新生活での不安に、アロマテラピーを活用するには?

Beauty 2021.04.27

久保直子

新しい季節。さまざまなことが移り変わる変化の季節であり、心身ともに揺れ動く時期です。そうでなくても去年、突然新しい生活スタイルへの移行を余儀なくされている私たちですが、新しい環境や人間関係は、心身を疲弊させ、これまで以上にストレスにさらされる日々になる可能性大。緊張感漂う雰囲気の中、神経が休まらず、交感神経優位の状態(興奮状態)が続くと、心身のバランスが崩れ、眠れなくなったり、不眠の影響で疲労が抜けなかったり、うっかりミスをしやすくなったり、肌トラブルも起きやすくなってしまいます。

そんな時は、まず心からのリラックスをすること。神経を緩めることが必要です。緊張から解き放ち、自分だけの心地いい時間を作って休めることを考えてみてください。植物療法(フィトテラピー)で心身の不調に寄り添い、失われているエネルギーを取り戻す方法をアドバイスします。

---fadeinpager---

香りは脳に0.2秒で到達する

脳の緊張を緩めるのに、手っ取り早いのが「香り」の力。香りの分子は、鼻の奥の鼻腔から入り込み、電気信号に変換され、大脳に0.2秒以下という速さで到達。大脳辺縁系の扁桃体、海馬に伝わっていきます。その際、自律神経のコントロールタワーとされる視床下部にも伝わり、心身への生理活性が起きると考えられています。

210416-refresh-01.jpg

photo:istock

その作用を生かしたのが、アロマテラピー(芳香療法)。植物のエッセンシャルオイル(精油)を用いて、心身の健康に役立てるという療法で、日本にもここ10年くらいの間にだいぶ浸透してきました。

アロマテラピーで使われるエッセンシャルオイルには、植物の色々な部位、たとえば花や葉っぱ、果皮、樹木などから抽出される化学成分が含まれます。1滴の中に、多いもので100もの薬理成分が詰まっているのです。鎮静、リラックスに有効な成分を含むエッセンシャルオイルを選べば、心と身体に同時に働きかけ、新生活や環境の変化で生じたストレスを癒やしてくれるでしょう。

ちなみに「心地よい香り」の定義は、人によってさまざま。香りはとても嗜好性が高いものだからです。次回の記事では、気持ちを明るくしてくれるものや、リラックスさせて、神経を緩めてくれるものをいくつかご紹介したいと思います。

texte:NAOKO KUBO

久保直子

ウェルネス&ビューティジャーナリスト/植物療法士/アロマデザイナー
AMPP(仏植物療法普及医学協会)認定メディカルフィトテラピスト、DTWフラワーエッセンスプラクティショナー、スポーツアロマテラピストの資格を所持。美容ライター時代に培った膨大な美容の知識と、植物療法をツールに、独自のウェルネス&ビューティについて発信。そのほか製品開発、アロマデザインやセミナーなど幅広く活動。
Instagram:@naonaonaozou

Share:
  • Twitter
  • Facebook
  • Pinterest

フィガロワインクラブ
Business with Attitude
パリとバレエとオペラ座と
世界は愉快

BRAND SPECIAL

Ranking

Find More Stories