100年美容で、ウェルエイジング。 身体を正しく支える筋肉と、丈夫な骨づくり。

Beauty 2019.12.30

筋肉と骨

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中村格子 院長

 

整形外科医、医学博士、横浜市立大学整形外科客員教授。スタジオを備えた整形外科クリニックを2014年にオープン。健康的な身体づくりを提唱し、メディア出演や講演にと幅広く活動。著書も多数。

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『カラダのおくすり体操』

 

生涯寝たきりにならず、自分の足で歩くための体操法を提案。日常生活を機能的に動かせる身体に。
●ワニブックス刊 ¥1,404

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Dr.KAKUKO スポーツクリニック

 

東京都渋谷区猿楽町9-8 アーバンパーク代官山Ⅱ 111
tel:03-5784-1101
診)10時~14時、15時~19時
休)日、祝
●メディカルカウンセリング40分¥27,000(初診)
メディカルワークアウト40 40分¥8,640
www.dk-sc.com

「筋肉量は20代から1年で0.5%ずつ減り、60歳までに約20%減。60代以降は1年で1%も減ります。ちなみにベッドで安静にする生活だと、筋肉は1日で1%減。入院はやむをえませんが、家で一日中ゴロゴロしていたら同じこと。一度落ちた筋肉を元に戻すのは大変です」と中村格子先生は警鐘を鳴らす。筋肉は代謝や免疫、ホルモン分泌などに関わるうえ、筋肉の細胞から出る伝達物質マイオカインが脳の神経に作用して認知症を予防したり、大腸に作用してがんを予防したりとマルチプレイヤーであることがわかってきた。

「50代以上は筋肉への神経伝達能力が急激に低下して、腕や足をぶつける、動作がもたつく、転びやすい、という人が増える」というから、骨の強化も命題。だが、鍛えればつけられる筋肉と違い、骨は一度減ったら戻せない!
「女性の骨の強さは初潮前にある程度決まってしまい、閉経で骨量が減少しますが、もろくしない努力は必要です」

 丈夫な骨づくりには歩くこと、踵から骨に刺激を付加する「つま先立ち」も有効。みぞおちから膝までの筋肉を意識した“貯筋”と“貯骨”のセルフトレーニングを毎日実践!

日常生活に取り入れるトレーニング。

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1.脚を肩幅より広めに開いて立ち、両腕を胸の前で組む。

2.息を吸いながら、股関節を曲げてお尻を突き出すようにして腰を落とす。息を吐きながら1に戻り、10回繰り返す。

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1.踵をつけて足先は外側に広げて立つ。

2.踵をできるだけ高く上げてつま先立ちになり、踵を下ろす。10回。

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1.手は腰に当て、左脚を前に出して膝を90度に曲げ、右膝も90度に曲げ、踵を浮かせる。

2.両膝を伸ばしてまっすぐ立ち上がる。再び両膝を曲げて1に戻り、曲げ伸ばしを5回。反対の脚でも行う。

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ビタミンDで骨を強く。

女性は更年期以降、エストロゲンの分泌低下で骨量が減少しやすい運命。骨を強くするカルシウムと、その吸収に欠かせないビタミンDを意識しておきたい。ビタミンDを含む魚類・キノコ類やサプリの摂取、ビタミンDを合成する紫外線に当たることも有効だ。「最近は紫外線を避ける生活でビタミンDが不足気味。1日5分、手のひらを日光に当ててみて。また、最近の研究では、飲酒で顔が赤くなる人は骨粗しょう症リスクが高いこともわかってきました。該当する人は気に留めておいて」(中村先生)

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骨の形成に役立つビタミンDのサプリ。肌の免疫力を高める効果も。就寝前の4粒を習慣に。the D 1000iu 100粒 ¥7,128/松倉クリニック代官山

 

EMSで“ながら”筋トレ。

「痩せている人は“筋肉枯れ”に注意。太っている人は脂肪も多い分、重い身体を動かすための筋肉もありますが、痩せている人は筋肉が少なくても動けるため、知らないうちに筋肉が痩せ細りやすい」(中村先生)。筋量を増やすのにハードなトレーニングは不要だが、ヨガやストレッチではやや足りない。歩くことやスクワット、それも苦手ならEMSを活用する手段もあり。

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座ってできる筋力アップツール。足裏に当てるだけで膝上までEMS刺激。シックスパッド フット フィット¥39,744/MTG

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家事や散歩時に膝上に巻いて動くだけ。使うべき筋肉に電気刺激を与えて歩行筋を強化。ひざトレーナー ¥138,240/パナソニック

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女性は不足気味! プロテインを毎日補給。

タンパク質は身体の全細胞の原料。骨や筋肉、血液や臓器などをつくる、かけがえのない栄養素だが、女性はタンパク質が不足しがち。ベジタリアンなど、肉や卵、魚などを控えている人は特に要注意だ。「タンパク質に含まれるアミノ酸の中でも“ロイシン”は筋肉をつけるために有効。肉類や魚類に含まれます」(中村先生)。プロテイン=ムキムキの筋肉、というイメージはもう古い。女性こそ健康のためにプロテインを毎日こまめに補うべし。

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アミノ酸スコア100の高品質。プレーンなら料理に加えて摂取も可。WPCホエイプロテイン プレーン 1 ¥3,480/アルプロン

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発芽玄米など植物由来のプロテインで飲みやすい。サンフード オーガニック スーパーシェイク チョコレート 227g ¥4,860/アリエルトレーディング

体幹・下半身の筋肉量とシミの関係。

筋肉と美肌の関係について驚きの発表をしたポーラ。加齢や紫外線の影響を受けてもシミができにくい人がいるのはなぜ? その謎を紐解いていくと「骨格筋から分泌されるマイオネクチンという物質が、血流にのって皮膚へ運ばれ、シミを抑制していること、さらに下半身と体幹の筋肉量が多い人ほどシミが少ないことが明らかとなりました。筋肉が減ると、このような筋肉由来の美肌効果も低下してしまうので、下半身や体幹の筋肉を鍛えることは、健康だけでなく美肌のためにもなる、と言えます」(ポーラ化成工業 研究員 錦織秀)

●問い合わせ先:
松倉クリニック代官山 tel:03-3770-7900 www.matsukura-clinic.com
MTG シックスパッド 0120-315-765(フリーダイヤル) www.mtgec.jp
パナソニック お客様ご相談センター 0120-878-365(フリーダイヤル) https://panasonic.jp
アルプロン 0120-014-341(フリーダイヤル) https://alpron.co.jp
アリエルトレーディング 0120-201-790(フリーダイヤル) http://sunfoodsuperfoods.jp

※『フィガロジャポン』2019年7月号より抜粋

※この記事に掲載している商品・サービスの価格は、本誌発売2019年5月時点の8%の消費税を含んだ価格です。

photos : JOHN CHAN(OBJETS), illustration : AYA NIIMI, texte : NAHO SASAKI

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