ボブスタイル
そんなスカーレットにとって、デビューから数年後に試したボブが会心の一撃となった。自分の魅力を引き立てるヘアスタイルを見つけた彼女は、その後何度もボブの新しいアレンジに挑戦することになる。2009年に披露したマリリン・モンロー風のレトロなヘアといい、12年にブラック・ウィドウ役(『アベンジャーズ』)で見せた危険な香りの赤毛といい、ボブならどんなアレンジでも似合ってしまう。ブロンドならストレートボブ、あるいは14年に公開されたリュック・ベッソン監督作映画『LUCY/ルーシー』の時のように、前髪のあるふんわりウェーブのボブ。長さはほぼ同じだが、カラーは頻繁に変えている。ブロンドの印象が強いスカーレットだが、本来はブルネットだ。
おでこすっきり
まとめ髪がお気に入りのスカーレット。特にそのレトロなアレンジにはいつもうっとり。1920年代風フィンガーウェーブ、三つ編みのティアラ風、ピンナップガール風ロカビリーロール、ねじり編みシニョンなど、どれもクリエイティブで独創的なヘアスタイルだ。
ピクシーカット
さらにはボーイッシュなショートヘアにも挑戦して、新たな可能性を広げた。スカーレットがショートにしたのは15年。娘ローズの誕生直後という、人生にとっても重要なタイミングだ。しかもスカーレットは、前髪が顔にかかる上品なショートからサイドを刈り上げたパンクスタイルまで、多様なアレンジを採用。ショートヘアはアレンジの幅が狭いという思い込みを覆してみせた。一児の母となってからも、フォームやボリュームを変えてさまざまなアレンジに挑戦。レトロなスタイルが得意の彼女らしく、カールヘアをトサカのように立ち上げた、グラムロック風のリーゼントにも挑戦している。
ロングヘアへの回帰
ボーイッシュなショートを経て、2019年現在、スカーレットは再び髪を伸ばしている。ヴェネツィア国際映画祭では、セミロングの髪をポマードでオールバックにし、バラのタトゥーを刻んだ背中を露わにしたドレスに身を包んで、ロックな雰囲気を放っていた。同じ栗色のヘアの毛先にブロンドのグラデーションを入れたディップ・ダイでも、ガバナーズ・アワードのセレモニーでは、髪をきっちりとまとめて印象を変えて楽しんでいる。11月に入って再び、2000年代のグラムールなヘアスタイルを思い出させるブロンドに回帰している。まさにヘアスタイルのカメレオンといえるだろう。
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スカーレット・ヨハンソンのヘアスタイル変遷
ブロンドのロングボブ。アレハンドロ・アメナバール監督作『アザーズ』のプレミアにて。(2001年8月)photo : Abaca
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エモいブルネット。(2002年7月)photo : Abaca
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シースルーバング。エロリー・エルカイエム監督作『スパイダー パニック!』プレミアにて。(2002年7月)photo : Abaca
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ワッフルボブ。トニー賞授賞式にて。(アメリカ・ニューヨーク、2004年6月)photo : Abaca
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バレリーナ風シニョン。ポール・ワイツ監督作『イン・グッド・カンパニー』プレミアにて。(2004年12月)photo : Abaca
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カーリーなまとめ髪。マイケル・ベイ監督作『アイランド』プレミアにて。(2005年7月)photo : Abaca
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ボリューミーなアップスタイル。ブライアン・デ・パルマ監督作『ブラック・ダリア』プレミアにて。(2006年9月)photo : Abaca
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1920年代風シニョン。クリストファー・ノーラン監督作『プレステージ』プレミアにて。(2006年11月)photo : Abaca
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ラインストーンのお嬢様風バレッタ。ルイ・ヴィトンのコレクションにて。(アメリカ・ニューヨーク、2007年5月)photo : Abaca
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レトロなカール。フランク・ミラー監督作『ザ・スピリット』公開記念パーティにて。(2008年12月)photo : Abaca
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ブルネットのストレートロング。ケン・クワピス監督作『そんな彼なら捨てちゃえば?』プレミアにて。(2009年2月)photo : Abaca
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マリリン・モンロー風ボブ。ロサンゼルス国際短編映画祭オープニングパーティーにて。(2009年7月)photo : Abaca
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ロングウェービー。ジョン・ファヴァロー監督作『アイアンマン2』公開時。(2010年4月)photo : Abaca
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アクセサリーがポイントのボリューミーなまとめ髪。第68回ゴールデン・グローブ賞授賞式にて。(2011年1月)photo : Abaca
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ウェーブボブ。『ヴァニティ・フェア』誌主催アカデミー賞アフターパーティにて。(アメリカ・ロサンゼルス、2011年2月)photo : Abaca
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三つ編みのティアラ風アレンジ。ジョス・ウェドン監督作『アべンジャーズ』プレミアにて。(2012年4月)photo : Abaca
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ポニーテール。ジョゼフ・ゴードン=レヴィット監督作『ドン・ジョン』プレミアにて。(2013年9月)photo : Abaca
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ロカビリーロール。「レイト・ショー・ウィズ・デヴィッド・レターマン」収録スタジオの前にて。(2014年1月)photo : Abaca
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上品なショート。ジョス・ウェドン監督作『アベンジャーズ/エイジ・オブ・ウルトロン』記者会見にて。(アメリカ・ロサンゼルス、2015年4月)photo : Abaca
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ロックなピクシーカット。『アベンジャーズ/エイジ・オブ・ウルトロン』プレミアにて。(2015年4月)photo : Abaca
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レイヤードピクシー。『ヴァニティ・フェア』誌主催アカデミー賞アフターパーティにて。(2017年2月)photo : Abaca
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ブルネットのショート。『アベンジャーズ/インフィニティー・ウォー』プレミアにて。(アメリカ・ロサンゼルス、2018年4月)photo : Getty Images
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オールバック。ヴェネツィア国際映画祭にて(イタリア・ヴェネツィア、2019年8月)photo : Getty Images
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栗色の髪をぴったり撫でつけたアレンジ。ガバナーズ・アワードにて。(アメリカ・ロサンゼルス、2019年10月)photo : Getty Images
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ウェーブヘアのアップスタイル。ノア・バームバック監督作『マリッジ・ストーリー』プレミアにて。(アメリカ・ロサンゼルス、2019年11月)photo : Getty Images
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texte : Morgane Massé (madame.lefigaro.fr)