質のよい睡眠に大切な「眠りの準備」とは?

Beauty 2021.05.29

久保直子

良質な睡眠が、私たちの健やかな心と身体、肌には不可欠なのだ、ということはもうだいぶ浸透しました。とはいうものの、状況、環境などが目まぐるしく移り変わるいま、睡眠状況が多少改善できたとしても、またすぐに不眠に陥ってしまう方も少なくないかもしれません。

特にいまは季節の変わり目、梅雨に入ろうとしていることもあり、雨天が多く、湿気も多いです。気分も落ち込みやすくなってしまうという方もいるはず。そのような状況は自律神経のバランスを乱します。

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良質な睡眠を手に入れる条件は? photo:iStock

ですが、実は湿気が多いと、香りが長持ちしやすく、アロマを楽しみたい方にとってはいい時期なのです。

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質のよい睡眠に大切なことはいくつかありますが、まずひとつに、セロトニン、メラトニンというホルモン物質の分泌が挙げられます。メラトニンは眠りに自然に誘導する作用のあるホルモンで、脳内で働く神経伝達物質であるセロトニンから体内で作られます。つまりこのセロトニンの分泌が良質な睡眠の鍵となりますが、複雑な人間関係、不規則な生活スタイル、運動不足、デジタル機器に囲まれたストレスフルな現代人は、どうしてもセロトニン不足に陥りやすく、誰でも不眠症に陥る可能性がありますし、慢性的な不眠になりやすいといえます。

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眠る直前までスマホを見ていませんか? photo:iStock

もうひとつのポイントは、入眠時の体温。スムーズに眠りへと入るには深部体温が下がることが欠かせません。寝る前に手足の皮膚表面から熱を放出することで深部体温が低下するのですが、脳が興奮していると体温が下がりにくいことがわかっています。入浴して身体を温めると、末梢血管が広がり、この熱の放出がスムーズに。睡眠前は、熱すぎないお風呂にゆっくり浸かり、入眠しやすい状態を作ってあげるといいでしょう。

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入浴でのリラックスは快眠に有効。photo:iStock

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また、入眠ポイントは神経を緩め、心からリラックスするということがとても大切ですが、自律神経のアンバランスも現代人の大きな悩みのひとつ。日中の活動モードの時に優位となる交感神経と、夜になると優位になる副交感神経がスイッチしながらバランスを取っているのですが、常に活動モードを続けている現代人はどうしても疲労が蓄積して、ストレスフルな状態に。

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瞑想やヨガで深い呼吸を。photo:iStock

自律神経は自分の意思でコントロールできません。ですが、副交感神経を優位にするために有効とされているのが呼吸。そして、その呼吸をより深く心地よいものとして活用できるのが香りの力です。寝る前のプレ睡眠タイムは、心と身体のスイッチをオフにする大切な時間。心地よい香りをそばに、瞑想したり、ヨガをするなど、自分自身に向き合いながらゆったりとした時間を過ごしてみてください。

texte:NAOKO KUBO

久保直子

ウェルネス&ビューティジャーナリスト/植物療法士/アロマデザイナー
AMPP(仏植物療法普及医学協会)認定メディカルフィトテラピスト、DTWフラワーエッセンスプラクティショナー、スポーツアロマテラピストの資格を所持。美容ライター時代に培った膨大な美容の知識と、植物療法をツールに、独自のウェルネス&ビューティについて発信。そのほか製品開発、アロマデザインやセミナーなど幅広く活動。
Instagram:@naonaonaozou

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