アウトドア時、虫よけに役立つアロマとは？

暑い夏。ムシムシする夏。この時季の困りごとといえば……そう、虫問題ですね。蚊やハエ、ゴキブリなどへの対策として、アロマの虫除け作用が重宝される時でもあります。

以前は、非常に殺虫能力が強い、化学的な成分が使われたスプレーが一般的でしたが、ナチュラルな成分を使った虫よけスプレーがここ数年、多く発売されるようになりました。安全性も高く、肌の弱い方や子ども向けとしても、とても人気があります。

今回は、バーベキューやキャンプなどのアウトドアや、テラスで夕涼みのような時にも活用したい虫よけアロマを紹介します。

植物は、虫や動物に対しての防御策として、代謝物である香りを飛ばして身を守るという方法をとってきたわけですから、虫よけに植物由来の香りを使うのは非常に理にかなっていることなのです。

虫よけアロマには爽やかな香りが多いイメージですが、必ずしもそういうものばかりではありません。虫よけ効果がある精油の代表的なものには、シトロネラ、レモングラスなどが挙げられます。どちらもレモンのような香りを放つのが特徴。そして、香りの系統はちょっと違いますが、忌避効果に加え、虫に刺された時に使えるのがラベンダーです。抗炎症、鎮静などマルチな効果で、アウトドアシーンでも活躍してくれるはず。これらの香りをひとつずつ見ていきましょう。

---fadeinpager---

シトロネラ

柑橘類のシトロンの香りに似た香気があるのが、イネ科のシトロネラ。葉を水蒸気蒸留して得る精油には、虫よけ効果があるとして昔からキャンドルなどに使われてきました。デオドラント化粧品の成分としても用いられます。

シトロネラの香りは、昆虫忌避作用があり、中でも蚊が嫌うシトロネラール、ゲラニオール、シトロネロールなどの芳香成分が調和してできています。ゲラニオールの含有量が多く、芳香が強いので、アウトドアのような広い範囲で使うのにはもってこい。シトロネラが含まれたアロマスプレーやキャンドルをテントの周りで活用してもいいですし、自身でアロマスプレーを手作りして、持ち歩くのもおすすめ。

---fadeinpager---

レモングラス

ゲラニアール、ネラール混在のシトラールを主成分とし、抗菌、抗真菌、鎮静などの各作用を持つレモングラス。強いレモンのような香りを放つイネ科の多年草で、インドやベトナムなどの熱帯地方で栽培されています。香りはレモンに似ていますが、フレッシュな感じではなく少し重め。

デオドラント効果が高く、体臭予防に使われるほか、消化を助けるハーブティーとしても知られています。蚊の忌避効果や、シロアリ防除効果、ノミや水虫にも効果があると言われますが、濃度により皮膚刺激の可能性があるので、取り扱いに注意しましょう。

---fadeinpager---

ラベンダー

リラックスや睡眠を助けるイメージのあるラベンダーは、主成分のリナロールに蚊の忌避作用があるほか、酢酸リナリルには抗炎症、鎮痛作用もあるので、防虫のほか、虫に刺された時の対処にもなる精油。ちょっとした切り傷にも使えるので、アウトドアシーンでは何かと重宝します。私個人は原液使いをする精油のひとつですが、肌の弱い方は必ずアロマスプレーにするか、植物オイルに希釈して使いましょう。野外でのキャンプは寒暖差も激しいので、直射日光の当たらないような涼しい場所に保管することも大切です。

---fadeinpager---

虫よけスプレーの作り方

オリジナルの虫よけスプレーは、無水エタノール、精製水と精油があれば簡単に作ることができます。

【材料】
レモングラス（またはシトロネラ）　5滴
ラベンダー　5滴
無水エタノール　10ml
精製水　90ml

【道具】
スプレーボトル（100mlサイズ）
ビーカー
マドラー

【作り方】
1. 無水エタノールをビーカーに入れ、精油を加え混ぜる。
2. 精製水を注いで、よくかき混ぜる。
3. スプレーボトルに移す。

できあがったスプレーは、2カ月以内を目安に、できるだけ早く使い切ってください。
次回は、家の中で活用できる虫よけアロマを紹介します。