幸せホルモンを高める7の方法

「幸せホルモン」ってどんなもの?

特集

最近、耳にするようになった「幸せホルモン」という言葉。昨年「幸せホルモン」を分泌促進するヘアケアが発売され大ヒット。愛用者からは「幸福感に包まれた」「ポジティブになれた」という声も!

そんな「幸せホルモン」だけど、どんな働きをするものか、漠然としかイメージできていない人も多いはず。その正体とは? どんな仕組みで分泌されて、どうしたら増やせるの? 意識科学を応用したヘルスケアを提唱する医師で予防医療スペシャリストの桐村里紗先生に教えてもらいました。

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― そもそも「幸せホルモン」って何ですか?

「幸せ」と感じる感情や気分に伴って分泌される神経伝達物質(神経細胞の間で情報を伝達するもの)と、ホルモン(血液中に放出されて情報を伝達するもの)の両方を指します。100種類以上あるといわれますが、働きが確認されている代表的なものが、以下のもの。気持ちがいいと感じたり、興奮した時に分泌される快楽物質も、これらに含まれます。

神経伝達物質

  • ドーパミン
    快楽や幸福感、やる気をもたらす。エクスタシーを感じた時にも分泌される。
  • βエンドルフィン
    “脳内麻薬”といわれる恍惚感や陶酔感をもたらす。ランナーズハイ、分娩時、おいしいものを食べた時にも分泌。
  • セロトニン
    やる気を出し、精神を安定させる。朝起きて目に日光を感知させることで分泌が促され、ストレスがかかると抑制される。
  • GABA
    アミノ酸の一種。神経伝達物質として作用する場合、脳を鎮静させ、自律神経のバランスを整える。
  • ノルアドレナリン/アドレナリン
    ストレスに立ち向かうホルモン。幼い頃、日常的に緊張を感じたり、ストレス環境で育った人は分泌しやすく、闘争や逃走反応、興奮や怒りの反応として現れる。

ホルモン

  • オキシトシン
    女性が赤ちゃんを育てる時に分泌する“母性のホルモン”。母乳にも含まれ、男女、親子の愛情や愛着を育てる。スキンシップやハグでも分泌される。

― 幸せホルモンの過不足によるデメリットは?

セロトニンは不足すると抑うつ状態になり、ネガティブシンキングになるので、鬱病の薬は基本的にセロトニンを増加させるもので、不安の軽減、感情や食欲をコントロールする作用があります。生理的に分泌過剰ということは起こりませんが、薬剤などで過剰摂取になると、錯乱、興奮、発汗、血圧上昇などのリスクがあります。

ドーパミンは不足すると意欲低下、食欲低下に。過剰になると脳に報酬系の回路を作り出すので、ギャンブルやアルコールなどの依存症、幻覚、妄想も起こります。

オキシトシンは不足すると不安感、愛着障害、ストレスへの過剰反応を引き起こします。ネガティブに作用する場合、社会性が欠如し、行きすぎた母性で家族を守ろうとするあまり、他者への攻撃性が強くなる傾向も。

βエンドルフィンは過剰になると、依存症のほか、性腺刺激ホルモンの分泌抑制により、月経不順や性欲能力の低下にもなります。

これらは一例ですが、少なすぎても多すぎてもさまざまな影響が起こります。

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― 幸せホルモンが美容面によい影響をもたらすことはありますか?

セロトニンが分泌されると、睡眠ホルモンであるメラトニンの分泌が増えるので、睡眠の質が改善し、細胞の再生、若返り効果があります。抗ストレス作用に優れたオキシトシンは、炎症の改善や活性酸素の低下に役立つので、老化予防に繋がります。

 

― 幸せホルモンを分泌しやすい人、しにくい人の傾向はありますか?

生まれ持った遺伝的な個人差と、環境や生活習慣など後天的な要素があります。遺伝的な要素は、受容体の数や遺伝子多型、代謝の状態で、次の4つの気質に分類されます。性格的に当てはまるものがあれば、その神経伝達物質が出やすい傾向が。

新奇性追求(ドーパミン型) 好奇心旺盛、情緒不安定。
損害回避(セロトニン型) 慎重、臆病。
報酬依存(ノルアドレナリン型) 社会性があり愛情深い、感情的。
固執 粘り強い、頑固で頭が固い。

 

後天的に幸せホルモンを分泌しにくくなってしまう要因としては、下記が挙げられます。

  • 生育環境
    母乳で育っていない、乳幼児期に母子間のスキンシップが足りなかったなど愛着障害がある人は、オキシトシンが出づらく、ストレスのスイッチが入りやすい傾向に。また子どもの頃に安心できない環境にいたり、ストレスにさらされると、ノルアドレナリン、アドレナリンが出やすく、神経質、闘争的で幸せを感じにくい。
  • 毒素や栄養素
    カビが産生する「カビ毒(マイコトキシン)」や腸内の悪玉菌である「クロストリジウム毒」の増加や腸内の炎症、体内への重金属の蓄積などが、ドーパミン、ノルアドレナリン、セロトニンのアンバランスを招く。タンパク質、鉄分、ビタミンB6、葉酸、ナイアシンの不足はいずれの神経伝達物質も不足させてしまう。
  • ストレス
    セロトニンの分泌が抑制され、ノルアドレナリン、アドレナリンの分泌へとシフトする。

反対に、幸せホルモンを分泌促進する習慣を日常に取り入れることも可能。詳しくは次回以降で紹介します!

桐村里紗
医師/認定産業医/ tenrai株式会社・代表取締役医師
治療よりも予防を重視し、分子整合栄養学や生命科学、常在細菌学、意識科学、物理学などをもとに、新しい時代のライフスタイルとヘルスケア情報をさまざまなメディアで発信。フジテレビ「ホンマでっか!?TV」などメディア出演多数。著書に『日本人はなぜ臭いと言われるのか』(光文社新書刊)など。
https://tenrai.co

 

photo:©JGI/Jamie Grill/Blend images/amanaimages, texte:ERI KATAOKA

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